見出し画像

コミュニケーション不足を解消し、退塾率を改善|学習塾のBRIDGE【Studyplus for School Award 2020】

Studyplus for School Award 2020とは、少子化・採用難・地域格差という社会課題が広がる中で、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に果敢に挑戦する教育機関を表彰するものです。 

*Studyplus for Schoolの詳細はこちら

従来は、授賞式や受賞者によるプレゼンテーションを含むイベントを開催しておりましたが、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、この度オンライン配信で受賞者によるプレゼンテーションを実施いたしました。その模様をnoteでもお伝えしていきます。

今回ご紹介するのは、高校生部門自立指導部門で受賞された、京都府の学習塾のBRIDGEの谷川先生の回です。

学習塾のBRIDGEのHPはこちら

07_0717学習塾のBRIDGE_紹介資料-3

複数の教室で小学生から高校生までを指導

学習塾のBRIDGE代表の谷川です。
当塾は、2013年の9月1日に、京都府宇治市木幡で開校しました。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-02

当時、経営を心配してくださった方から、「近くに民間の児童館があるから、そこで週に1、2回でも塾をしてみたらどうだと」と声をかけてもらいました。そこで、4月から小学生を対象に勉強を教え始めました。

開校当時は、小学生・中学生のみを対象にしようと思っていたのですが、中学生の生徒が卒業するタイミングで、「卒業してからも塾で勉強したい」と言ってくれ、高校生も教えるようになりました。

ありがたいことに少しずつ生徒の数も増え、塾の裏手に一軒家を借りて高校生のみを対象とした教室、BRIDGE Labも増設しました。また、2019年7月からは、小学生専用の教室も開校しています。

現在の生徒数は、小学生が30人、中学生が50人、高校生が20人ほどです。講師は教員をリタイアされた方が2人、学生が5人、加えて、予備校の先生が週1回来てくれています。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-03

BRIDGE本校では、小学生・中学生をメインに指導しています。小学生のほとんどが地元の公立中学校に進学する生徒で、1クラス最大6人ずつに算数と国語を中心に教えています。しかし、今年に限っては「どうしても受験をしたい」という生徒がいたため、2人だけ中学校受験の指導もしています。

中学生は、1クラス最大8人までで、英語と数学は私が授業をし、理科・社会・国語はウイングネットの映像授業で指導しています。しかしながら、映像授業が素晴らしいため、生徒はそれを見ただけで分かった気になってしまいがちです。そこで、週に1~4時間ほど学生講師による演習授業を行っています。そこでは、理科・社会・国語の映像授業を見た内容をテストしたり、質疑応答をしたりしています。

また、少人数クラスでついていくのが大変な生徒や、映像授業をきちんと見れているか分からない生徒がいたため、学生講師による1:1、もしくは1:2の個別での授業もしています。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-04

BRIDGE本校は、小さな個人塾のため、クリスマスパーティーやハロウィンなどのイベントも開催しています。生徒たちが楽しむ時間をつくりたいと思い始めたのですが、塾でバーベキューをしている様子を見た子が興味を持ち、入塾してくれたこともありました。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-06

Studyplus for Schoolを使用しているのは主に高校生です。
高校生を対象としたBRIDGE Labでは、ウイングネットを使って映像授業を受け、週2時間の演習でアウトプットします。それに加え、週に1回、進学校の2年生を対象に、予備校の対面授業も受けます。オンラインの英文解釈授業もあります。Studyplus for Schoolはコーチングとして使用しています。

コミュニケーション不足による退塾者が続出

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-07

Studyplus for School導入のきっかけは、高校生の退塾者の増加です。中学校から継続している生徒は退塾率が低いのですが、新しく高校から入塾した生徒が、コミュニケーション不足を感じて辞めてしまうことが続きました。

自分では声かけをしているつもりでも、生徒的には足りなかったようで、信頼関係が上手く築けませんでした。また、学習計画を立てても、しっかり進捗が把握できなかったことも原因の一つだと思います。

その状況の中、大学受験予備校ALCSの小川先生とお会いする機会がありました。その前に、小川先生のインタビュー記事がスタディプラスのnoteにあり、読んでいたため、「Studyplusって一体何ですか?」と質問したんです。すると、スマホを出しながら熱く説明してくださり、翌日には担当者を紹介いただき、とんとん拍子に導入に至りました。

