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勉強記録を入力する意義を伝え、少しずつ生徒の意識を改革していく Customer Story#21|蔵本学舎

Studyplus for Schoolを導入いただいた先生方に、お話を伺うコーナー。今回ご登場いただくのは、蔵本学舎の蔵本先生。蔵本学舎は、大分県内でも人口の少ない地域にある自立型少人数制個別指導塾です。大都市と比べると勉強意欲が少ない生徒も多い地域で、いったいどのように塾を運営しているのか。Studyplus for Schoolの導入経緯や効果なども含め、お話を伺いました。

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―蔵本学舎さんには何人くらいの生徒さんが通っているんですか?
定員が学年10人です。そもそもこの辺りでは大学受験をしようという生徒が少ないので、地域的な難しさがあるんです。周りを見ても高校生向けの塾はうちを入れて2、3あるかどうかで。

最寄りの公立高校は、ほぼ毎年のように定員割れしています。だから基本的に、勉強しない子は全然しないですね。周りが勉強していないですし、勉強していたら浮くくらいです。

そんな状況なので学校の課題で手一杯、学校のテストさえ良ければいいという子も少なくないんです。本当に一部の学生しか勉強しないので、パイが限られている感じはあります。

―先生は何人いらっしゃるんですか?
私一人です。塾に通う生徒が少ないですし、近くに大学もないので大学生のバイトも雇えません。夏休みには塾のOBOGに手伝ってもらうことはあります。

―授業はどういう形態ですか?
自立学習
に近い形です。自習中心で、私は主に英数の質問に答えています。特に高校生には、基本的に学校の課題をやってもらっています。

学校の授業についていくのが精一杯な子も多くて、そういう子は学校と同じもしくは少し遅いペースです。私は授業をやるわけではないですが、映像授業として学びエイドを取り入れていて、カバーしています。

―先取りして勉強できる層にはどんな自習をさせていますか?
できるだけ学校の課題のペースに合わせて市販の問題集も活用して、難しい問題をやったり、演習量を増やしたりしています。

授業の復習になるようなものもやりますが、それじゃ物足りない子には難しめな教材をプラスアルファでやってもらっている形です。難関大・難関学部を目指す子は、学校の進度よりもどんどん先に進めていきます。

―生徒の通塾頻度について教えてください。
過半数が週2回です。高校生は平日忙しいので、土曜日か金曜日のどちらかには必ず来てもらうようにしています。

田舎のため、市内に鉄道はないなど公共交通機関が発達しておらず、保護者の方の送迎ができない場合は通塾できない生徒さんが多いので、残念ながら、どうしても少なくなってしまいます。通塾回数の少ない生徒さんも含め、Studyplusのメッセージ機能などを 使って、質問対応をすることで、通塾回数の少なさを補おうとしています。

―高校生と中学生だと、通塾頻度は違いますか?
高校生は勉強の量も多いので9割くらい来てくれます。中学一年生だと週1回の子も結構います。自習室もあるので、そこで自習していく人は週3、4回来ることもありますね。

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―Studyplus for School導入前はどんな課題がありましたか?
生徒の家庭での学習状況の把握が上手くいっていなかったです。家や学校で何をしているかまったく分からないので、塾に来たら最初にその週何をやったかいちいち確認していました。でも生徒は全てを覚えているわけではないし、体系的に話すわけでもありません。私一人での対応だと限界もあって、分からないままになってしまっていたところもありました。それを解消したくて、Studyplus for Schoolを高校生向けに導入したんです。

―なぜ高校生に導入したんですか?
中学生は5教科扱っているものの、教材数が少ないんですよ。でも高校になると、高校や学年によって教科書も違うし、英語や古文の単語帳も違う。やることがみんな本当にバラバラになってきます。

使用教材の把握・管理が難しいというのがあったので、Studyplus for Schoolでそのあたりも明確化したいと思って高校生に導入しました。

―実際に導入してみていかがですか?
生徒にStudyplus for Schoolを使って勉強したことを入力してもらうようにしたんです。きっちり入力してくれる子に関しては何をしているかもわかるし、次どうすればいいかスムーズにアドバイスができるようになりました。

コミュニケーションがかなり円滑になって、Studyplus for Schoolを入れてから大きく伸びた子もいます。狙い通りという感じですね。

―塾以外の時間の生徒が見えるようになったんですね。
そうです。それから問題集をやったあとのコメントとして「何割できた」とか「何ができなかった」とか「指定した問題数だと、量が少ない」とか書いてくれるので、こちらも準備がしやすくなりました。何が不安か、不足しているのかということも分かるので、次の授業準備がスムーズです。

