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Studyplus for Schoolで集客し、細やかな目標設定で成長させる|ブロードバンド予備校那覇本校【Studyplus for School Award 2020】


Studyplus for School Award 2020とは、少子化・採用難・地域格差という社会課題が広がる中で、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に果敢に挑戦する教育機関を表彰するものです。当初は、授賞式や受賞者によるプレゼンテーションを含むイベント開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルスの影響を受け延期しておりました。

現在も予断を許さない状況を踏まえ、この度オンライン配信で受賞者によるプレゼンテーションの開催が決定いたしました。その模様をnoteでもお伝えしていきます。今回ご紹介するのは、高校生部門自立指導部門で受賞されたブロードバンド予備校那覇本校の町田先生の回です。

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「勉強の環境を売る」というコンセプトで集客に成功

ブロードバンド予備校那覇本校の町田です。まずは自己紹介と当塾の紹介をさせていただきます。私は大学卒業後、旅行会社に就職しました。その後、京都嵐山の料亭で支配人をしていたのですが、修学旅行生と接するうちに、「子どもたちと関わる仕事がしたい」と思い、1997年に代ゼミサテライン予備校に転職。それを機に沖縄に来ました。

会社にいた頃は、常に上司から数字について聞かれていました。先週はどう動いて、今週はどうするかと毎日話していたのですが、この経験は今でも活きていると思います。

独立してブロードバンド予備校那覇本校を開校したのは、2012年7月です。最初の3カ月はまったく集客できず、70万円かけて新聞広告を打つなどしましたが効果はありませんでした。同じエリアに東進ハイスクールや代ゼミサテライン予備校があったため、小さな予備校ができてもあまり反応がなくて当たり前だったと思います。

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当時はそんなことにも気がつかず、不安な日々を過ごしていました。そこでふと、あるキャッチコピーが浮かんできました。それは「みんなで勉強しよう」というものです。このキャッチコピーが生まれたとき、当塾の「売り物」が変わりました。

それまでは、映像授業を売ろうとしていたのですが、「勉強の環境を売る」というコンセプトに変更しました。早速チラシを100枚作り、那覇国際高校前で配布しました。それをきっかけに、10月になって高校3年生の生徒が入ってくれました。

那覇国際高校は進学校のため、生徒は授業をしっかり聞いています。そのため予備校に高いお金出してまで授業を受ける必要はなく、代わりに勉強する場所がほしかったようです。私の塾のコンセプトとマッチして、入塾を決めてくれました。

いざ始まってみると、他に生徒がいないということで「先生、友達連れて来ましょうか?」と、1週間で20人も連れてきてくれました。もう資金が底をつきかけていたのですが、なんとか閉校はしなくて済みました。

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当初は単なる自習室として、月謝1万5000円と低価格で運営していました。現在は、学習管理型へモデルチェンジして月謝も3万円ほどにしています。非常勤講師も7人雇用し、うち5人が学生です。教室は2教室で、県立高校の生徒がほとんどです。
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こちらが教室の様子です。7時から22時まで、土日も開けています。休みは月に1日です。通塾頻度ですが、浪人生は月曜から金曜の週5日、8時半から来ています。朝から音読、単語チェック、文法チェック、長文チェックに取り組みます。

現役高校3年生は、ほとんど毎日来ています。高校2年生は週4日くらいです。家が近い生徒が多いのですが、一度帰ると腰が重くなり塾に来れなくなります。そのため、学校が終わったらそのまま来て、塾が終わったら家に帰ってゆっくりするようにと声掛けしています。行動する順番を考えてあげるだけで、ずいぶん勉強時間も変わります。

また、季節ごとに勉強計画を立てる合宿をしています。例えば、高校3年生が夏の勉強計画を立てる回では、チューター含め全員が集まり、計画のモデルを提示し、グループワークで計画を立てていきます。私やチューターはアドバイスをしながら、4時間ほどかけて作ります。

特に重要なのは教材決めです。生徒は成績が悪くなると新しい教材買ってきます。買った瞬間は、成績が伸びたような気がするのですが、結局やらず終いになりがちです。結果を出している生徒ほど同じ教材を何度も繰り返していますし、きちんと教材を選定することが非常に重要なポイントであると伝えています。

明確な目標設定をし、模試から多くを学ぶ
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当塾の設計の肝は、ターゲット高校を絞り込んでいることです。私は個人事業として1教室を運営していますが、広く浅くよりも、狭く深くした方が効率がよくなります。メインは那覇国際高校の生徒で、サブとして那覇高校、首里高校、浦添高校をターゲットにしています。
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当塾では、生徒向けにセミナーを開きますが、その講師は那覇国際高校出身チューターが勤めます。画像に映っているのがそのチューターたちで、琉球大学医学部に現役で入っています。セミナーを受ける高校生からすると、学校の事情や先生をよく知っていて同じ教材を扱っている先輩の方が、予備校のカリスマ講師より、的確なアドバイスがもらえるため喜ばれます。

