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Studyplusで得た安心感。生徒との”つながり”を大切にした「田舎」だからこその塾運営|学習広場笠岡第2・3教室【Studyplus for School Award 2022】

独自の工夫をこらしながらStudyplusサービスを上手に活用し、新しい教育の在り方に取り組まれている塾・学校を表彰する「Studyplus for School Award 2022」。昨年に続き今年も受賞校によるプレゼンテーションを含むイベントを5月10日から約1ヶ月にわたり開催いたしました。

今回は、個別指導部門でご受賞された「学習広場笠岡第2・3教室」岡田 淳芳先生のご登壇回を振り返ります。

登壇校紹介

■登壇者

学習広場笠岡 塾長
岡田 淳芳先生
広島県福山市出身。広島県内の教員となるも、体調を崩したことをきっかけに学校を離れ、塾講師へ転向。現在は、子どもの相対的貧困(生活保護は受けないがギリギリの生活をしている)を解決したいという思いから、塾の売上の一部を相対的貧困の方の支援にあてる寄付活動も行っている。

■学習広場笠岡第2・3教室(個別指導部門)とは

1回80分の授業で、1クラス4名の個別指導がメイン。高校数学のみ、1クラス6名の少人数指導を行っている。生徒数は全体で120名ほどで、そのうち現在Studyplus for Schoolを導入しているのは高校生のみ。

はじめはGoogle検索。生徒愛用のStudyplusとの出会い

学習広場笠岡を私が立ち上げた時から、1クラス4人の個別指導をメインで運営していました。そんな中、昨年とある予備校で働いていた先生が、ここで働きたいと急に問い合わせてくれたんです。すごい巡り合わせだなと思い、そこから高校数学の少人数指導を立ち上げたんですが、始めてみるといろいろな悩みが出てきました。


例えば、高校生へ学習アドバイスを適宜行いたいということ。「高校数学始めました」と告知したら「行きたい!」という声が上がって、高校生の数がすぐに増えてきました。そこで、僕からもそうですし、新しい先生からも高校生への学習アドバイスを適宜行ってあげたいなと思いはじめました。

また、今までは僕が全生徒を見ていたんですが、これからは高校数学の部門にだけにくる生徒もいるわけで、教室が違えば挨拶もしなくなってしまいます。僕は生徒とコミュニケーションを取りたいタイプなので、どうにかならないかなと悩んでいました。

そして、担当講師が直接生徒と連絡をとってアドバイスをしてほしい。重要なのは「でもLINEは……」というところですよね。高校生といえどもLINE交換をするのは、さすがに僕も抵抗があって、逆の立場だったら絶対嫌だなと思っていて。とはいえ、メールアドレスを持ってない子もいるので、どうしようという悩みがありました。

それから、模試の結果を保存していきたいということ。紙ベースで教室に持ってきてもいいんですが、印刷してファイリングして……というのが面倒なんですよね。そもそも狭い塾で保管する場所もないので。

そのように悩んでいたときに、Studyplusに出会ったわけです。はじめて知ったのはGoogle検索でした。「高校生 コミュニケーション したい」と検索してみて、関係のないやや危ないサイトも引っかかりましたが(笑)、そこで知って生徒に聞いてみたんです。「Studyplusってあるらしいけど使ってる?」と。そしたら、生徒は「使っとるよ!」と教えてくれました。有名なのか聞いてみると、周りでも結構使ってる人がいるとのことで、それをきっかけにスタディプラスさんに連絡を取って、導入しはじめました。

いいねと、メッセージと、たこ壺アイス。

では、日頃どんなことをやってるかというと、他の塾の先生がやられてることとほとんど同じだと思うんですが、まずは「いいね」を押してあげます。承認欲求が強い年代なので、時間がある時にはチェックをして、休憩時間であっても、すぐにいいねを押します。

アシスタント機能があって、例えば前日1日5時間以上勉強した人がいたら僕のところに通知がくるんですね。そしたら、「1日5時間以上もやって、よう頑張ったな!」とコメントしてあげます。逆に記録がついてない生徒には、教室で会ったときに「記録ついてないよ!」と声をかけています。そう言うと、その日は記録がついてたりするので、かわいいなぁなんて思いますね(笑)。


これが、実際の生徒のタイムラインです。私が特に気をつけているのは、この時刻の部分です。投稿時刻がかなり遅い生徒がいるんですよね。日にちをまたいでAM1〜2時に記録をつけてる子に対しては「遅すぎるよ、もうちょっと睡眠とるようにしようね」などとコメントを入れるようにしています。