余裕を持たせてプランニング率100%を達成

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-08

Studyplus for Schoolを導入してすぐの頃は、とにかく学習記録だけ残してくれればいいと伝えていました。すると、生徒たちの勉強している教科の偏りが大きいことに気がつきました。これではテストを受けても、得意科目や好きな科目は伸びる一方、不得意科目は伸びません。このまま続けるとセンター試験対策が遅れることになると思い、週に30分、一人ずつプランニングすることにしました。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-09

高校3年生は、全員がすでにStudyplusを使っていたこともあり、スムーズに導入できました。ですが、プランニングをするようになってからも、学校の課題などがあり、なかなか計画通りに進みませんでした。

計画通りにいかないため記録が残らず、私から記録を強く促すと、テンションが下がってしまうといった良くない流れも生まれてしまいました。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-10

そこで、やり方を変え、塾の勉強と受験勉強だけをプランニングすることにしました。記録には、学校課題も全部残してもらっています。プランニングが足りないところは、私の方で追加する形です。

この形をとるようになってからは、生徒が塾に来たときに数分会話をとり、「この科目はいいけど、この科目が進んでいないね」など、日常的にコミュニケーションが取れるようになりました。

私は基本的に、平日は塾に寝泊まりしています。そのため、演習用の問題を作った後に、午前3時頃まで定期的にタイムラインや記録を見ています。スマホやタブレット、パソコンなど各種デバイスにStudyplusをインストールしているので、どれからでも見られる状態にしています。

おかげさまで、今では生徒のプランニング率は100%です。生徒には、「朝起きた時と夜寝る前に歯を磨くように、勉強を始める前は、まずプランニングをして、一日の終わりには学習履歴を必ず残してね」と伝えています。

そして、一日でも履歴がなければ、すぐに連絡をします。それでも記録をつけられない場合は、厳しく、「こちらがした方がいいよと言うことができないなら、塾に来る必要はない」とも伝えています。

プランニングする際には、息抜きする時間も必要だと思っているため、詰め込みすぎないよう、土日はプランニングしないようにしています。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-11

ここまで手厚くすると、生徒もしっかり記録をつけてくれます。

これは、とある生徒の記録ですが、この生徒は、6月まで学習時間の記録を残さず何をしているか分からない状態でしたが、今では、このように記録できるようになりました。すると、模擬テストの結果を見ながら「これだけやったんだけど、ここが伸びないんです」と具体的に話せるようになりました。

Studyplus for Schoolでコロナ禍でも生徒の様子がわかる

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-12

コロナ禍になり、Studyplus for Schoolの本当の重要性を感じました。オンライン対応を始め、生徒とまったく顔を合わせない中で、彼らがきちんと勉強をしているのか、何をどのくらい勉強しているのかが分かりやすかったからです。

コロナ禍では、学校によっては授業をせずに、課題だけ出し、教科書を見ながら解くように言われた生徒もいました。それでは、全く分からないということで、自宅から映像授業を受講してもらい、質問はZoomでの質問授業時に対応するようにしました。

また、休校になると生徒はだらけてしまいがちです。そのため、9時に起きて、10時から12時は勉強をするように設定し、何をするかはそれぞれ生徒に考えてもらいました。

毎週Zoomで30分~60分ほど会話して、学習管理の結果と総括をしました。といっても、たわいもない話も多く、例えば、生徒が好きだという漫画の話をしたり、ギターをやっている生徒には、「ギター上手くなった?」と聞いたり、極力多くコミュニケーションをとるようにしました。受験生には、「今は浪人生とまったく同じ条件だから、とにかく頑張れ」とモチベーション維持に努めました。

中学生にもStudyplus for Schoolを導入し保護者とコミュニケーションをとる

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-13

今は高校生だけがStudyplus for Schoolを使っているのですが、中学生にも導入したいと思っています。家庭学習の管理をするのはもちろん、保護者に対しても学習内容や塾で何をしているのかなど理解してもらいたいと思っています。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-14