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スクール設計2つ目の肝は、受験を個人競技からチーム競技にすることです。生徒を画像のように6つのチームに分け、グループLINE作っています。新しく入塾した生徒にも参加してもらい、様々な情報を共有しています。20200708ブロードバンド予備校那覇本校町田先生Award登壇資料-09

スクール設計3つ目の肝は、可視化です。例えば、先輩たちの模試の結果など全て見せています。横浜国立大学に行った生徒は、9月の模試では何点取れていたかなど、すべて分かる状態です。

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勉強時間可視化のため、一覧表を貼っています。Studyplusを使って、その日の勉強時間を出しており、桃色は那覇国際高校、黄色は那覇高校と色分けしています。これは掲示するだけでなく、各チームのグループLINEでも共有しているので、他人の勉強時間も、自分の勉強時間も知ることができる仕組みです。

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志望校も可視化し、生徒別志望校一覧を教室に掲示しています。生徒が多いため、どの生徒がどの大学を志望しているのか、スタッフが把握する意味合いもあります。生徒からクレームが出ることもなく、非常に良い状態です。

勉強計画を可視化するため、勉強プランボードをグループLINEで共有しています。これは、生徒がそれぞれどういう勉強をしていくかというプランニングの内容です。当塾でも大切にしている要素の一つで、特に目標設定に関しての考え方を明確化しています。

目標はまず、細分化することが大切です。大目標として、どの大学のどの学部を志望するかを決め、そこから中期・短期の目標として直近の模試で目指す数値を決めます。実現可能な目標設定にすることもポイントです。実現不可能な目標設定は、まったく意味がないと思います。例えば、数学IAの点数が40点なのに、2か月で70点にはなりません。そうではなく、「数Iのここをできるようにして、まずは55点を目指そう」というように目標を設定します。

各教科ごとに実現可能な目標設定を行い、時間がかかる教科や、配点が高くて目標との乖離のある教科を優先するよう順位をつけます。生徒とは、プランボードでコミュニケーションしながら、何を優先し、何を先送りするか明確にします。そこでは、5W1Hを意識しながら、いつまでに何をするかも明らかにします。やることが明確になれば、生徒も行動できるようになるものです。
以前は、私も知識がなく、「数学がダメだから頑張ろう」と抽象的な話ばかりしていましたが、今は、なるべく具体的に話すよう心掛けています。明確化には力があり、生徒がきちんと行動を起こすために必要なものです。

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これは戦略ボードです。この生徒の志望校は、琉球大学国際地域創造学部です。ここは共通テストの配点が800点でボーダーが65%ですが、この生徒は、6月の共通マーク模試でこちらの点数を出しています。この結果を踏まえ、9月までにどうするか、現状と目標との差異はどれくらいなのかを私と相談しながら計画を作っていきます。
さらに、具体化シートで各科目、何をするか決定します。今抱えている問題とその原因、具体的な改善策としてどうすればいいかを、生徒とコミュニケーションをとりながら作成します。最後に写真に撮って、グループLINEに送ります。

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こちらは自己採点シートです。模試は本当にたくさんのことを教えてくれますが、何も知らないままなんとなく受けて、なんとなく見直しをしても得られるものはありません。ですから、生徒には模試に対しての考え方をしっかりもってほしいと思っています。

そこで、模試の前には、予測点を科目や単元別に書き込みます。他には、解く順番や解答に書ける時間予測、今回気をつける点なども書き込んでもらいます。模試が終わってからは、実際の得点や、実際にかかった時間を書き込みます。

重要なのは、失点分析です。失点の原因は知識不足なのか、ケアレスミスなのか、読み違いなのか、時間不足なのか、自分でしっかり分析します。そして今回の学びは何だったか、次回はどのくらいを目指すかを書きます。これをもとに30分程度の面談をしていますが、何の準備もなしに面談をするよりも、かなりスムーズに進められます。
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面談で色々と話す中で、生徒から人気の教材が分かってきます。そこで出てきたものは、大問ごとにPDF化し、印刷してファイリングしています。私からは、「この教材を週3回のペースでやりなさい」と指導し、生徒は、そのファイルを使って勉強する流れです。ちょっとしたサービスですが、こうした工夫は非常に重要だと思います。

また、月に1度面談をしますが、教室がそれほど広くないため、普段からコミュニケーションはとりやすいです。Studyplusの記録や生徒の表情などを見て、気になる生徒には常に声かけをしています。

Studyplusで見込み客とつながる
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Studyplus for Schoolは、管理ツールとして非常に素晴らしいです。生徒の勉強時間と内容チェックは、すべてに「いいね」を押していて、生徒一人に対して1日5~6項目は「いいね」していると思います。特に重要なのは、生徒の小さなコメントに小まめに反応することです。何かつぶやいていたらそれに反応してあげると、生徒は嬉しいようです。勉強時間もStudyplus for Schoolで管理していますが、3日以上、勉強時間が少ない生徒には、「なぜ勉強してないんですか?理由を教えてください」とメッセージを送ります。

