塾長を助ける「スーパー講師」の役割を果たすツール|Assist【EXPO】

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、あらゆる産業でアナログからデジタルへの転換、サービスのあり方・働き方の見直しが迫られています。教育業界においても、少子化、採用難、地域格差、そして、新型コロナウイルス感染拡大と社会課題が広がる中で、未来の教育のあり方・先生の新しい働き方の模索が加速しています。

Studyplus for Schoolでは、教育(Education)とデジタルトランスフォーメーション(Degital Transformation※略称DX)をかけあわせた「EDX」を標語に、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に挑戦する教育事業者を広く発信する取り組みを行っています。

そして、この度、未来の教育のあり方・先生の新しい働き方を語る上で外せない、デジタル教材のオンライン展示会「EDX EXPO」を開催することになりました。今回はAssistの有澤様(以下敬称略)と進学予備校Eurekaの鈴木先生(以下敬称略)にお話をお伺いします。

Assistについて

有澤:青山英語学院の有澤です。本日は進学予備校Eurekaの鈴木先生と一緒にお話させていただきます。まずは青山英語学院についてご紹介します。

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1981年に創業した青山英語学院は、集団指導や個別指導の塾として千葉県を中心に教室を展開してきました。2005年に「システムAssist」の開発・検証を開始。2008年に外販を始め、500本の映像コンテンツを提供し始めました。13年かけて、今では5万本開発しています。これを使い、今日まで約6万人にAssistをご活用いただきました。

Assistは塾長を助ける「スーパー講師」

Assistを開発するとき、「スキルのあるワンオペ塾長とスーパー講師で繁盛する教室」を作るということを意識していました。Assistにはスーパー講師の役割を果たしてほしいと考え、これを実現するために以下の八つをポイントとしました。

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一つ目が、プロの専任講師が常駐している状態です。映像教材で指導する先生は、教務経験が豊富で、しっかり指導歴がある方にお願いしました。個別指導では非常にニッチな要望もあるので、小学生から高校生まで、科目にもこだわり、幅広い映像コンテンツを作りました。

二つ目が、生徒の学習状況を瞬時に把握することです。例えば「Aくん、今どこやっているの?」「国語は何やっているの?」といった質問に、すぐに答えられるスーパー講師がいたら素晴らしいということで、Assistで学習した記録を全てログとして記録できるようにしました。

当初は学校のワークなどAssistの映像以外のログをどう残すかがネックでしたが、Studyplus for Schoolと出会い、連携することで全ての勉強記録を確認できるようになったのです。

三つ目が、1対複数でも質を落とさず指導できることです。どんな塾でも1対1の個別指導なら生徒に気を遣って指導できると思います。これが複数の生徒相手に質を落とさずに指導できたら、理想的ですよね。

これを実現するため、塾長が先生に指示を出して、生徒にスーパー講師の映像授業を観てもらいます。生徒が視聴している間は、確認テストや単語テストの丸つけ、宿題の丸つけなどを同時並行にできます。また、生徒と面談したり、保護者に電話連絡したりと、授業以外の業務をこなすことも可能です。

四つ目が、保護者への定期的で高頻度な学習情報を提供できることです。自分たちが教室を運営していた時は、月に一度学習記録を郵送していました。しかし、現在ではAssistを駆使して、より効率的にできます。

生徒が映像を視聴すると履歴がすぐに記録され、生徒が帰る前にどの単元を学習し、どれくらいの出来だったのかをメールします。よりリアルタイムに生徒の状態を報告できますし、先生からしても遅くまで報告書を作る必要がなくなりました。

【第3回Assist】Assist有澤さん.pptx-4

五つ目が、定期テストで点を取れない生徒の学習についてです。学校のテストで点が取れない生徒は多いと思いますが、そういう子が学校の予習として授業を受けられるようにしました。それにより学校の授業を理解できるようになり、勉強に対して前向きになります。

予習用として「ホントにわかる」「教科書準拠」というシリーズを作り、学習がはかどらない生徒も苦手意識を持たず進められるように工夫しました。

六つ目が、入試対策です。あらゆる科目の入試問題について質問をされても、瞬時に解答できる講師を目指しました。Assistでは過去問解説を作っており、現時点では、神奈川、兵庫、大阪、北海道の2年分の過去問題について映像授業が入っている状態です。これに加え、千葉、東京、埼玉の傾向・分野別対策問題もあります。

