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学習内容の可視化と、煩雑なアナログ業務の効率化を実現|大学受験の桔梗会【Studyplus for School Award 2020】

Studyplus for School Award 2020とは、少子化・採用難・地域格差という社会課題が広がる中で、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に果敢に挑戦する教育機関を表彰するものです。 

*Studyplus for Schoolの詳細はこちら

従来は、授賞式や受賞者によるプレゼンテーションを含むイベントを開催しておりましたが、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、この度オンライン配信で受賞者によるプレゼンテーションを実施いたしました。その模様をnoteでもお伝えしていきます。

今回ご紹介するのは、高校生部門自立指導部門で受賞された、岐阜県の大学受験の桔梗会の加藤先生の回です。

大学受験の桔梗会のHPはこちら

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対面・オンライン・Youtubeでの指導を行う

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大学受験の桔梗会の加藤です。私は、大学在学中に地元の塾で講師を始め、この業界に入って21年目になりました。大学受験の桔梗会を開業したのは2011年で、2017年からはZoomやSkypeを使って個別指導を始めました。

当塾は岐阜県大垣市にあり、高校生を対象にしています。大垣市内及び隣接する市町村のほか、滋賀県や愛知県から通う生徒もいます。岐阜高専という高等専門学校の生徒も多く通っています。

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現在の生徒数は、普通科の高校生が25人、岐阜高専の生徒が13人、オンライン指導している生徒が8人います。オンライン指導では小論文添削などをしています。東京都や静岡県、三重県など全国から受講してくれています。

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自習室には大量の赤本や参考書を置いており、生徒には自由に使ってもらっています。赤本が650冊、参考書が1850冊とあまりにも数が増えたため、これを収納する棚を自作したほどです。

写真右側の自習ブースでは、それぞれ映像授業を観てもらったり、問題集を解いてもらっています。ここに置いているiMacG3は分解・改造修理をして動くようにしました。

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私は2015年からYouTubeを開始し、2019年から本格的に活動をしました。今はUUUMネットワークに所属しています。チャンネルの登録者は2250人ほどで(2020.11.25現在)、参考書の使い方や大学受験に関する新鮮なトピックについて話しています。

動画をアップロードすると、受験生から、「塾に入りたい」「オンライン授業を受けたい」とお問い合わせをいただけ、今は少し生徒が増えすぎてしまっています。

2019年9月には、YouTube教育クリエイターサミット2019に参加しました。ここで、Googleの方から、教育系動画をどのように情報発信するべきかを教えていただきました。バイリンガールのChikaさんやQuizKnockのみなさんなども参加されていて、とても刺激になりました。

生徒の勉強内容や心の動きを可視化する

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私はStudyplus for Schoolを導入する前、2014年から個人的にStudyplusを使っていました。自分の学習記録のために利用を始めたところ、自分の学習を振り返りながらモチベーションを高められると実感したため、生徒にも勧めました。

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Studyplus for School導入前は、フォーサイトを使っていました。これは、高校生がPDCAのサイクルを回すために、毎日記録をつける手帳です。生徒は勉強したことを記録し、私がチェックして印鑑を捺し、コメントを書くという流れで運用していました。ただ、このようなアナログな方法はかなり面倒です。

これが、Studyplus for SchoolというICTツールを使うことで、とても簡単になりました。その他のメリットについても順にご紹介します。

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1つ目のメリットが、生徒が自宅で何を勉強したかが明確になったことです。勉強終了後にノートの写真を撮り、コメントをつけてアップしてもらいます。例えば、この生徒は「計算ミスが多かったです」とコメントしているため、それに対して「あえて計算スピードを落とすこと。途中の書き出しを増やすこと。計算ミスが減りますよ」と返します。

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これは、私が1対複数の授業をした後に、問題を解いてもらった際のノートです。塾の先生なら、こういうノートを見れば生徒の理解度が測れると思います。私はよく、「頭の中を言語化するために、絵に起こせ」と言います。考えたことをそのまま書いていき、間違えても消しゴムで消さず、残してもらい、何をどう間違えたかが分かるようにしてもらっています。