今はまだ、紙媒体で宿題を管理しているのですが、生徒の数が増えるにつれて保護者との連絡不足が起きてきています。昔は一軒ずつ電話をかけたり、LINEを送ったりしていたのですが、それも難しい状況です。コロナ禍でLINE@を始めて一斉連絡は流していますが、個別の状況はお伝えできていないため、そこもカバーしていきたいと思っています。

また、教室に学習時間を貼り出す予定でいます。特に、中学校3年生は受験もあるため、「あの子がちゃんがやっているんだから、自分もやらなきゃ」とモチベーションを上げることができたらと思います。

まだ、Studyplus for Schoolを使いこなすところまでいっていないため、より活用していきたいと思っています。そうすれば、地元の生徒だけではなく、他県の生徒を対象に、スケジュール管理とオンライン授業を提供する事業もできると思っています。

ティーチングだけでなくコーチングも行う

私は小学生から高校生まで指導していますが、生徒によって学力の差は大きいです。暗記が苦手な生徒もいれば、数学がまったく理解できない生徒、計算はできても文章問題が解けない生徒など様々です。そのため、なるべく一人ひとりに合わせて指導しています。

この言葉は好きではないのですが、学校や病院で学習障害と言われた生徒も通っています。例えば、中学校3年生で、数学の計算問題は得意だけれども、漢字は小学校2年生レベルということも珍しくありません。その生徒には、小学生の漢字の教材を渡すなど、生徒一人ひとりに合った教材を提示するよう意識しています。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-15

大切にしていることは、勉強を教えるのは大前提として、その上で、コーチチングをすることです。生徒を良い方向に導いてあげるのが私の仕事だと考えています。当塾の講師は、卒業生が多くいるため、このやり方を理解してくれ、同じように生徒指導できています。

今、コーチングを大切にしているのは、大学時代の経験が活きているのかもしれません。当時、アメフトを教えていたのですが、アメフトは一人ひとりの動きを考えて戦術を組み立てることが非常に重要です。

コーチングを通して、生徒には自分でスケジュールを立てる力を身につけてほしいと思っています。社会人になった時に困ると思うからです。これからも、ティーチングだけでなくコーチングにも重点を置き、指導していきます。

20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-16

まだ、Studyplus for Schoolを使いこなせていませんが、これからできるようになったらいいなと思うことを考えました。

まず、当塾ではウイングネットを使っていますが、他にも様々な種類があるため、それら全てを管理できると助かります。

また、バーコードで読み込めなかったり、画像が出ない教材もあるため、その辺りもカバーできるとベストです。

加えて、試験結果を記入する機能もほしいです。今はカルテに書いているのですが、一覧で管理できると指導する時にあちこち見なくて済むため楽になります。

加えて、試験結果を記入する機能もほしいです。今はカルテに書いているのですが、一覧で管理できると、指導する時にあちこち見なくて済み、楽になります。

そして、マニュアルについて。先日、Studyplus for Schoolを紹介するYoutube動画があると初めて知ったのですが、それらを紹介する勉強会があるといいかなと思います。

それから、Studyplus for Schoolを導入されている他塾の先生方にとお会いしたいです。私はまだスタディプラスの方ともお会いしたことがないのですが、お会いして意見交換できなたらと思っています。
20200717学習塾のBRIDGE谷川先生Award登壇資料-17

最後に、学習塾のBRIDGEが運営できているのは、ウイングネットのおかげです。今社長をされている荻原さんが営業をしていたころに、当塾を担当してくださっていて、教育の話や生徒目線の話をよくしていただきました。困ったことがあれば毎日のように電話で相談しており、そのおかげで今があると思います。

また今年から、中学3年生にもStudyplus for Schoolを導入しています。導入した結果としては、高校生よりも毎日学習履歴を残しています。「先生に見てもらえているから頑張ろう」と、ポジティブに感じてくれている生徒が多いようです。塾内の他の生徒の学習時間を見て、さらに頑張る生徒もいるなど、まだ始めたばかりですが、可能性を感じています。

高校生も中学生も、「Studyplus」および「Studyplus for School」は生徒と私を繋いでくれる架け橋にもなっています。

まだ使いこなせているわけではないのですが、もっと活用できるようにする中で、今後は、保護者と私の架け橋にもなると感じています。

***
Studyplus for Schoolについて資料請求はこちら、製品についてのお問い合わせはこちらをご覧ください。

この記事が参加している募集