〈初等教育部門〉そろばん式暗算能力を身につけ計算能力を圧倒的に伸ばす|そろタッチ【EDX EXPO】
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〈初等教育部門〉そろばん式暗算能力を身につけ計算能力を圧倒的に伸ばす|そろタッチ【EDX EXPO】

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、あらゆる産業でアナログからデジタルへの転換、サービスのあり方・働き方の見直しが迫られています。教育業界においても、少子化、採用難、地域格差、そして、新型コロナウイルス感染拡大と社会課題が広がる中で、未来の教育のあり方・先生の新しい働き方の模索が加速しています。

Studyplus for Schoolでは、教育(Education)とデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation※略称DX)をかけあわせた「EDX」を標語に、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に挑戦する教育事業者を広く発信する取り組みを行っています。

そして、この度、未来の教育のあり方・先生の新しい働き方を語る上で外せない、デジタル教材のオンライン展示会を開催することになりました。

今回は幼児・小学生を対象とした暗算学習ツール、そろタッチを開発する株式会社Digikaの橋本様にお話いただいた内容をご紹介します。

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子どもたちに「自分は成長できる」という考えを根付かせる

株式会社Digika 代表取締役社長の橋本です。今回は当社のそろタッチについてご紹介します。そろタッチは、5歳から8歳を対象とした暗算学習ツールです。

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初めに、こちらの計算式をごらんください。

これを暗算で解ける方は非常に少ないのではないでしょうか。ですが、そろタッチを使っている子どもたちは、すぐに解くことができます。

私たちが目指しているのは、能力開発を通じた学びの土台作りです。しかし当然、5歳からいきなり数学の勉強はできません。その前段階として、算数があります。私たちは、子どもたちの計算力を上げ、数式が解けるようにすることに、徹底的にコミットしています。

数字はいわば、世界唯一の共通言語です。そろタッチで楽しく学ぶことで1+1しか解けなかった子でも、先ほどの画像のような暗算ができたり、掛け算や割り算ができるようになります。また、能力が伸びる実体験を通じて数字に対する自信を幼少期に育むこと、ひいては、経験や努力によって自分は成長できるというマインドセット、つまり「グロースマインドセット」を育むことも、私たちは目指しています。

子どもたちの興味や情熱の矛先がどんな分野であっても「グロースマインドセット」が支えとなり、自信をもって取り組めるようになりますし、新しい可能性を大きく広げてくれることも多くの研究から分かっています。

そろタッチにより、そろばん式暗算の習得率は10倍以上に

では、私たちがどうやって計算能力を向上させているのかについてご説明します。計算には多様な手法がありますが、日本でメジャーなのは、「筆算」です。これは、学校ではもちろん、私教育でも公文式などで教わります。

しかし、私たちが提供しているのは、「暗算」に特化したプロダクトを用いています。「暗算」とはいえ、「暗算」にも多くの種類があるのですが、私たちが注目しているのは、そろばん式暗算です。計算オリンピックでトッププレイヤーたちが使っているのも、この方法です。

近年では、そろばんを使い暗算力を高めることが重要だと言われていますが、そろばんの技術とそろばん式暗算能力は別物です。そのため、そろばん教室では、そろばんというツールの使い方は教えることができても、そろばん式暗算の力を効果的にサポートすることに苦労しています。私たちがそろばん塾を運営していた頃も、4年間で6%の生徒しかこの計算能力を身につけることができませんでした。

しかし、そろタッチの開発を始めて運用した結果、62%の生徒がたった2年未満で、この計算が解けるレベルのそろばん式暗算能力を身につけられるようになりました。そろタッチがなくても身につけられていた層の生徒は、より早い段階で暗算できるようになりましたし、なかなか厳しいだろうと思われていた生徒も、私たちの期待よりも早く身につけることができています。

新しい暗算学習法「イメージ暗算」を提供

そろタッチは、2000年もの歴史があるそろばんの仕組みを応用した、新しいタイプの暗算学習法です。使い続けることで、頭の中に珠を浮かべて計算する「イメージ暗算」を身につけていきます。

使い方については、まず、iPadを用意していただきます。アプリをダウンロードしたら、まずはタッチすると色がつく、「みえるモード」で操作を覚えます。そして、速く正確に計算できるよう練習してください。次に、タッチしても色がつかない「暗算モード」で、珠の形を頭の中に浮かべ、イメージ力を鍛えます。

2つのモードを順番に練習すると、だんだんイメージ暗算ができるようになります。iPadがあれば教室でも自宅でも、好きな時間に好きなだけ学習できる点が特徴です。

そろばんを熟達している人の一部は、頭の中で珠を弾いていると言われています。私たちは、珠の操作と珠のイメージの力を分けて考え、イメージ力を伸ばすためのプロセスを突き詰めて開発しました。

イメージ力で計算するためには、直前にどの珠を動かしたかを頭の中で覚えていなければいけません。何もない中で子どもたちに「頭の中でイメージして」と言っても難しいですが、そのイメージをつくらせる仕組みがそろタッチにはあります。

また、イメージ力を高めるために、そろタッチでは両手式を用いています。そろばんは片手が一般的ですが、両手を使った方が効率的です。これは、指を動かす回数が圧倒的に減るためです。計算式によっては、2倍以上変わります。

さらに、そろタッチは練習をゲームのように進めることができるため集中力も続きます。そして、ゲームをどんどん解いていくと、イメージ力が伸びていき、頭の中で珠を動かせるようになっていくというシステムです。

