先生一人でも生徒の英語4技能を効果的に向上させられる|TerraTalk【EXPO】~英語四技能部門~

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、あらゆる産業でアナログからデジタルへの転換、サービスのあり方、働き方の見直しが迫られています。

教育業界においても、少子化、採用難、地域格差、そして、新型コロナウイルス感染拡大と社会課題が広がる中で、未来の教育のあり方、先生の新しい働き方の模索が加速しています。

Studyplus for Schoolでは、教育(Education)とデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation※略称DX)をかけあわせた「EDX」を標語に、未来の教育のあり方、先生の新しい働き方に挑戦する教育事業者を広く発信するEdTechオンライン展示会「EDX EXPO」を定期開催しています。

ここでは、2020年11月に第二回目として開催いたしました「EDX EXPO」の様子をご紹介します。今回は、AI英語学習アプリTerraTalkの座間様の講演内容です。

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英語4技能に効果的に対応するアプリ

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AI英語学習アプリTerraTalkを開発している、ジョイズ株式会社の座間です。弊社の理念は、「地球を小さく、世界をもっと近く」です。英語を理解できれば世界中の人とコミュニケーションが取れるという考えのもと開発を進めています。

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私は2016年にジョインし、2020年4月にCTOに就任いたしました。これまでサーバサイドや先生向け管理画面の開発に従事してきました。

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最近のニュースとしましては、来年度から湘南ゼミナール様の中学生の部にてTerraTalkが全面導入されることとなりました。

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TerraTalkをご紹介する前に、まずは現在の英語学習状況についてお話させていただければと思います。今、学習塾でも英語の4技能化が求められています。これは学習指導要領の改訂によるもので、小学校から英語の授業が高度化し、早期から差がつきやすい環境になりました。

小学校3~4年生には外国語活動、小学校5~6年生には外国語という形で英語の授業が行われます。中学校では、教科書を主体とした文法理解とリーディングがメインでしたが、今後は話すことや書くことも求められています。つまり、これまでのやり方では、特に、スピーキングやライティングの面で、受験のニーズに対応することが難しくなります。

さらに、少子化の影響も考えなければいけません。子どもが少なくなる中で、単に英語の授業をするだけではなく、ニーズに合わせスピーキングなどを追加し、単価を上げていくことも必要となります。

受験においては、20年ほど前から多様化が進み、ペーパーテストだけではなく、英語検定試験による加点なども考慮されるようになりました。こうした多様な選択肢への対応も求められています。

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この現状において、塾で英語4技能を対応するための方法を3つ考えました。1つ目は、スピーキングなどに対応できる先生を採用することです。しかし、実際に各教室に採用できるのかは難しいところです。

2つ目は、スピーキングなどに対応している外部の塾や英会話スクールと提携することです。これは大きな意思決定となりますし、リスクもコストも大きくなります。

3つ目が、アプリを導入することです。これが一番素早く始められて、リスクも小さいと思います。

英語力を総合的に向上させるエクササイズを用意

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TerraTalkは学校・塾への導入のしやすさにこだわったAI英語学習アプリです。iPhoneやiPadなどのiOSと、Android、PCに対応しています。生徒がどんなデバイスを持っていても対応可能です。

AIが発音を評価し、正解・不正解だけではなくて、アクセント、イントネーション、流暢さを判定します。その結果は、管理画面で確認できます。管理する側に、英語教育に関する高度な専門知識は求められません。

ロールプレイング形式の会話教材を提供しているため、英会話教室さながらの体験ができ、スピーキング強化も対応します。

教材は教科書などに連動したものや、学習指導要領に対応したものも提供しています。宿題機能もあるため、自宅での学習にもうってつけです。教科書だけの教材パックであれば、よりお手頃価格で気軽に始められます。

また、近く中学校の教科書が改訂されますが、新しい教科書に対応したコースの作成も順次進めております。

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会話エクササイズでは、様々なシチュエーションでの英会話練習ができます。例えば、海外旅行での入国審査のやり取りや、外部検定試験の面接などが想定されています。AIが質問し、ユーザがそれに対して答えるという形です。Repeat after me形式の音読もできます。

音声認識機能を使っているため、日本の地名や人名は上手く認識されないこともありますが、随時機能を改善していきます。解答はすべて録音されており、録音された音声はご契約期間中はずっと保管されます。ご契約終了後は、データ分析やサービス改善のために匿名化された状態で保管されます。

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Listeningエクササイズでは、音声を聞いて質問に答えます。

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Readingエクササイズでは、文章を読み選択肢から回答を選びます。文章を長くしたり、選択肢に出す画像を変えたりと、様々なタイプの問題を解くことができます。

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Writhingエクササイズでは、画像を見ながら音声を聞き、答えをタイピングします。

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現在、音読エクササイズを2021年4月リリースに向けて開発中です。これは、学校や塾で最も求められている機能ではないかと考えています。英文を音読・録音すると、AIが発音やイントネーション、流暢さを評価し、フィードバックするという内容です。

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発音が良くなかった箇所がオレンジで表示されたり、ユーザが強く発音した部分とお手本の音声が強く発音した部分を比較し表示します。

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こちらは課題機能の画面です。複数のエクササイズをまとめて、締め切りを設定し、生徒に課題という形で出すことができます。

生徒一人ひとりの進捗管理を可能に

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ここからは、先生側の管理画面をご説明します。トップページには生徒一覧が表示され、グループを選択すると該当する生徒が出て、期間を選ぶとエクササイズをやった回数や学習時間が分かります。

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生徒名を選ぶと、生徒の詳細画面に飛びます。ここでは、生徒が具体的にどんなエクササイズに取り組んだのか、そして解答や音声から算出された評価が分かります。

