今まで見えなかった家庭学習の姿が視覚化できる|むげん学習塾【Studyplus for School Award 2020】
Studyplus for School Award 2020とは、少子化・採用難・地域格差という社会課題が広がる中で、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に果敢に挑戦する教育機関を表彰するものです。
*Studyplus for Schoolの詳細はこちら。
従来は、授賞式や受賞者によるプレゼンテーションを含むイベントを開催しておりましたが、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、この度オンライン配信で受賞者によるプレゼンテーションを実施いたしました。その模様をnoteでもお伝えしていきます。
今回ご紹介するのは、中学生部門で受賞された、福岡県のむげん学習塾の酒見先生の回です。
むげん学習塾のHPはこちら。
器用な生徒ほど勉強時間が伸びていない
むげん学習塾の酒見です。
当塾は、2010年3月1日、福岡県の久留米市に開校しました。
当初は、小学生と中学生を対象としていましたが、翌年から高等部を開設。2014年には、不登校の生徒を応援するため、通信制高校のサポート校を併設しました。
その後、就職サポートを始め、看護医療系の学校への進学を支援する看護医療予備校を併設するなど、生徒のニーズに合わせて事業を増やしてきました。
ICTツールについては、2015年にベリタスアカデミーを、2019年にStudyplus for Schoolを導入しています。
生徒数はだいたい1学年10人ずつで、合計50人ほどです。スタッフは雇っておらず、全て私1人でやっています。
Studyplus for Schoolを導入した理由は、大きく3つあります。
まず、生徒はよく「家で勉強しています」と言いますが、それが本当なのか、どういう風に勉強しているのかを知りたかったからです。
次に、生徒の学習状況をもっと把握したいと思ったからです。
そして最後に、学習状況を把握した上で、一人ひとりに合わせたアドバイスがしたいと考え導入を決めました。
Studyplus for Schoolを使ってみると、与えられた課題や学校の宿題を器用にすぐ終わらせることのできる生徒は、やれと言われたものを、ただこなしているだけだったため、それほど勉強時間が確保されていないことが分かりました。
これが続くと、コツコツ努力している生徒と学習時間の差が生まれてしまいます。器用な生徒ほど、最後の方で成績が下がり、受験においても逆転されることが起きるのではないかと不安を感じました。
また、科目の偏りも分かるようになりました。生徒は、好きな教科ばかり勉強してしまいがちなため、塾で苦手科目に取り組ませなければいけません。しかし、塾だけで学習時間を確保することは難しかったため、学習記録を見ながらアドバイスができるようになりました。
学習記録では、生徒が勉強している時間帯も分かるため、朝型・夜型という一人ひとりの勉強スタイルも把握することができました。
毎日のコメントで生徒のやる気を引き出す
また、入退室管理機能はとても便利だと思います。以前は、名簿を作って出欠の確認をしていましたが、この機能を使えば、手間なく細かく記録が残ります。また、保護者も情報を確認することで、「ちょっと家を出るのが遅かったから遅刻したな」などが分かるようになりました。
タイムライン機能もよく使っています。今は、昼頃に出社し0時頃まで塾にいますが、その間は、常に管理画面を開いた状態にしており、メッセージや生徒の記録をよく確認しています。家に帰ってからもスマホで管理画面を開き、「夜中も勉強しているな」と生徒の学習記録を見ることもあります。
これは高校生のある生徒の記録です。中学生の時からずっと通ってくれており、当塾で一番Studyplusを活用している生徒です。これを見ると分かるのですが、かなり細かく記録をつけています。
また、時間帯を見ると5時51分となっています。この情報から、この生徒は朝型だとわかるので、それに合わせて「朝早くから偉いな」など声かけをしてあげます。そうすると、「また明日も頑張ります」と言ってくれます。
また、必ず全員にいいねを押すようにしていて、毎日全員に1コメントはするよう徹底しています。寂しい感じにならないよう、文字だけでなく顔文字も使っています。文字でのやりとりは、お互いの感情が分かりにくいものです。私の場合、文字だけですと、言葉がきつくなるかもしれないため、顔文字を使い表現を優しくすることを心がけています。
