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子どもから大人まで英語4技能を総合的に伸ばす|TerraTalk【EdTech ONLINE EXPO】

新型コロナウイルス感染拡大により、教育業界においてもDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速していることを受け、Studyplus for Schoolでも、「EdTechオンライン展示会」と称して、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に挑戦する教育事業者を広く発信する取り組みを行っています。

今回は、2021年11月に開催した講演の中から、小学生・中学生・高校生・社会人を対象とした英会話アプリ『TerraTalk』の柿原様にお話いただいた内容をご紹介します。

『TerraTalk』についてのお問い合わせはこちら👇

学生から社会人まで対応したAI技術による英会話アプリ

ジョイズ株式会社の柿原です。当社は2014年に創業したベンチャー企業で、AI技術やIT技術を英語学習に活用し、サービスの開発・運用を行っています。

本日ご紹介するTerraTalkは、AI技術を活用した英語学習サービスです。一番の特徴は発音評価で、自社で構築した技術を使っています。アプリは管理者用と学習者用の2つがあり、管理アプリはブラウザのみ、学習アプリはブラウザに加えiOSとAndroid用のアプリがあります。

これまで、アメリカの外国語教育学会から賞をいただいたり、Google Japanから支援をいただいたりと、対外的にも評価をされています。また、当社は既存顧客との連携に注力しており、国内の出版社を含む教材会社とパートナーシップを組んでいます。現時点で学校・法人向けの製品が累計50万人、2,500機関を突破し、活用の場を広げています。

TerraTalkには様々な教材パックがあり、小学生から社会人まで活用可能です。そのため学校や塾に限らず、製薬メーカーや空港運営会社など、企業研修にも導入いただいています。

TerraTalkでは、お客様からよくお伺いする上記の問題が解決可能となります。

教科書対応した音読と会話エクササイズでスピーキング力が向上

TerraTalkの特徴は、教材パックを自由に選べることです。目的別に複数のコースを組み合わせたパックをご購入いただくことで、さまざまな現場での異なるニーズにきめ細かく対応します。初めての方はまず費用を抑えた簡単なものからスタートして、しっかりと使い込める方は複数の教材パックを組み合わせるなど、段階的に活用できます。

ここ1年で非常に人気が高いパックが、検定教科書の連動教材です。中学校向けでは、2021年4月から始まった新指導要領に対応した全6社の教科書に対応しています。本文を使った会話や音読エクササイズを中心に、新出単語や文法など、教科書でカバーしている内容を満遍なく、バランスよく強化することができます。

6社すべてに対応しているため、学区をまたがって生徒を見ている塾や英会話教室でも、問題なく使うことが可能です。

他にも様々なパックがあり、「Language Coreシリーズ」では文法などの基本知識を強化します。「英検対策パック」は名前の通り英検に備えられ、旅行などのシーンに沿って会話をする「シチュエーション別実用英語」もよく使われています。

続いて、パックを使って実際にどのように勉強していくかご紹介します。各パックには、音読エクササイズがあります。今まで音読といえば、生徒が読んだかどうかだけチェックしたり、教室で生徒全員に一斉に読ませるやり方が主流でした。ですが、個々にフィードバックをした方が、生徒の学習意欲を引き出しながら英語力を伸ばせるのではないかと思い、TerraTalkを開発しています。

音読エクササイズは、お手本の音声を真似して発音するものです。お題の英文はアクセントとスピードを調整できるので、アメリカ英語だけでなく様々な英語に慣れることもできます。

お手本に続いて音読をしたら、「単語ごとの発音」「文全体のイントネーション」「流暢さ」という3つの項目で評価されます。各単語、各文でうまく言えてない単語には色が付くため、そこを重点的に練習できます。

お手本と自分の音声を聞き比べられるだけでなく、どういった違いがあるかを視覚的に表示することもできます。気になった文や、やり直したい文だけをクリックして再度練習すると、非常に速いペースで発音を身に付けることが可能です。

音読エクササイズと同じぐらい使われるのが、会話エクササイズです。これは音声ベースのチャット形式で、AIのキャラクターと会話を行います。リアルなロールプレイができるのが特徴で、空港に来て入管を通るシーンや、英検の2次試験のシーンなどが用意され、ある程度決まったミッションの中で会話を展開することができます。

類似のサービスとの違いは、生徒の発言によって会話が展開していくことです。例えば「好きなものはなんですか?」という質問の答えによって、次の質問が変わります。

TerraTalkを使った学習効果について、大阪大学と検証を実施しました。60人の学生に対してスピーキングを中心にTerraTalkで演習したところ、わずか3時間半でリスニングスコアが9%向上。発音を練習して音をしっかりと頭に入れることで、リスニングができるようになりました。

アダプティブラーニングにより生徒にあわせた苦手対策ができる

TerraTalkは、読む、書く、聞く、話すの4技能を幅広く学ぶことができます。10以上のエクササイズの型があり、今後も増やしていく予定です。選択問題や文法問題、対訳問題、リスニング問題など、さまざまな形式で展開しています。

