スタプラで出会った2塾が合同合宿を開催!勉強の楽しさを知ってもらい、人間性の成長に寄与する
今回、Studyplus for Schoolをご利用いただいているステップアップスタディサロンとテラコヤイッキューが合同で勉強合宿を行うということで、宿泊先の熱海を訪問!合宿実施に至るまでの経緯や、2塾の今後の展望についてお話をうかがいました。
◾️インタビュー校のご紹介
ステップアップスタディサロン マネージャー 大庭先生
テラコヤイッキュー 代表 渡邉先生
オンライン学習を通じて生徒の勉強や親子関係構築をサポート
小川:本日はよろしくお願いいたします!まずはじめに、自己紹介をお願いします。
大庭先生:ステップアップスタディサロンの大庭です。もともとフリースクールや通信制高校で働いていて、その後は個別指導の塾に12年ほど勤めていました。ステップアップスタディサロンは「自分で目標を思い描けるようになる」「計画的に取り組めるようになる」ことを目標にした、オンライン学習サロンです。
渡邉先生:テラコヤイッキューの渡邉です。日本で唯一の自走式学習を提供する塾として、定期的な面談と毎日のオンライン学習サポートを提供しています。
小川:2塾とも、オンライン学習に取り組まれているところが共通点ですね。
渡邉先生:はい。オンライン学習の最大のメリットは、ネット環境さえあればどこからでも参加できることだと思います。実際に当塾では、北は岩手、南は沖縄まで生徒がいます。また、フィリピンにいる講師もいるんです。
小川:すごいですね!どういったきっかけで塾にお問い合わせが来たのですか?
渡邉先生:当塾では大人の生徒も受け入れていますが、そちらは全員Instagram経由です。今、SNSの発信を頑張っているので嬉しいですね。子供の生徒も、多くは保護者の方がInstagramを見て問い合わせをいただいています。Instagramは小中学生の子供を持つ30~40代の方がよく見ているので、マッチしているのだと思います。
あとは、「子供のやる気」などで検索をかけた時に当塾を見つけてくださって、HPを見て「自走式学習が大切なんだ」と感じて連絡してくださいます。
大庭先生:すごいですね、うちもそういう風に見つけてもらえるようになったらいいなと思います。
小川:大人の生徒を受け入れているというのは、どういうものですか?
渡邉先生:私は、親も一緒に成長できる環境を作りたいと思っています。当塾はコロナ禍で一気に生徒が増えたのですが、すぐに辞める方も多くいました。途中で辞めてしまった生徒には共通点があって、保護者の方が子供に求めすぎている、もしくは子どもを親の思い通りにさせたいと思っているということです。
反対に、こちらに任せてくださる場合は成果も出やすいです。子供は本来、誰でも伸びます。しかし、例えば保護者の方が「この子はいつも嘘ばかりついてるんです」と言ってしまうと、信頼関係が作れなくて成長の機会が奪われてしまいます。子どものことを心配するのは当然ですが、ある程度は信頼して手を離さないと、子供は自走できません。
小川:確かに、保護者の方の接し方は重要ですよね。
渡邉先生:そこにも取り組みたいと思って、当塾では親子コースを設けました。生徒さんには勉強をサポートして、保護者の方には毎月面談をしています。それに加えてセミナーに参加してもらったり、動画授業を一緒に見てもらったりします。実際に一家全員で親子コースに参加してくださってる方もいて、今後はそういった形も進めていきたいです。
大庭先生:私もフリースクールや通信制高校で仕事をしていましたが、不登校の生徒の親は、「こうしないとダメだ」という思いが強い傾向がありました。型にはめようとするから子どものいいところが見えないどころか、悪い部分しか注目しません。だからこそ、親の意識から変えないとダメだと思いました。
渡邉先生が保護者向け勉強会を開いていることに、感銘を受けています。私も以前勤めていた個別指導塾でお母さんのための勉強会を開いたことがあるのですが、やはりそういう取り組みは絶対に必要だなと思います。
Studyplus for Schoolで出会った2塾が合同勉強合宿を開催
小川:オンライン学習をサポートしているという共通点のある2塾ですが、今回の合同勉強合宿はどのような経緯で実施されたのですか?
