ロバストネスとアンラーニング
本記事は、音声プラットフォーム「stand.fm」で2020年4月19日に配信した内容を記事にしたものです。音声で視聴される場合は、こちらからアクセスしてください。
こんにちは、スタディプラスの宮坂です。今回もstand.fmを配信していきたいと思います。
今回のテーマなんですけれども、キーワードでお伝えすると「ロバストネス」とか「汎化性能」とか「過学習」というキーワードになります。
機械学習とかでよく出てくる単語らしいんですけれども。
機会学習なので、目の前にいろんなサンプルデータがありまして、これを分析をかけた時に、ある法則・ルールを見つけ出すといいましょうか。
その時の、その法則・ルールの確からしさの話なんですけれども。
例えば、その身体的特徴を持って人間を調べて行った時に、男性と女性というような2種類に分類できるっていうのも一つのルールかもしれません。
ただ環境というのは変わるもので、そういう身体的特徴ではなくて最近ではLGBTという言葉があるように、本当に男性と女性の2種類なんだっけというようなことが出てくると。
この時に今までのルールの当てはめが悪いという事態になるんですよね。
世の中どうしても未知であったりとか、当初は想定していなかったことというのがあると思うんですけれども。
例えばこれから宇宙人が日本に現れて、この宇宙人、男性でも女性でもないよねっていうようなことももしかしたら起きるかもしれません。
そうした時に、元々目の前にあるサンプルデータだけに特化し、学習し作った法則・ルールが、それがある時、未知のものに遭遇した時にこれまでの法則・ルールが当てはまらない、今まで持っていた学習データだけに当てはまるものだったという状態を「過学習」と言います。文字通り、学びすぎたということですね、そのデータについて。
そして一方で、未知のデータにもある程度当てはまりが良いというものを「汎化性能」、あるいはロバストネスと言います。
なんでこういう話をお伝えしたかというと、今回のコロナウィルスの感性拡大に伴って、まさに環境とか、目の前にあるデータが変わってしまったなと。
今まで、日本の教育、学校や学習塾は、教室空間に行けることが当たり前という前提に立ってたと思うんですけれども、突然こういったコロナウィルスの感性拡大に伴って、そういう通塾が物理的にできないことがあるんだっていうような未知との遭遇なんですよね。
で、この時に、今までは通塾できる・学校に行けるっていう前提で学習してきた法則・ルールが崩れ去ってしまった。
これがまさに過学習の状態ですよね。
とした時に、過学習が発覚した時に、何をしなければならないのかとなった時に、学びすぎてるわけですから、今までの学び積み上げたものを一定忘れて、0から再構築する部分が一定あると言ったところでしょうか。
「ラーニング」に対して「アンラーニング」という言葉があります。
今まで自分が身につけてしまった既成概念が新しい学びとかの邪魔になってしまうというところでアンラーニングですね。
というように、今、学習塾業界とか日本の教育、まあもっというと我々のようなスタートアップとか、インターネット企業もオフィスに集まれるですとか、営業活動は訪問して当たり前とか、色んな前提を持っていたんですけれども、その前提が崩れてしまいつつあるので、まさにアンラーニングが求められる時代なんだろうなという風に思っています。
特に教育というのは、私も集団授業の講師を4年ほどやっていたので分かる部分もあるんですけれども、なにせあまりその大学受験であったりとか、英語とか、社会とか、数学とかも、その内容として日々めまぐるしく変わっていく分野ではないと思うんですよね。
むしろ正しさがあり、その正しさを追求していく。あとは、教育も正しい教育とか誤った教育があるかのような議論ってTwitterとかを見ていても多いと思います。
ただ、これだけ不確実な時代になっていきますと、先ほど冒頭でお伝えした、人類は男性と女性に分けられるという分類すらも通用しませんし、今回のコロナの感染拡大で通塾できるもの、学校に行けるっていうのも通用しないという、不確実性もありますよね。
と言った中で、正しい正しくないっていう二元論というか、そういう議論がしにくい時代になってきているような気はしています。
特に、教育はそう言った正しさを、教育という子ども達の未来を背負う責任ある業界だと思うので、その正しさと正しくないっていうところを議論する必然性はとてもあったと思うんですけれども。
しかし、そういった正しいものがあるとかを追求していくがあまりですね、中々そのアンラーニングしにくい業界でもあるのかなと思っているんですよね。
なので今回こういった状態になった時に、どれだけ教育業界がアンラーニングしていけるかどうかっていうのはポイントなのではないかなと思っているところです。
我々もそう言ったアンラーニングの一助となれるように、オンライン指導の情報共有会をまさにやっているところですね。
今回のテーマはロバストネスとアンラーニングというテーマでお話しさせていただきました。
今回も最後までお聞き頂きましてありがとうございます。