余談ですが、珠の動きが視覚的に分からない「暗算モード」は特許を取得した技術です。

データ分析を通して生徒の能力をより伸ばす

当社では、データの力を活用し、子どもたちの能力開発に寄り添うという理念を掲げています。そのデータの一つとして、「52万2691」という数字があります。これは、昨日4月19日に当社のサーバーに届いた解答数です。

このくらいのボリュームの解答数が、毎日届いています。この解答を分析することで、より最適なカリキュラムを作成しています。今後もこうした分析に時間と人を費やして、もっとブラッシュアップしていく予定です。そうすることで、子どもたちが更に質の高いスモールステップで成長し、壁を乗り越えられるようにしたいと思っています。

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他にも、このデータを活かし、2020年にイタリアで行われた国際カンファレンスで、機械学習手法「Matrix Factorization」を用いることで、生徒のパフォーマンス予測ができるという論文を発表しました。

「Matrix Factorization」とは、自分が好きな映画を鑑賞すると、次々に新しい作品をおすすめできるようにする仕組みをつくる際に有効な方法です。Netflixにも活用されていますが、これを教育に活用するというのが、論文の要旨です。

当社は、自分たちを教材会社だとは思っていません。教材を開発するのはあくまで事業の一部に過ぎず、その教材を使って学習効果を開発することを理念としています。

だからこそ、私たちの教材は学習効果を高めるために常に進化し続けています。アプリに関しては、約1か月に1回のペースでアップデートし、新しい機能を増やしているところです。子どもたちはもちろん、導入教室の先生からも「新機能が待ち遠しい」と言っていただいています。

こうした成果から、日本e-Learning大賞の最優秀賞や、子どもたちに優しいUI/UXが評価されキッズデザイン賞などを受賞することができました。シンガポールやインドといったアジア各国でも、EdTech賞や教育賞を獲得しています。

アウトプットの場を設けることで学習効果が高まる

続いて、そろタッチのビジネスのモデルについてお話しします。そろタッチでは自宅で学ぶネット生と、自宅学習にプラスして週に1回1時間、教室に通う教室生があります。より能力が伸びているのは、教室生です。

教室で使う場合、生徒用のアプリと教室で使うためのファシリテーター用アプリに分かれています。実のところ、私たちはファシリテーター用のアプリの開発にも注力してきました。このアプリは、そろルームそろホームというもので、StudyplusでいうとStudyplus for Schoolのようなイメージです。

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活用法として、まずは生徒にそろタッチを提供し、インプットを行います。学習の95%以上はこれで完結します。教室でアウトプットをしていきます。これをサポートするツールが、そろルームとそろホームです。

そろルームは、どんな風に60分の授業を進めていくか、先生が悩まず進めることができる内容になっています。完全にオートメーション化するのではなく、ファシリテーターという役割を担ってもらい、生徒のモチベーション維持やサポートに徹していただくことができます。

海外からは、非常にアクティブでアダプティブなシステムだと評価されました。デジタル教材を自宅で活用し、授業では演習を行う反転授業を実現しています。

実際に教室でどんな風に活用しているか、少しご紹介します。

集まった生徒たちは先生のサポートを得ながら、チームや個人で対戦することが多いです。最近では対面だけでなく、オンラインで行うこともあります。

とある教室では、Zoomを活用し、2チームに分かれて対戦を行いました。子どもたちはクラウドでつながっているのでファシリテーターの掛け声と共にスタートし、制限時間になると自動で止まるため、それまでの成果を競うことができます。結果発表も瞬時に表示されるため、手間もかかりません。

海外の子どもたちの存在を感じる経験ができる

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こちらは、そろタッチを導入いただいた教室のマップです。国内は東京近郊に偏っており、地方に展開できていません。これを解消するため、3万人以下の市区町村、自治体地域に教室の開校に関しては、加盟金を無料にするキャンペーンを行っています。

海外状況については、現在7カ国120教室に導入されています。加盟する教室が増えれば増えるほど、ユーザーである子どもたちが海外の子どもたちと競い合える機会も増えます。「今日は中国の子と対戦して勝った」というような経験を積むことで、グローバルシチズンシップが養われます。

このように世界とつながるために、イベントも開催しています。今年は、HaruFESを開き、世界から500人の子どもが参加しました。そのうち25%は海外チームで、ファシリテーターが英語で話すシーンもありました。このようなイベントに参加すると、普段、地元の教室でそろタッチを使っているだけでは得られない、新鮮かつ刺激的な経験を得ることができます。

私たちは、「世界中の子どもたちの可能性を最大限引き出す」というミッションを掲げていますが、そろタッチは世界で最も楽しく効率的な方法で、そろばん式暗算学習を習得できるアプリです。

対象は5歳から8歳と狭いですが、世界には5億人くらいのパイがあるので、そこに広がるよう奮闘しています。

そろタッチは、共創co-creationの精神で二項対立ではなく対立と協調を両立させる二項動態で、保護者と共につくることを念頭に置きながら開発を進めてきました。今ではパートナーも増え、教育の専門家にも協力をいただきながら、進化させています。

ぜひ、みなさまにもそろタッチコミュニティに入っていただき、子どもの能力をもっと伸ばすためにはどうすればいいか、共に考えてつくり上げていけたらと思っています。


大吉!いいことあるよ!
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