また、模試の結果をメッセージ機能を使って送ってもらうようにしたり、試験範囲の回収もしています。これもすごく大事ですよね。もちろん教室に持ってきてもらってコピーしてもいいんですが、結局どこに行ったっけ? と探すのが大変なので、パソコンのほうが楽です。試験範囲の回収ができたら、担当講師が試験日程を組んで、授業とは別に対策授業するという案内もメッセージ機能で送れます。メッセージ機能なら、LINEを使わずに生徒とやりとりできるので、非常に助かっていますね。


また、S-1グランプリにも参加しているので、頑張ってるねとメッセージを送ったりします。今回は全国ランキングの20番台にランクインした子もいたので、思いつきで近くのお店に売っている「たこ壺アイス1リットル分」をプレゼントしてみました。生徒は、これ溶けるのにどうやって持って帰るの?となってましたね(笑)。プレゼントで意識してるのは、「映えるもの」を選ぶようにしています。そうすると、生徒はインスタに載せてくれるんですよ。その子のインスタが盛り上がって、「どこの塾やねん」みたいな宣伝効果を狙って、面白いものをあげるようにしているんです。

生徒と“つながっている”。その安心感が、心の余裕に

このように試行錯誤しているうちに、いつの間にかいろんな悩みがなくなっていったんです。最初に抱えていた課題は、全部クリアできたわけですよ。本当に「スタディプラスありがとう!」という感じでした。

それから、生徒の学習意欲は絶対に高まっているし、積極的に質問してもらえるようになりました。教室だと、先生が忙しそうだと思って、声がかけづらいなと思ってしまう子もいますが、メッセージだとどんどん送ってきてくれます。送りすぎだろって思う子がいるくらい(笑)質問をたくさんくれるようになりました。

また、保護者の方とLINEを連携をして毎月報告しているので、保護者さんの安心度も高いです。そして、S-1グランプリはコロナ禍でイベントが全然なくなっていた中でも、生徒たちの負担なくできるイベントだったので、すごいありがたいなと思いました。

でも、導入しての一番の効果は、私の時間と心の余裕を作れたこと。これは自分の中で一番大きかったかなと思います。「時間がない! 時間がない!」と思っていたけど、Studyplus for Schoolを入れたことによって、自分の時間が作れ、他のところに注力できるようになりました。安心しきってはいけないですが、生徒とつながっているという安心感が自分の中で出てきたので、何もしていないときよりも心の余裕ができました。

スタバじゃなく「あの塾」に行くのがステータス

僕たちは本当に小さな、田舎の塾です。そんな田舎の塾ができることというのは、ぶっちゃけ「勉強」ではないと思っています。勉強は、スタディサプリやYouTubeもあって、どう考えても僕が教えるよりうまいですし、面白いし、必要なところだけ見られて便利です。だから、家だけでも十分勉強はできてしまうんです。

そんな中でも、塾に来てほしいし、塾に来てもらう理由ってなんだろうと考えると、一番はやはり「コーチング」ですよね。いい教材があったとしても、それを実際に生徒だけで使いこなせるかと言ったらできないし、モチベーションも上がらない。だから塾に来て、こういうふうに勉強したほうがいいよ、こんなふうに使うんだよ、YouTubeだとこんなにいい動画があるよとどんどん伝えていくんです。世の中にあるいい教材を、逆に僕が生徒に紹介してあげるというのが、田舎の塾でできることなんだろうなと思います。

もう一つは「田舎だからこそ」ということ。この辺りにはスタバとかないんですよ。でも生徒はいきたいと思っているし、スタバ行ってる自分ってかっこいい、おしゃれ、って思うじゃないですか。だからこそ、なんとかして教室の壁紙をおしゃれにしたり、面白いものや素敵なものを飾ったり、トイレにおしゃれな音楽をかけたりして、「塾っぽくなく」しようとしています。「あの塾に行くのがステータス」という流れにしないと、かなり小さい塾は残れないだろうなと思います。そうなると、もう勉強関係ないじゃん! みたいな感じもしますが、結局は生徒の成績が上がればいいと僕は思うので、今後はそういう視点で塾運営をやっていかないといけないなと思っています。

今後、塾業以外にどんなことをやっていくかと言うと、いくつかあります。まずは地元の農家さんとコラボして、そこらじゅうにある耕作放棄地を耕すという農業体験を通して、生きていく術を生徒たちが学べる機会を企画しています。

他にも不登校の子どもたちや生活困窮家庭に寄り添う活動は、うちの塾のミッションとして続けていきたいですね。また、子どもたちの見守りや、放課後支援、子ども食堂などを運営するいくつかの支援団体への寄付活動を今年度も行うことができましたし、こちらも大事な活動として来年以降も続けていくつもりです。

Studyplus、生徒の声がきっかけで導入を決めて、最初は少し疑っていましたが、実際使ってみて最高だった、というお話を今日はさせて頂きました。


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