大庭先生:私が初めてStudyplus for School Awardを受賞し、オンラインの授賞式でスピーチをさせていただいた年に、渡邉先生も登壇されていました。そこで「考え方が近いな」と感じたんです。オンライン学習でのコーチングをやっていく上で、テラコヤイッキューをお手本にしたいと感じました。
また、フリースクールや通信制高校で働いている時はイベントを行うこともあったので、そういうことがやりたいなと思っていたんです。そこでスピーチの中で他の塾と合同で合宿をしたいと言ったら、すぐにチャットで渡邉先生から「やりたいです!」と送っていただいて。気になっていた渡邉先生からアクションをもらえて、嬉しかったです。
渡邉先生:大庭先生のお話をすごくいいなと思っていたので、合宿の話が出たときは「やりたい!」と思ったんです。
小川:それって私が司会の時ですよね!そこから、どういう経緯で実現したのですか?
大庭先生:その年は私が仕事の都合でアメリカに行ったためできなかったのですが、今年は日本に帰れると決まっていたので、これは企画できるなと。コロナも落ち着いたし、ぜひいかがですかとご連絡しました。
合宿を通じて、勉強面だけでない生徒の成長を目指す
小川:お二人はオンラインでの学習をサポートされていますが、どのような思いからオフラインのイベントである合宿を行おうと思ったのでしょうか?
大庭先生:空間的移動を伴う場作りをすると、生徒が自分の新しい面を発見したり、成長のきっかけをつかめたりするものです。だからこそ、何らかの形でイベントをしたいと思っていました。ちょうどオンラインでの学習サポートの形が完成しつつあったので、さらに対面を組み合わせることで、講師側も生徒のことを深く知り、生徒にも私たちのことを知ってもらいたいとも思っていました。
また、普段は勉強を中心に関わっているので、もう少しカジュアルに楽しく過ごせる場も作りたかったです。
小川:渡邉先生は、なぜ大庭先生の提案に乗りたいと思ったのですか?
渡邉先生:オンラインだけの指導では、見えないことが多すぎます。それを放置すると成長が停滞してしまうので、対面で見てあげられる場があればとずっと思っていました。
しかし私は合宿をしたことがなくて、1人ではできないだろうなと。そんな時に、すごく共感できるお話をされていた大庭先生が「合宿をしたい」とおっしゃっていたので、コラボできたらいいなと思いました。
小川:お二人とも、合宿の目的は「生徒さんの成長」という点が共通していますね。具体的に、どう成長してほしいと考えていますか?
大庭先生:まずは、一人ひとりが「頑張ったな!」と思ってほしいです。みんなで頑張っている空気を感じながら、「自分もよくできたな」という気持を持って帰ってもらえれば。
当塾からは高校3年生の受験生が参加しているのですが、彼女はこちらがアプローチしなくても自分で勉強ができます。そんな中でも合宿に参加してくれて、嬉しいです。彼女がいることが、小中学生の参加者たちにとっては刺激になると思います。
また、「合宿、楽しかった」と思ってほしいですね。やはり勉強はしんどいものだと思っている子が多いので、勉強には楽しさもあるということを知ってほしいです。
渡邉先生:私は、「一人だとやりきれないことでも、みんなでやれば自分もこんなにできるんだ」と思ってほしいです。人の目がないとコツコツ勉強をするのが難しいこともありますが、他の参加者たちと一緒に取り組むことで、自分で設定していたリミッターを外す経験ができたらいいなと。
また、勉強のやり方をしっかり見てあげたいと思います。普段から質問対応をしているのですが、絶対に質問があるだろうというタイミングでも何も聞けない生徒はいます。だから、質問が苦手なのか、他に問題があるのかなど、直接見てあげたいなと。どんな風に勉強をしているか見て、やり方が気になった子には声をかけていきます。
オフラインならではの密な人間関係を構築する
小川:合宿を通じて、生徒さんの勉強がはかどるといいですね。
渡邉先生:はい。ただ、勉強だけでなくリアルな人間関係作りも頑張ってほしいです。他の塾の先生や生徒と話をする機会はほとんどないですし、普段は私とも勉強の話しかしません。特にオンラインは親密な関係性を築きにくいので、ここでウェットな関係を作ってもらえたら嬉しいです。
大庭先生:関係性については、たしかにその通りですよね。オンラインでのつながりは、見せたいところだけ見せることが可能です。勉強だけのつながりに徹底できるのはメリットでもありますが、合宿ではもっと別の面も伸ばしたいと思っています。
小川:どのように伸ばすのでしょうか?