メッセージ機能も便利だと思います。先日、大雨が降ったのですが、その際「今日はお休みにします」、「振替はいつやります」というような内容を一気に送ることができました。去年までは、各家庭に一件ずつ電話をしていましたので、これだけでもかなり負担が減りました。
また、Studyplus for Schoolを使うことで、保護者と話すときのネタを得ることができます。「苦手教科を避けて勉強していますよ」とか「親御さんが知らないところで朝早く起きて頑張ってやっていますよ」など、コミュニケーションをとることができるようになります。
当塾では、入塾時に必ず面談をしているのですが、そこでStudyplus for Schoolについて説明しています。「Studyplus単体なら自己管理が必要ですが、Studyplus for Schoolなら私が管理者になれて、お子さんの状況を見たり保護者との連絡もできますよ」など伝えています。
また、紙面上では分からないところもあるため、プロモーション動画も見せています。それを見るとイメージが沸くようで、「すごい時代になりましたね」、「普通の塾だと思って来てみたら、こんなものも使えるんですか」と驚いてもらえます。実際に使ってみると、「以前は子供が何をしているかよく分からなかったけれど、学習記録を見てどのくらいやっているかが分かるから良い」と言ってもらえます。
初めは塾内で使うことで学習記録をつける習慣を身につける
学習記録をきちんと入力させるコツは、塾内でStudyplusを開いて記録してもらうことです。最初のうちは、一人ひとり一緒にアプリを立ち上げて、「教材はこれだね、これを記録するよ」と指導します。
初めは、ダウンロードしただけの状態で塾に来るため、教材の登録方法を教えて、ある程度はこちらから登録もしてあげます。慣れてくると、塾に来て着席したらスマホやタブレットを出し、自分で記録するようになります。
家での記録を忘れる生徒に対しては、保護者に学習時間データを送る方法が効果的です。基本的には月に一度送っていますが、必要に合わせてイレギュラーで送ることもあります。例えば先日、テストを控えた生徒に、「週末に勉強会をしよう」と声をかけたところ「家でやります」と言われました。しかし、タイムラインを見てみるとやっぱり勉強していません。そこで、保護者に1週間分の記録を送り、「本人はやると言っていましたが、どんな様子ですか?」と尋ねたところ、「いや、ずっと動画を観ています」との返信がありました。そこで、「それなら、明日も勉強会をやっているのでぜひ来てください」と案内をすることができました。
また、成績が伸びている生徒はどのように記録しているのか、データを見せる方法も効果的です。色んな科目をまんべんなく勉強しているため、学習記録がミルフィーユのようになっています。それをもとに、「君はこうなってるけど、伸びている子はこんな感じだよ」と違いを分かってもらいながら、やる気を引き出しています。
Studyplus for Schoolの様々な機能を活用していく
今後、Studyplus for Schoolの機能をもっとフル活用したいと思っています。
今も、「これは」と思うものは使っているのですが、機能がだんだん増えているため、よく分かっていないものもたくさんあるのが現状です。管理画面の色々なところを見て、「これは今使えるな」とか「今後はこれも使いたいな」などと考えています。
また、学習管理だけに留まらない使い方もできると感じています。例えば、コロナ禍で学校が休校になった時、塾にも生徒が通えなくなりました。そこで、今までのような強い繋がりが保てなくなるかもしれないと感じました。しかし、メッセージやタイムライン機能を使うことで、生徒たちと密に連絡を取り合うことができました。引き続き、これらの機能を使い、繋がりを強化していきたいと思っています。
Studyplus for Schoolでは、メッセージ機能で生徒から画像も送ってもらうことができます。これを使い、緊急事態宣言時には分からない部分を写真に撮って、私がペンタブレットで加工して送り返すということもできました。
この他にも、オンライン授業の際に、ZoomのURLをメッセージ機能で送って授業をすることができました。
このように、学習状況の把握や管理以外にも、生徒たちへの指導に役立っています。これからも、指導の可能性を広げるために使っていきたいと思っています。
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