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オンライン指導の知識がなくても自習室を成功させる方法|さくら個別指導学院【オンライン指導情報共有会】

新型コロナウィルスの感染拡大により、学習塾業界は教育サービスを提供できず、事業の継続が困難となるリスクが発生しています。これを防ぐために急速に高まっているのが、オンラインでの指導体制の整備の重要性です。

新型コロナウイルス感染拡大の深刻化、そしてオンライン指導に関する事例が少ないことを受けて、Studyplus for School導入校で既にオンライン指導に取り組まれている方々にご協力いただき、オンライン指導に関する情報共有会を開催しています。今回はさくら個別指導学院の國立先生にお話を伺いました。

オンライン指導の開始

愛知県でさくら個別指導学院を運営している國立と申します。

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うちの塾は1対2の個別指導方式で、学力としてはミドル層の中学生がメインの塾です。授業のほか、テスト前は自習を必修として塾に来て勉強してもらっています。

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コロナ禍を受けての流れですが、3月頭に専門家が「この2週間が勝負の分かれ目だ」と言っていたので、それならと思い授業を中止しました。私としてはオンラインで個別指導は難しそうだと思っていたので、2週間休んだ後も3密対策をしながら対面式で乗り切りました。

しかし一向におさまる気配がなく、4月1日に首都圏ではゴールデンウィーク明けまでの自粛を発表。これは対岸の火事ではないと思い、オンライン指導を始める決意をしました。

開始にあたって、以前からオンライン指導をされているテラコヤイッキューの渡邉先生に教わったり、スタディプラスさんが開催する「オンライン指導情報共有会」に参加したりしました。準備を整え実際にオンライン自習室を始めたのは、4月8日です。

まずは私がオンライン自習室を担当し、スタッフに一部授業をオンラインで担当してもらいました。その後すべての講師に2日間の研修をして、4月末からは全授業オンライン化しました。

保護者にはコロナが流行りはじめた時は、通塾か休塾かの二択で選んでもらいました。そして、オンライン授業の準備ができてからは、通塾、オンライン指導、休塾の三択にし、今はオンライン授業を受けるか休塾するかの二択で選んでもらっています。

現状としては3人休塾していて、それ以外の生徒はオンライン指導をしています。通塾も選べるようになってからは、通塾が8割、オンラインが2割くらいに落ちつきそうです。最終的には通塾だけにしていく予定です。

オンライン指導のための準備

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うちではオンライン指導を始めるにあたり、第一段階として公式LINEアカウントを作って生徒とつながりました。個人的には、これで準備の8割は完了したと思います。

次に始めたのがZoomです。やってみると音が出ないとか画面がおかしいとか色々と不具合はありましたが、事前にLINEで繋がっていたのでそちらでフォローしながらセッティングしました。

オンライン自習室をはじめる手順は、一枚にまとめました。ここまで載せても読まない生徒はいるのですが、そこはLINEで教えながら進めるという形です。

私はオンライン授業のプロではなく、Zoom8級という誰でも取得できるレベルの理解度です。そんな中でもどのように運営していったのか、ご紹介していきます。

オンライン自習室の運営法

オンライン自習室は毎朝9時から開けていて、毎日2時間は必ず入室してもらいます。4月中に1日16時間も寝ている生徒やゲームをやりすぎている生徒を見てきたので、朝からやらないといけないと思いました。

Zoomで部屋を作っており、ホストは私です。ただ生徒が出入りするのに許可制だと手間がかかるので、セキュリティ設定から許可をオフにします。また、参加者の管理というところから「参加者に自分のミュート解除を許可します」というチェックを外すのも欠かせません。

生徒は起きたらログインして自習室に入ってもらうのですが、そのタイミングで学習予定をLINEで報告します。そして、自習ルールを守って各自自習を進めるという流れです。

退室時にはLINEで「今日は〇〇を勉強しました」と報告してもらいます。この報告はリアルタイムでチェックするというより、後から「いつ自習室に来て、どのくらいいたか」を確認するという意味合いが強いです。

オンライン自習室は生活音などが入ると集中できないので完全無音にしていて、話しかけたいときはZoomではなくLINEを使っています。

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自習が始まったらこうして手元を映してもらいます。手元が映っていない生徒は調節するように言ったり、カメラがオフになってる生徒にも声掛けします。あとは気になる動きをしている生徒にもLINEでメッセージを送ります。例えば先日、机の下をチラチラ見ている生徒がいたので「それ、答えじゃないの?」と送りました。