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Word per minuteという、1分間に何単語使ったのかもチェックできます。会話形式のエクササイズでは、AIの質問が終わってから答えるまでのレスポンスの速さとテンポまで分かります。生徒の実際の解答を音声付きで確認することも可能です。

生徒の進捗を確認した後は、生徒へ積極的にフィードバックをすることがおすすめです。単純に利用率やアクティブ率を上げるためであれば、「会話レッスンを何回やったね」など、先生がきちんと見ていることを伝えるだけでも十分な効果があります。

さらに大切なのは、褒めてあげることです。学習の中身に触れずに、やったかどうかを見て褒めるだけでも、意味があります。学習効果を上げるためのフィードバックをするならば、もう少し踏み込んで、コース進捗状況や、解答の正解・不正解についてコメントすることで効果が期待できます。

また、ゲーム性を持たせた活用法もおすすめです。TerraTalkでは、正答率によって金・銀・銅のトロフィーがもらえるため、その数を競ったり、誰が一番良いフィードバックをもらえたのか比べることもできます。

教材は塾・生徒に合わせてカスタマイズ

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こちらは、利用できる教材パックです。これらは、管理画面から購入することができます。左側のカタログ画面に教材パックの一覧が並んでおり、その中からひとつ選んで開始日・終了日、人数を選んで注文していただきます。

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購入いただいた教材パックを各グループに紐付けると、生徒が利用できるようになります。

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価格と教材パックの一覧です。教材単価は1ユーザ1月あたり200円から500円くらいで、これに加えて、管理画面利用料として月1万円という形になります。中学校や小学校で利用する場合には、教科書に対応したコースもご案内しています。

今後、弊社オリジナル教材パックも拡充予定です。弊社オリジナルの教材パックは、学習指導要領に対応した小中学生向けのコースや、各種外部英語検定試験をターゲットにしたもの、シチュエーション別の日常会話や、職業ごとの英会話を体験できるものがあります。

外部英語検定試験の合格率向上事例

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大阪大学のTerraTalk導入事例についてご紹介します。e-learning実践講座にて、夏休み中に1か月間、TerraTalkとEnglish Centralというツールを用いてスピーキングとリスニングの学習を行なっていただきました。そして、学生36人の受講前後のTOEIC Placement Testの成績を比較したところ、平均のスコアが59%~67%と上昇しました。一番正答率が上がった学生は、37%から69%と約2倍のスコアを獲得しました。

学年や学部はバラバラだったのですが、TerraTalkの平均学習時間は198分、一番多い学生で485分でした。

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また、松蔭中学・高等学校では、外部検定試験の面接対策にご利用いただきました。TerraTalk導入前3回分と導入後の3回分を比較すると、合格率は69.6%から79.0%に上昇しました。

特筆すべきは、教師による生徒への1対1の面接対策です。面接対策にかかる時間が約10分の1にまで減少しました。先生が生徒一人ひとりに面接対策をするのは時間的に難しいですが、TerraTalkであれば時間や場所を問わず、すぐに対応できます。

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さらに、とある中学校の1年生にTerraTalkをご利用いただき、約1か月間でどれだけ発音が変わったのかをチェックしました。結果として、いわゆるカタカナ発音が良くなり、ネイティブのように発音しようと意識が改善されました。

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弊社の実績もあわせてご紹介します。Googleが主宰するスタートアップ支援プログラムで、東京の第1期生に選ばれました。さらに、世界最大級のEdTechカンファレンスのASU GSV2020に、日本予選で弊社代表が入賞しました。GIGAスクール構想では、NEC製のデバイスにTerraTalkが現在バンドルされています。

これらの実績から、ニーズが高いと実感したため、今後は、学習からテストにまで使われるNo.1英語学習サービスを目指して、開発を進めていきたいと思っています。

定期試験対策と文法定着を実現した活用事例

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続いて、TerraTalkの導入塾である湘南ゼミナールについてご紹介します。2019年度に、3教室の中学1年生にTerraTalkをご利用いただきました。目的は、定期試験の対策や文法の定着です。

教科書の本文を中心に、英語の音声を聞きながら単語を並び替え、文章を作るDictationをしていただきました。また、会話レッスンを利用した、音読中心のエクササイズにも取り組んでいただきました。

教室の中ではなく家庭学習中心でしたが、LMS学習管理画面を用いた利用状況を見ながら、「今週何回やっていたね」「よくできていたね」という個別のフィードバックをしていただいた結果、8割前後のアクティブ率を達成することができました。

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また、教室がある自治体で使われている教科書に連動した教材を用いることで、定期試験の範囲の英文を音読を通して定着させることができました。

学校の試験対策と、学習指導要領が求める英語運用能力向上が同時にできていたと思います。さらに、パソコンを使って行う英語検定試験や模試に慣れてもらうきっかけにもなりました。

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もう一つ、学習塾の事例として思学舎での取り組みをご紹介します。2019年度の中学1年生から中学校3年生向けの冬期教習で、試験対策や文法定着を目的に、TerraTalkの文法コースと長文コースを家庭学習用としてご利用いただきました。

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冬期講習のカリキュラムに合わせて、コースを選んだりレッスンの並び順を変えたりすることで、小さく素早く導入することができ、生徒も自宅で落ち着いてスピーキングの練習をすることができたようです。この事例からも、長期休暇中の復習にTerraTalkは最適なのではないかと思います。

補助教材として英語教育の改善を目指す

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最後に、TerraTalkはあくまでも学校や塾での教育を補完するものとなります。先生1人で生徒30人を細かく指導することは大変ですが、TerraTalkは、一つの教科において先生方をサポートすることができます。

学校や塾のみなさんと一緒に、日本の英語教育をより良く改善できていけたらなと思っております。

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