七つ目が、複数の生徒に適切な演習プリントを出せることです。複数の生徒がそれぞれ違う科目・単元を勉強していてもぴったりの演習をさせられるように、プリントシリーズを用意しました。教科書名・ページ・学年を選ぶと、適切な問題を設定してくれます。来年は教科書が改訂されますが、そういう場合でも単語テストを一から用意しなくてもいいというメリットがあります。

単元定着プリントでは、一つの単元を細かくステップアップして理解していくことが可能です。例えば「正負の数」を理解するために21このポイントを作っていて、この全てを学習できれば定期テストの点数がしっかり取れます。間違えた問題は再テスト、再々テストをしていき、できている単元は自動的に進んでいく仕組みです。

定期テスト予想問題の簡単作成機能もあり、学年、科目、教科書、テスト範囲を選択します。そして問題の比率と難易度、出題する順番を決めてタイトルをつけたら、Assistのデータベースの中から問題を抽出するので、それをプリントアウトするだけ。生徒は本番の前に近しい問題を解くことができます。

八つ目が、場所・時間を問わず学習指導ができることです。24時間365日場所を問わず学習指導を行える先生がいたら、頼もしいですよね。特にコロナ禍では生徒の学習を止めないため、オンラインで授業を提供することの価値を感じられたと思います。

月給3万円でスーパー講師を雇う

このようにAssistはスーパー講師を目指して様々な機能を開発しました。しかし、難点もあります。当然ですが、スーパー講師が自分から発言することはありません。また、塾長の指示がないとなかなか動けませんでした。この点は最近少し改良され、生徒に学習指導を自動提供できるようになってきました。はじめに塾長が指示を出せば、「次はこれをやるよ」と生徒に案内をしてくれます。

自分から動くということは苦手ですが、見方を変えれば余計なことは一切しないともいえます。そして、塾長に大変忠実な講師です。皆さんの持っている人間力にこのスーパー講師の力が加わると、良い生徒指導ができるのではないでしょうか。

また、最初のスライドで「〇〇〇〇〇のスーパー講師」とありましたが、これは「月給3万円のスーパー講師」です。Assistの月額利用料はリリース当初から今までずっと3万円です。

それでは、実際に塾さんでどう活用されてているかについては、進学予備校Eurekaの鈴木先生にご紹介いただきます。進学予備校Eurekaについて

鈴木:進学予備校Eurekaの鈴木です。

【第3回Assist】進学予備校Eureka 鈴木先生-2

2013年10月に自立型の塾として開校し、私一人で小学生・中学生を中心に指導しました。まだ自立型は珍しかったのですが、一人しかいなかったのでこれしかないなと思いでした。2018年9月に移転したのを機に今の名前に改名して、2019年3月にStudyplus for Schoolを導入。今回は、なぜAssistを導入したか、そして実際に利用してみてどうかについてご紹介していきます。

Assist導入を決めた理由

実私は開校当初からAssistを使っていたのですが、一度休会しています。理由は、自立学習をするうえで映像コンテンツは欠かせないと認識していたものの、私自身が定期テストの結果絶対主義に囚われていたためです。集団授業を行う講師をしていた経験から、映像の講師の顔が見える方がいいのではないかと思いました。また、高校部をメインにしたいという想いもあり、休会しました。

しかし2020年6月に、復活しました。その理由は、以下の通りです。

【第3回Assist】進学予備校Eureka 鈴木先生-3

まず、Assistのシステムはアウトプット重視のプラットフォームです。学ぶうえでインプットは大切ですが、それよりもアウトプットが必要だと思っています。Assistは演習をたくさんできるので、Eurekaの指導方針にマッチしていました。それからStudyplus for Schoolや保護者と連携できることもいいと思いました。

そして、オンライン・オフラインのどちらでもスムーズに利用できること。特に休校期間中はZoomを使ったオンライン指導を朝から夕方までやっていたので、大いに活用できました。

次に、Eurekaは高校生中心に指導をしているため、中学生指導をもっと工夫できないか考えていました。そこで学習指導よりもモチベーションを上げることや、メンターとして相談に乗ることに注力したいと思い、生徒への指導内容を「問題解決」から「課題発見」の思考に変化するような指導方針にしようとしていたのです。