基本的にはLINEでやり取りしていますが、ご家庭によってLINEのアカウントがない場合は、Zoomのチャット機能で代用しています。

オンライン自習室は基本的にトラブルなくやっています。ただ、先日自習室に参加していない生徒がいたのでLINEを送ったら、「入ってます」と言っていたんです。どうなっているかと思ってスクリーンショットを送ってもらったら、部屋に入る直前の画面にいました。「ビデオ付きで参加を押して」と言って入ってもらいました。

自習をしたくなくてとぼけているのかなと思ったのですが、別の生徒でも同じことがありました。3例くらいあったので、あなどれないミスだと思います。

オンライン授業の運営法

次にオンライン授業についてですが、森塾さんの取り組みを取り入れさせていただいています。以前から塾の教材として「フォレスタ」を利用していますが、「フォレスタ」にはインプットのための短い動画があるので、それを使っています。講師1人と生徒2人がZoomに集まって、まずちょっとした会話などコミュニケーションをとります。そこから「今からこの解説動画を観て、この問題を丸付けまでやってね」と促し、それぞれ退室して丸付けまで終わったら戻ってくるという流れです。

授業中は音が出ないとか、Zoomのシステムが変わってパスワードが必須になったとか、色々と大変なことはあります。てんやわんやな中でやっている状況です。

宿題は問題を解いたページと宿題表を見せてもらいます。写真で撮って提出などはせず、あえてなるべくアナログな方法で授業が進むように設計している形です。

対面式からオンライン自習室・オンライン授業に切り替えてからも、料金は変えていません。オンライン授業はスムーズにできていないところもあるのですが、その分オンライン自習室でカバーしています。生徒が毎日オンライン自習しても特に追加料金は取っていません。

オンライン指導で得られたメリット

今回のオンライン指導をきっかけに、各ご家庭のWi-Fi環境が整ったり、本当は高校までスマホを渡さないつもりだった保護者がスマホを買い与えたりということがありました。だからデバイスや環境がネックで動けなかったことにもチャレンジしていきたいです。

例えばStudyplusを一斉にやらせるのも今がチャンスだと思いますし、Monoxerも全員でやったらいいだろうと思います。全員に根付かせるためには授業のスタートにまずは触らせるなど、指導の流れに組み込んでいく必要があると思います。

それから、LINEで繋がれたこともコロナ禍を受けて得られたメリットです。電話するほどでもないような連絡事項をすぐに伝えられますし、距離感も近くなりました。

自粛期間終了後の運営

愛知県では5月25日から学校再開が決定したので、塾もそれに合わせていこうと思っています。17日から対面授業を始めて、6月頭に少しお休みをいただく予定です。学校の一学期の定期テストは1回だけになりそうなので、6、7月はその対応に追われる予定です。

本来7月の最終週から夏期講習を始めるのですが、この辺まで定期テストが長引きそうなので今年は8月1日からになりそうです。ちなみに夏休みは自治体によって長さが違って、塾のある岩倉市は3週間。隣の江南市が2週間、稲沢市は1週間と発表しています。

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実際にオンライン指導をやってみましたが、うちでは通塾を再開できると連絡したらほとんどの生徒が「塾に行きたい」と言っていました。これは地域や生徒の学年によって反応は変わると思います。

例えば池袋で高校生向けの英語塾をしている先生に話を伺ったら、通塾が可能になったあともオンラインを希望する生徒の方が多いとのことでした。都内はまだ警戒態勢だったことと、生徒が高校生だったということに起因していると思います。

高校生はオンラインで勉強して理解できればいいのですが、うちの生徒は中学生ですし、学力がミドル以下の生徒が集まっています。だから楽しさがないと勉強が続かないんですね。自粛期間中に完全に休塾するよりは、オンラインでやった方がいいと思います。ただ、やはり通塾が一番合っているだろうという結論にいたりました。

オンライン授業は原則やらないと思いますが、オンライン自習室は今後も継続したいと考えています。テスト前は塾の自習室が混み合うので、家で勉強できる生徒はオンラインにするといったやり方があるでしょう。それぞれの塾でも、今回のオンライン指導で上手くいった部分は、今後も上手に取り入れるとよいと思います。

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オンライン指導会は、今後継続的に開催していきます。ご興味のある方はこちらから詳細をご覧いただき、ぜひお申込みください。Studyplus for Schoolについてのお問い合わせはこちら。