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オンライン自習室を軸に組み立てる個別指導の形|創研アカデミー【オンライン情報共有会】

新型コロナウイルス感染拡大の深刻化、そしてオンライン指導に関する事例が少ないことを受けて、Studyplus for School導入校で既にオンライン指導に取り組まれている方々にご協力いただき、オンライン指導に関する情報共有会を開催しています。ご興味がある方は、こちらからお申し込みください!
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第11回は創研アカデミーの榎本先生にお話を伺いました!


はじめに

今回は、私の簡単なプロフィールを速攻終わらせて、塾で実施しているオンライン自習室について説明していきます。「オンライン自習室を始める前から後の経緯」や「オンライン自習室を実際初めてみてどうなったか」をメインに、「オンライン自習室でどういう成果があったのか」についてもご説明します。

まず、プロフィールはこんな感じです。

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主に中学受験の指導をやっているのですが、元々は家庭教師をしていました。また、以前に5冊ほどの本を出して、累計10万部くらいになっています。

出版社やテレビにも取材を受けたことがあり、新聞や記事、特にプレジデントファミリーでは2回ほど特集記事を作っていただきました。

オンライン指導で使用しているもの

オンライン指導で使っているものですが、主に4つです。まずはZoom。とにかく多用していて、今もこうしてお話している間も、生徒たちはオンライン自習室をやっていまして、目の前に画面があります。多い時は、3つ同時進行でやっています。

次に、Youtube。こちらは2008年くらいから使っているのですが、今はあまり公開動画はあげておらず、家庭向けに2日に1回くらい動画を送っています。

通常文章でお知らせを出すようなものも、動画だと観ますので、動画を撮ってYoutubeにあげて送っています。
 

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それから、Kawasumi lite。過去問を出している英俊社さんが出している、個別問題を作るツールです。このツールを使って教材を作り、データ化して各家庭に送ってやってもらっています。普段の指導の中でも使っていますし、受験直前期においてはこれで予想問題を作っています。

そして最後が一番の極め付け、Studyplus for Schoolです。おそらくこれがなかったら、生徒の学習時間はここまで増えていなかったと思います。学習管理ツール、双方向のコミュニケーションツールとして使っています。

次に、オンライン指導でも個人的にも使っていないのが、LINEです。使いづらいし合わないので基本使わないことにしています。

オンライン自習室立ち上げのきっかけ


オンライン自習室をはじめた経緯をご説明します。

うちの塾はコロナ関係なく、オンラインを通して生徒の学習管理をする、という方針でやっています。オンライン自習室をベースとしてその中で個別指導や集団指導も行いつつ、学習管理を行うという形をとっています。

オンライン自習室については、知り合いでやっている方がいて色々と情報を得ていたので、実は昨年からやろうかと考えていました。

実際に動き出したのは、2019年の12月くらいで、仕組み化する前にスタディプラスの阿部さんに相談させてもらったんです。この12月という月は、受験直前期。受験指導をしている方だったらみなさんお考えになると思うんですが、「いかに生徒に勉強させるか。」ということですよね。

教室に来ている時に勉強しているのは当たり前で、「対面にいない時にいかに生徒に勉強させられるか」ということに尽きるわけです。そういったことを考えて、オンライン自習室の実施を決めました。

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塾を恵比寿でやっているものですから、元々オリンピックが始まったら夏期講習は治安も悪くなったりして夏期講習はまともにできないだろうなと思っていたんです。ある程度オンラインを導入せざるを得ないなという風には正直思っていたので、それが数か月早まった。そんな感覚です。


オンライン自習室を立ち上げる上では、普段の生徒のフォローはもちろんですし、冬のシーズンは体調を崩しやすいので、それで教室に来れないといった時に、振替って個別指導をやっていると結構面倒臭いですよね。そのフォローアップとしても考えました。