私はStudyplus for Schoolをかなり使いこなしており、画面を見れば一人ひとりの生徒の状態が手に取るように分かります。生徒の感情も見えてくるので早めに手が打てて、退会する生徒がほとんどいなくなりました。

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また、Studyplus for Schoolは集客にも役立っており、「自動集客システム」と勝手に名前を付けました。Studyplus for Schoolを使うことで見込み客とつながることができ、なおかつ信頼関係を構築できます。
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具体的には、Studyplus for Schoolを通してネットワークを作ることです。まず、私が当塾の生徒とStudyplusでフォローし合います。その生徒は、学校の友達とフォローし合っているため、彼らが見込み客となります。見込み客である生徒のStudyplusを見て、自由にフォローしていい状態になっていればフォローし、失礼のない程度に「いいね」を少しずつ押します。すると今度は、彼らが私をフォローバックしてくれるのです。これで見込み客とつながることができ、わざわざチラシ作って学校の前で配る必要がなくなりました。

実際に関係性は作れるもので、例えば、先日恩納村をランニングしたとき、海を撮って、Studyplusで「ランニング」と記録をつけ更新しました。その後、30件くら「いいいね」があったのですが、そのうち当塾の生徒は10人くらいで、あとはその生徒の友達などでした。新しく問い合わせにきた段階で、その生徒のことを知っているのは面白いですよね。「多分、君とは会えると思ってた」「最近よく頑張ってるね」と、もう知ってる状態から始められます。便宜上、営業という言葉を使っていますが、そういう意識はあまりありません。Studyplus for Schoolを楽しんで使って色々な生徒を応援していたら、結果として集客につながったということです。

20200708ブロードバンド予備校那覇本校町田先生Award登壇資料-19また、Studyplusのタイムラインには、こうしたセミナーの案内を載せています。見込み客にもこの情報が広まるため、「参加していいですか?」と問い合わせにつながります。

他塾との差別化を実現
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コロナ禍で非常に有効だったのが、コロナ勉強マラソンという取り組みです。この活動では、まず8時半までにStudyplusのタイムラインに、その日の勉強予定をアップします。その後、15時と19時に勉強時間を集計し、共有してもらいます。翌朝には、前日の勉強時間を集計し、アップし、それらを全て私のタイムラインに載せるという内容です。

これのおかげで、色んな生徒が私のタイムラインを見てくれました。ブログやインスタグラム、ツイッターで参加者を募集したところ、最終的に106人が参加しました。この中には他の塾に通っている生徒もたくさんいます。なぜ塾外の生徒たちも受け入れたかと言うと、差別化ができるからです。「自分は別の塾に通っているけど、ここはこんなことまでやってくれるのか」と転塾してきた生徒も7~8人います。
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これも私がタイムラインにアップしたものです。「スタプラの法則」は私が作ったものですが、実際にこのようになっています。右側が理想的な生徒のグラフで、波がなく棒グラフがレインボーで、行動も安定しているのが最もいい形です。これをスクリーンショットし、グループLINEに送ったり、タイムラインにアップしたりしています。

ちなみに当塾では、「学習計画」という独自項目を作っており、これを必ず入れるように言っています。理想的な生徒の画面では、これもしっかり入力されています。

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生徒に、どう対応するかも大切です。これは、面談をする時に使うテーブルですが、着席した際に、今までの合格者一覧が目に入るように工夫しています。

そして、正面にはプランボードを掲示しており、生徒の名前を見ることができます。「ここにみんな来てるんだ」と思ってもらえれば、クロージングしなくても自動的に入会してくれます。

以前働いていた予備校では、商品の良さをアピールしてクロージングをかけていました。でも今は、まずは話をしやすい空気をつくって、相手の話を聞くことが一番効果的です。こちらが売ろうとするのではなく、話を聞くことが一番のクロージングになります。

思考停止せず物事のプラス面に注目
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Studyplus for Schoolを使ってみて、その本質は楽しむことにあると思いました。日々の生活の中で利用するのは1~2時間ほどで、そこでは生徒を励まし、色々な生徒との繋がりを楽しんでいます。生徒も「楽しそうな塾だね」と言ってくれていますが、人は基本的に明るくて楽しいところに集まるため、Studyplusを通じて発信しています。


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最後に、今の仕事を9年間ほどやるなかで、お金がないなど色々とありました。そこで学んだことは、常に考えることをやめてはいけないということです。

例えば、入試改革や新型コロナウイルスなど、外部環境は変化します。変化にはプラスとマイナスの両面があり、思いもよらないことが起こっても、「何かチャンスはないのか」、「この状況で生徒やスタッフのために何かできることはないのか」などを考えるようにしています。
マイナス面ばかりを見てそこにフォーカスすると、思考停止するものです。プラス面を探すと、そこにチャンスや突破口があるため、常に意識をしています。

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