ノートを見れば、「この生徒はよくできているな」と分かります。反対に理解できていないことが分かると、「君、できていないよ」とすぐに伝えることができる材料になります。以前は、見ることができなかったこうした部分も、Studyplus for Schoolを使うことで可視化できています。

また、Studyplus for Schoolを通したコミュニケーションで、口では言いにくいことも知ることができます。タイムラインや勉強記録に「今、勉強しんどいです」と素直な気持ちを書く生徒もいます。

このようなコメントも拾えるため、生徒の精神面も可視化できていると感じます。

煩雑なアナログ作業をStudyplus for Schoolで効率化

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2つ目のメリットは、私から生徒へのアクションを起こす回数が増やせたことです。1日2回生徒の学習状況を見て、「いいね」を押したりコメントを返したりします。これにより、生徒が塾に来た時に話すネタが豊富になります。

生徒側も、「先生は勉強の記録見てくれてるんだ」、「注目してくれているんだ」と嬉しく感じるものです。一人ひとりの書き込みの内容に合わせて声かけをすることで、生徒のモチベーションアップにも繋がります。

また、生徒だけではなく、保護者との関わり方も変わりました。LINE連携機能を使うことで、1日5~6くらいのメッセージを受信し、それに対し返信しています。これをすべて電話で対応するとなると、2~3時間は取られますが、LINEであれば隙間時間で連絡することができます。

PDFを一斉送信する機能も、とても助かっています。保護者もLINEを通してであれば、より気軽にメッセージを送れるようで、風通しが良くなりました。

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3つ目のメリットですが、毎月両面印刷のA3用紙で発行していた塾通信をやめました。代わりにStudyplus for SchoolのLINEで、思いついたことがあった時に一斉配信しています。もともとメルマガも配信していましたが、メールを使うこと自体をやめました。さらに、保護者から塾への電話も極力LINE連絡でお願いしています。

保護者面談は3か月に1度、期末テストなどが終わった段階で行っていました。保護者には塾に来ていただいていたのですが、Zoom面談に置き換えました。そのおかげでお客様向けの月極駐車場が不要となり、コストカットができました。

入退室のシステムはStudyplus for Schoolを使っています。生徒は、スマホでQRコードを表示させて、ピッとかざすだけです。これで、保護者のところへ「塾に来ました」とLINEに通知がいくため、とてもありがたいです。

個人塾の閉塞感を取り除くS1グランプリ

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S1グランプリに参加できることもメリットの一つです。個人塾では、自分の中にある発想やアイデア以外は、なかなかアウトプットができないため、閉塞感があります。外から「こんなことやりませんか」とイベントを提案してもらえると、塾全体がプラスに作用します。

スタディプラスが主催するS1グランプリは、生徒の勉強時間を全国の学生たちと競うものですが、始まる前にまず目標を書きます。画像の右側はそれぞれの目標を書いてもらった時の写真です。これは、保護者からも評判が良かったですし、学生講師も「5kg痩せる」といった目標を書くことで生徒と盛り上がりました。

小さな塾にいると、競争の機会がすごく少ないため、このような機会をもらえることは大きいと思います。また、目標を宣言させることで、自分を追い込む機会にもまります。達成しなければならないというプレッシャーを感じられますし、終わった後には表彰状やトロフィー、副賞までいただけるので喜んでいます。

ちなみに、私の妻はプロのデザイナーなのですが、この副賞のアイテムを見てすごく可愛くてセンスがいいと言っていました。こういった細かいところにも手を抜かず、受け取って嬉しいものがいただけるのはありがたいです。

コンサルティングレベルの手厚いサポート

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スタディプラスが開催する、各種勉強会に参加できることもメリットです。個性的な先生方とお話しができたり、生徒への向き合い方や取り組み方など伺えたり、学びのチャンスがたくさんあります。

今回のように、自分が発信者になる機会があることも嬉しいです。話すのが好きですし、これがきっかけとなり、業界紙での執筆依頼が複数来ています。

スタディプラスは多くの塾との繋がりがあるため、ぜひビッグデータを分析してもらえればとも思っています。また、今後もっと大きな変化をして、世の中の塾業界がひっくり返るような出来事も起こしうると期待しています。