前は生徒が来てから確認して、そこからバタバタ準備していました。今は記録を見て、この子は次いつ来るから、その時に何々を準備しておこうとか。余裕を持てますし、計画がうまくいっている感じがあります。

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―蔵本学舎さんでは映像授業を利用しているんですよね。
やはり高校での学習量は中学とは比べ物にならないくらい多いこと、理科 ・社会は教えることが難しいということもあって、3,4年前から補助的に導入しています。教科書レベルが分からない子もいるので、そういう子には学びエイドの映像授業を何回も観るようアドバイスしています。

―デジタルツールとしては、Studyplus for Schoolと学びエイドの映像授業を取り入れているんですね。
そうです。オペレーションとしては、自習していてわからないところがあったら映像授業を観てもらって、それでもダメなら質疑応答という流れを目指しています。

映像授業をしっかり観る子はStudyplus for Schoolもきちんと入力してくれています。でも言っても観てくれない子がいて、そういう子は入力率もあまり高くありません。頑張る子たちへのサポートとしては、学びエイドとStudyplus for Schoolが機能している状態です。

―使い方に差があるんですね。
違いますね。あまり積極的でない子は、映像授業もStudyplus for Schoolも中途半端で、とりあえず学校の勉強さえやっていればいいと思っていて。受験勉強の重要性自体知らないし、国公立大学受験の難しさを知らないままきています。

―そういう子は、どういう動機で塾に入るんでしょうか?
AO・推薦入試を狙っているのではないかと思います。国公立大学のAOや推薦入試、指定校推薦で大学に入りたいので、定期テストの点数を上げたいと。

最寄りの公立高校からは国公立大学に一般入試での合 格者は生徒数の1割程度という実態もあります。

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―学習意欲のあまりない子は、Studyplus for Schoolを使いこなせていないのが課題ですね。
はい。漠然と入力しても、何のためにやっているか見えにくいのが問題だと思っているんです。きちんと入力した子が定期テストの点数が上がったよとか、そういうことを見せてあげたいと思っています。ですから、大学合格者別のデータには非常に期待しています。

それでやってみた本人の成績もアップすれば、また入力しようとなるはず。今のところ入力しない子はしないままになってしまっているので、次のステップに進めようとしているところです。そのためには具体的な数値を出さないといけないなと思っています。

―頑張っている子は定期テスト前に何時間くらい勉強しているか伝えるといいかもしれませんね。
そうですね。今入力していない子は基礎学力の点で入力してくれている同級生に追いつけていないので、そのあたりの難しさもクリアしていきたいところです。

―自分で計画を立ててやっていくと、またモチベーションも上がるかもしれません。
そうだと思います。今は「とりあえず学校の課題を出して、先生に怒られなければいいや」という子、言われたことだけをやる子も少なくないので、自分でどれだけやるか宣言して実行するという点から始めようと思っています。

―その部分は、どうしても人の力がかかるところですよね。
そうなんです。入力してもらえるようになったらうまく回ると思うんですけど、そこまで行くために頑張らないと。特に部活をやっている子は忙しくて学校の課題にも追われているから、記録をつけるのがきついというのはあります。

私の方針としては、塾の勉強だけではなくて学校の勉強についても記録してほしいと思っています。何かきっかけが必要だと思うので、試験までの日数が出てくるカウンターは良いなと。ただ、高1高2から習慣化しないと、高3になってから急にやれと言われてもできないので、高校への進級や入塾直後など最初が大事かなと思っています。

―色んなデジタルツールがありますが、いずれにせよ活用するにはきっかけが必要なんですね。
そうです。あと、この辺本当に田舎なので、「スマホは勉強に良くない」という価値観も根強くあって。親御さん世代だとまだ理解がないというか、「勉強中にスマホ見てるのか」ということもあります。

それに、自宅にWi-Fiがないこともあるんですよ。まずそこを入れてくださいと。都会の方とは環境が全然違いますね。

―まだ課題はありつつ、この地域にこうした塾があるというのは、こうした環境を求めていた子にとっては一大転換点でしょうね。
伸びる子は一気に伸びますね。勉強したかったけど、やり方分からなかった子とか。狙う大学も変わってきます。

これからは映像授業ももうちょっと活用してもらいつつ、Studyplus for Schoolに入力したことについて話す時間 をもっと作れたらいいとは思っています。私一人なので限りはありますが、Studyplusなどをフル活用して都会の塾さんに負けない レベ ルの サービスを 提供できるようこれからも頑張りたいです。


―本日は貴重なお話、ありがとうございました!

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