大庭先生:合宿中は、自分の勉強が一段落したら報告してと言っています。自分から報告する習慣をつけてもらい、「こちらが声をかけなければずっと黙っている」ということのないようにしていきたいです。
また、夜は渡邉先生と一緒にワークショップをします。普段はそういったイベントは遠慮する生徒も、こういう特別な場面では参加せざるを得えません。先ほどの話とつながりますが空間を移動するといつもとは違う自分でいられるものです。いつもなら「参加したくない」「恥ずかしい」と感じて避けても、やらざるを得なくて参加してみたら意外と面白いと思うこともありますよね。
合宿の目的を生徒が考え、意味のある時間にする
小川:今回の合宿で、普段とは違いオフラインのコミュニケーションだからこそ気を付けていることはありますか?
大庭先生:私はスタディレポートという報告フォーマットを作りました。もちろん、Studyplusにも記録をするのですが、今回のフォーマットでは1つのセッション(※)の3時間の勉強時間の中で何をやるのか3~4分割してもらい、1つ終わるごとに報告するルールです。
塾では先生が巡回して生徒の様子を見ますが、反対に生徒から発信させようと思ったためです。普段も生徒から報告してもらっていますが、オンラインでは自分の裁量でシャットアウトもできるため、オフラインではここを徹底します。
また、勉強の合間に行うグリーティングの時間を大切にしたいです。日ごろから平日18時と20時に全員で挨拶をして、こちらからメッセージを伝えています。時には生徒に考えてもらう問いを投げかけることもあるのですが、それを対面でやってみたいですね。
※今回の合宿では時間割を定め、任意参加の早朝・午前・午後・夜に勉強時間(セッション)が確保されていました。
渡邉先生:私は今日グリーティングを実践しました。そこでは、「この合宿が意味のあるものになるかどうかは、自分次第だと私は思っています。みんな、意味のある時間にしましょう」と話しました。
小川:合宿に参加されている生徒さんの年齢は、様々ですよね。小学生の生徒さんなら早い段階から自分の頭で考える力がつきますし、高校生の生徒さんなら具体的に「この期間をどう自分のものにしよう」と考えるきっかけになりそうですね。
生徒の選択肢を増やし、人として大切な面の成長を促す
小川:お二人はこれから、塾を運営されるうえで注力したいことなどはありますか?
大庭先生:2つあります。1つ目は、生徒が社会に関わる準備を整えるサポートをすることです。当塾では目標を設定することを大切にしており、その力を伸ばすためにワークショップを開催しています。そこで社会問題をテーマにすることも多いのですが、それを知った保護者の方が「勉強を見てくれる塾はたくさんありますが、こういう課題を考えるきっかけがあるのはいいですね」と言ってくださって。私としても世の中のことを知る機会を作りたいと思っているので、これからも注力していきたいです。
2つ目は、海外にチャレンジする生徒を増やすことです。私は当塾の運営以外にも仕事をしているのですが、そちらの事業で、日本とアメリカの経済格差を感じます。事実、海外で勉強したいと思っても金銭面で断念している生徒は多いです。
ただ、実際には奨学金プログラムもありますし、他にも選択肢は多々あります。どんな可能性があるのかを、もっと広く認知してもらいたいですね。当塾は地域や学校の垣根を超えた生徒が集まっているので、まずは当塾の生徒や保護者の方に情報を知ってもらえるよう活動していきます。
渡邉先生:私は、生徒に自走する力を身につけてほしいです。常々、「成績を上げることも大切だけど、勉強を通して自走力を身につけて」と言っています。これさえあれば、どんな職に就いても必要とされる人材になります。
それに、現代の子どもたちや教育環境は、偏差値至上主義になっていると思いませんか。学校を卒業した後に社会で活躍してほしいと思いますが、そうではない方向に進んでいる気がします。だから、もっと人として大切な部分を育んでほしいです。
大庭先生:ものすごく重要なことですよね。
渡邉先生:当塾では「自分で自分を幸せにできる力」を培ってもらうために、ネガティブなことをポジティブに捉えるような練習をしています。そういうトレーニングを通じて、幸せを感じるということが、当たり前にできるような生徒を育てたいです。また、親子コースにも引き続き注力していきます。
小川:これからもStudyplus for Schoolを通じて塾運営をサポートできたらと思います。本日は、ありがとうございました!
最後に。
この度は貴重な機会をいただき、ありがとうございました!
私自身カスタマーサクセスとして「学習塾を変える」「学習塾を照らす」「学習塾を繋げる」を実現するべく活動しているため、今回の先生方のお取り組みや、合宿への訪問で生徒と関わることはとても刺激になりました。
これからも先生方との関わりを大切にし、自分自身の成長にも繋げていけたらと思います。
本当にありがとうございました!