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サポートが手厚く教務の相談までできるのも、メリットとして見逃せないポイントです。「ちょっと悩んでいます」とか「こういうことができていないのですが、何か事例はありませんか?」など連絡をすると、すぐにミーティングをしてもらえます。

また、壁に貼る掲示物など、「こんなものが欲しいです」と言うと、まさに「それ!」というものをくださり、まるでドラえもんのようです。

悩みがある時だけではなく、「最近こんなことがあったんです」というようなお話も聞いてくださって、サポートというより、コンサルティングといえるくらい頼らせていただいています。

先生と生徒のStudyplus for Schoolを使ったルーティン

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生徒がStudyplus for Schoolをどう使っているか、ルーティンをご紹介します。生徒には、「塾に来て玄関ドアくぐった瞬間に、スマートフォンを持ちなさい」と伝えています。それから、すぐにアプリを起動し、QRコードで入室チェックをします。

入室したらすぐに、私が「今日は何を勉強していくの?」と聞き、生徒は「物理の宿題がたくさん出たのでやっていきます。」など答えます。その後すぐに物理の教材登録をして、ストップウォッチを開いて勉強開始という流れです。

退室時間になったら「帰る前に記録をつけましょう、つけずに帰らないように」と促し、自分の勉強したノートなどの写真を撮ってもらいます。そしてQRコードをかざして退室します。

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私の毎日のルーティンは、まず朝起きたら自宅で生徒の学習記録をチェックし、保護者からの連絡が来ていたら返信します。22時に生徒が帰った後、その日の記録を全て見直します。

毎週のルーティンとしては、金曜日の昼に生徒一人ひとりのアナリティクスを開いて、グラフを見ながら勉強のバランスについて保護者宛にコメントを入れています。「バランス良くできていますね」と褒めるコメントや、「記録が全然できていないです。サボっています」など厳しいコメントまで書きます。

そして、アナリティクスからランキングを作成し掲示しています。生徒が塾に来た際に、このランキングがいつでも見られるという状態にしています。

Studyplus for Schoolを使った今後の展望

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私はまだまだStudyplus for Schoolを使いこなせておらず、特にプランニング機能を使えていません。というのも私は計画下手で、生徒のキャパシティの4倍くらいの課題を与えてしまいます。プランニングし、「このくらいやってみろ!」というやり方だと、なかなかついてこれなくなってしまいます。そのため、生徒自身でプランニングできるように指導していきたいです。

そして、現在、試験的に学生講師に権限を与えて、「いいね」やコメントを返してもらっています。当塾には司法試験直前でなかなか塾に来ることができない講師や、東京の大学に進学しオンライン授業だけをお願いしている講師もいますが、Studyplus for Schoolであればそのような講師でもコメントをすることができます。

オンラインの授業を受講している生徒に、いかにStudyplus for Schoolを使ってもらうかが今後の課題です。通塾しない生徒は、個人の資質に依存することが大きいと感じています。なかなか記録が習慣化しない生徒も多く、ちょっと困っているところです。

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YouTubeはまだまだ赤字状態なので、黒字化を目指します。また、事務所の大先輩とのコラボも目標にしていて、はなおさんなど教育系の方と動画を撮ってみたいです。

「画面の中の人」というのも目指していて、どこかの塾や予備校の映像授業を担当したいと考えています。以前、そのために色々とチャレンジしてみたことがあるのですが、スキル不足を感じました。もっと勉強しないといけないと思っています。

また、多くのことをやる中で、個人事業の限界を感じています。何でも一人でやるのはいいものの、おかげさまで自分の仕事について、需要と供給のバランスがとれなくなってきました。チームリーダーをしたり、組織の中で何かしたりするのは苦手なため、上手くアウトソーシングを使っていきたいです。

Studyplus for Schoolもそのうちの一つで、苦手なことは任せつつ、外から専門家の意見を聞くことができる機会を増やせているため、これからも頼りにしていきたいと思います。

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