アダプティブラーニングができることも、TerraTalkの特徴です。カリキュラムに沿って使っていく過程で生徒の苦手を特定し、一人ひとりに合わせた学習ペースが作れるようになります。また、できるようになったことはスキルとして表示され、モチベーションもアップし、継続した勉強を実現します。

こちらは、アダプティブラーニングを図式化したものです。はじめからアダプティブに学ぶのではなく、まずは教材パックのコースを勉強し、取りこぼした部分をアダプティブに学ぶというイメージです。

教育現場で検定合格や英語力の成長をサポート

次に、先生が使う管理画面について解説していきます。最も使われている機能は、課題配信機能です。TerraTalkで使える教材の中から、好きなものを課題として配信することができます。課題として配信すると生徒のアプリに、締め切りと一緒に表示されます。宿題として使う先生もいれば、授業で使う内容を配信して、生徒がすぐに開けるようにしている先生もいます。

管理画面では生徒情報を一通りチェックでき、何をどれぐらいやったかだけではなく、実力面の判定もできる点が特徴的です。会話系のレッスンはすべてリアルタイムで再生ができ、細かなフィードバックや採点ができます。この機能を使って、ちょっとしたテストを行うことも可能です。

これまでTerraTalkを導入いただいたお客様について分析すると、このように大きく4つの目的でご利用いただいていることが分かりました。それぞれのシーンで、TerraTalkの特徴を活かしていただいています。

ここからは、実際に活用いただいている事例をご紹介します。

1つ目は、岡山県の公立中学校での事例です。こちらでは検定教科書の準拠教材と、検定試験対策の2つのパックを使っていただいています。

授業での利用だけでなく、自宅からも自由に使えるようになっており、使いたい生徒は家庭学習としてどんどん活用し、英語力を伸ばしています。

2つ目は、賢明女子学院です。授業で音読系のエクササイズを活用されています。TerraTalkを導入することで、先生による対策授業なしで英検2級に合格する生徒が出てきているそうです。

3つ目は、神奈川県を中心とした地域密着型の大手学習塾湘南ゼミナールです。中学部に導入いただいており、検定教科書の準拠教材を中心に活用いただいています。すでに一定の効果が出ていて、これからは現在アナログでやっている部分もTerraTalkに移管していく予定です。

導入から運用まで手厚いサポート体制

TerraTalkは6つのステップに沿って導入します。まず、ご希望のお客さまにオンラインでデモを実施し、トライアルに進む方にはアカウントを発行します。

次にワークフローと実際に使う教材パックの検討をいただきます。独自テキストを使っている場合はそれらに対応したり、生徒情報をシステムで一元化して、各教室で入力した情報を本部のデータベースでまとめたりと、お客様にあった形でのご提供を検討させていただいています。

この際、何事も柔軟に考え、生徒と現場の先生が使いやすいような形に考えることを大切にしています。

そしてお見積もりに進み、導入が決まったら初期のセットアップを行い、利用が開始されます。導入後は運用成功に向けたサポートを徹底し、塾や学校、先生のやりたいことを保ちながら無理なく使うにはどうすればいいか、一緒に考えていきます。

具体的なサポート内容は、上記の通りです。導入いただいたあとは、当社のスタッフから積極的にコンタクトを取ります。先生方は例外なく忙しく、ちょっとした問題や疑問があるくらいではお問い合わせまですることは少ないと思います。

しかし、それらを放っておくと少しずつ利用機会が減ってしまうため、こちらからこまめにご連絡させていただいています。

本部と教室で分かれている事業者では、本部の教務担当の方とコミュニケーションを取ることが多いですが、許可をいただければ各教室に対してサポートします。すべての生徒に適切なサービスが届くまでしっかり見届けることが、私たちのポリシーです。

これまでの外国語学習では、教える方のスキルや生徒の集客など、環境によって費用が変わっていました。

しかし、10年ほど前にオンライン英会話が出現し、日本では新しい図式ができあがりました。地理的に離れたところからリアルタイムでスピーキングのレッスンができるようになり、英語塾の価格帯が一段階下がり、一つの独立した産業ができたと思います。

そして今新しく広がっていることが、AI技術の応用です。2013年から深層学習という種類のAI技術の発展により、音声と言語系の処理、解釈の性能の向上のスピードが一気に伸びるブレークスルーがありました。それを契機に教育目的での活用もできるようになり、加えて、この5年でIT技術を活用したサービス事業者の品質が、少しずつ向上しています。

そのような中でTerraTalkを開発し、大人に対するサービスを提供する中で培った経験を子どもたちに還元してきました。今後も、子どもたちが楽しめるものを作った技術で今度は大人向けのサービスを向上させたりと、これからも幅広い形でサービスを提供していきたいと思っています。