「次のテストで点数を取るためにはどうすればいい?」「どうしたら部活と勉強を両立できる?」と考えさせるイメージです。そうした指導をするうえで、Assistが有効だと思いました。

最後に、Assistを利用することは消費ではなく、投資になると判断しました。今は東進ハイスクールで中学生の授業が無料化したり、YouTubeで分かりやすい授業が無料で見れたりするため、塾として「授業を売る」ことが難しくなっています。

そういう中でもAssistは生徒のアウトプットに注力できるので、より有意義な指導ができると考えており、中学生の授業料を値上げする予定です。今後不況になるとは思いますが、その中でも値上げに値するくらい十分価値を高めることができる見込みです。アウトプットに価値を見出してくれる生徒や保護者を集められるので、良い投資になると思います。

Assistを使った生徒の感想

Assistを使っている生徒がどう思っているのか、本音を聞いてみました。

【第3回Assist】進学予備校Eureka 鈴木先生-5

まず、類題をたくさん解くことで内容が定着するという声があります。やはりアウトプットが重要です。

また、「映像に顔が出ていてもいなくても、どっちでもいい」と言われました。特にスマホで見る生徒にとっては、人が出るとその分画面に映る文字は小さくなるので、人がいない方がいいという声も上がっています。

そして、「基礎力定着テストの英語」が高評価です。英語ができる生徒も引っかかる、文法の穴を問う設問もあり、そこを埋められるので満足度が高まっています。学校の進度よりかなり進んでいる生徒でもこのテストを受けると満点はとれないので、「苦手を見つけられる」と言っています。

中1生からは「お母さんにすぐ連絡がいくのがプレッシャー」という声もありました。保護者に届くということで、なるべく問題を間違えたくないと意識が生まれるようです。

最後に、学習を終えた生徒から「自動的にスタプラに記録されたんだけど、これどうなっているの?」と質問されたことがありました。これはプログラミングやITに興味を持つきっかけになるような気がするので、「プログラミングや数学、理科を勉強していったら絶対分かるようになるし、そのシステムを作る側にも回なれるよ」と言いました。


Assistの運用方法

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Eurekaでは数学と英語は毎日、国語・社会・理科は週に2回程度Assistで学習します。確認テストは、数学と英語は毎週、国語・社会・理科は定期テスト前にやります。

英語の基礎力定着テストは毎日やるのが理想です。まずは前学年のものからスタートして、満点を取れるまで続けます。上達のスピードを高めるためにも、リスニング・スピーキングを学ぶ前にしっかり中学レベルの英文法をマスターしておくことが大切です。

定期テスト前は予想問題や学校のワークの見直しなど、最終チェックをできたら万全です。レベルの高い生徒はそこまでの基準にしていきたいと思います。

【第3回Assist】進学予備校Eureka 鈴木先生-7

Assistを使う上で、大事にしていることは、同じことを何回でも言うことです。システムに慣れるまでは「丸つけしてほしい」「ここまで終わった」などの連絡が来るので、システムをうまく活用できるまで、生徒一人ひとりに同じ指導を何回も伝えることになります。しかし、ここを乗り換えると生徒もうまく活用できるようになります。
また、生徒とのコミュニケーションをとる機会が減ると思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。生徒のことがよく見えるようになるので、生徒を褒める機会が増えます。その中で個人的に心掛けているのが、褒めるだけでなく課題を発見させること。「次はどうやったらもっと上手くいくかな」など質問しています。

Assistを使うときは、活用する目的を明確にするということがポイントです。生徒に対して「これを使うと何ができて、どんなことができるようになるか」をなるべく分かりやすい言葉で生徒たちに伝えます。同じく、保護者になぜ使うか丁寧に説明することが大切です。

映像授業を使うので、直接教えたいという想いが強い先生には合わない方もいるかもしれません。しかし、教えるだけではなく、なるべく生徒が自分で考えて、自分で解決する力を育てていきたいという方針の塾にはぴったりだと思います。

今は塾に「勉強をする・成績を上げる・志望校に受かる」だけでなく、学習記録をつけて自分自身を成長させるきっかけにするなど、新しい価値が求められています。Assistを使って勉強記録をつけ、一つのストーリーを作る、自分の人生の物語を作るというところに、価値があるのではないでしょうか。

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