元々面談対策などでもZoomは使っており、保護者側も含めてお互い接続するためのツールは揃っていたので、こちらのやる気の問題なのであればはじめよう、と。

オンライン自習室の仕組み化と実施方法

実際にオンライン自習室を仕組み化していくにあたっては、12月1月に既存の生徒さんに実践してみて、アンケートをとって、オペレーションや問題点への改善を詰めていきました。

次年度に向けては、オンライン自習室の商品化に向けても動いています。オンライン自習室を入り口として、でもこれだけではマネタイズできないので、個別指導の受講に繋げて、1日の講座なりに来てくれればいいかなと考えています。

対象は受験生だけです。やはり受験する子としない子というのは恐ろしく温度差がありますので、受験生、もしくは受験を経験した人だけに絞っています。

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差別化のポイントとして出しているのが「学習計画」です。受験であれば、基本一人一人目指すものが違うわけなので、一人一人カスタマイズして計画していくということを考えてやっております。その際にポイントになるのが、Studyplusですね。

料金は、初月無料で、翌月からStudyplusによる学習管理とセットで1万円という設定をしています。毎日の学習内容をチェックして、希望者にはその都度メッセージを送ります。

それから、自習室の上限は20名ほどですね。

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実際の生徒の動きとしては、勉強をさせて、実際にやったノートを画面越しに見せてもらっていました。今は、勉強をしたらStudyplusで日々やったものの報告が写メと共にくるので、それで確認しています。生徒は小学生になるので、保護者がStudyplusで記録してくれる形です。

また、Zoomのブレイクアウトセッション機能を使って、課題を与えた生徒を1人ずつに分けます。1人の空間で演習をさせて、時々私が現れて確認するという(笑)

今は、1:4くらいの個別指導をしているんですが、7,8人くらいの集団授業にも挑戦してみようかと準備をしています。

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実際の自習室の日程表の例がこちらです。
学校が休校という風になった際もすぐに、3月2日の朝8時からオンライン自習室を実施していました。

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勉強している時はみんなミュートにしているんですが、オンラインランチ・オンラインおやつの時だけはミュートを外して、みんなそれぞれご飯を食べたりおやつを食べたりしています。生徒同士がお互いに「今日はパスタの子が多いな」とか「いつもクーリッシュ食べてるね」とかそういうことを言い合う生徒もいますね。

どうしても1人で食事していると孤独になるので、こういう時間を設けています。

学習管理と競い合いを掛け合わせる

こちらが今のオンライン自習室の様子です。前に比べると、生徒を写すのではなく生徒の手元を写す形になりました。これで学習の様子がよくみられます。

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これは、過去3年分の同じ時期の学習時間です。オンライン自習室を始めて一番の成果だと思います。

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今年一番勉強している子は、1週間で90時間くらい勉強しています。毎日、ミニマムが12時間。
その前の年は、一番やっていた子で49時間。そしてさらに2年前に至っては、37時間。全然勉強時間が少なかったんです。

今年こんなに勉強時間が伸びたのは、オンライン自習室をやったからこそだと思っています。昨年や一昨年の子も決して入試結果が悪かったというわけではなく、四谷の偏差値で60以上の学校にいってるんです。

今年はさらにそれの上を行こうと、Studyplusの学習管理に力を入れました。

先ほど出した勉強時間の一覧を、「今週の勉強時間ベスト5」という感じで、名前は伏せて一斉メールで送っています。Studyplusで学習時間を可視化して、コミュニティーとして競い合いを演出するという形です。

また、スタディプラスが開催している勉強時間コンテスト「S-1グランプリ」も活用し、実際に今年中学生になったうちの子は、2位に大差をつけて中学生部門で1位になりました。

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「S-1グランプリ」にはチーム戦もあるので、選抜でチームを作ったことも大きかったです。チームを組む前に予備選をして選抜メンバーを組むことで、必ずエースが出るんですね。エースが出ることで全体が引き上げられるんですね。

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そして、チーム戦では外部にライバルがいてくれたことも重要でした。これはチーム戦の1位になっている藤井セミナーさんですね。「君たちは頑張っているけれど、まだまだ上がいるよ」と言えるのがとても大きかったです。

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