〈映像授業部門〉勉強が苦手な生徒でも効率的な勉強で成績が上がる|ベリタスアカデミー【EXPO】
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、あらゆる産業でアナログからデジタルへの転換、サービスのあり方・働き方の見直しが迫られています。教育業界においても、少子化、採用難、地域格差、そして、新型コロナウイルス感染拡大と社会課題が広がる中で、未来の教育のあり方・先生の新しい働き方の模索が加速しています。
Studyplus for Schoolでは、教育(Education)とデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation※略称DX)をかけあわせた「EDX」を標語に、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に挑戦する教育事業者を広く発信する取り組みを行っています。
そして、この度、未来の教育のあり方・先生の新しい働き方を語る上で外せない、デジタル教材のオンライン展示会を開催することになりました。
今回は、高校生を対象とした映像授業のベリタスアカデミーの青田様とラボ寺子屋の小泉先生にお話いただいた内容をご紹介します。
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定期テスト対策と入試対策を同時に行うため映像授業が必要
青田:今回は、私たちが教材を作る中で意識している、効率的な学び方という言葉をキーワードにお話させていただきます。
私たちが効率性を重視している理由は、当社の教材が大学入試のための授業動画だからです。大学入試は、定期テストに比べると、難易度が高く範囲が広くなっています。テストの範囲を暗記する定期テストとは違い、大学入試では、解き方を理解し、類題も解けるようにならなければなりません。
生徒は在学中、定期テストに向けて勉強していますが、大学進学を目指す場合、大学入試のための勉強をすることが必要となります。また、大学入試のためのセオリーというものも理解しなくてはなりません。そこで私たちは、これらを効率よく理解して学習してもらうために、ベリタスアカデミーを開発しました。
これまで、さまざまな塾に、「進学を考えている生徒のうち、何割が大学入試を意識した学習量を確保できているか」とヒアリングしたところ、多くの生徒が、定期テスト対策で通塾していたり、部活が忙しく十分な学習量が確保できていないことがわかりました。
ですが、時間がないとはいえ、高校生は少なくとも、中学生の3倍は勉強しなくてはなりませんし、高校3年生になってから始めても間に合わせるのは難しいと思います。そこで、どのように定期テストと同時に、大学入試のための勉強をしていくのか、両立させるためにどうしたら良いのかを考えながら私たちは映像授業を作成しています。
なぜ映像授業が役立つのか、ある英語の問題を例にご紹介すると、紙教材では、該当問題の解説が50~100文字に要約されているのに対して、映像授業の解説は、1800文字前後ありました。100字程度の解説で理解できる生徒なら、紙教材を使う方が効率がいいと思いますが、そうではない生徒にとっては、自分でいくつも参考書を読んだり、先生に聞いたり、ネットで調べたりと、時間がかかってしまいます。
偏差値でいえば、40~55くらいの生徒に適しているでしょう。それ以上の場合は、映像授業か紙教材か、個々に判断が必要です。当社としては、偏差値65以上の生徒は紙教材を使って自分で勉強した方がいいと考えています。
映像授業では、かなり噛み砕いて説明をしていますし、一つの問題から関連付けて少し前に勉強した範囲についても解説しています。また、わからないポイントの解説をすぐに聞き直すこともできます。これは、紙教材では対応できない点です。
また、人が文字から得られる情報はわずか7%である一方、聴覚からは38%、そして視覚からは55%の情報を得られることからも、映像授業は効率のいい学習方法だといえます。
演習量を確保し、生徒が「わかった気」になるのを防ぐ
ベリタスアカデミーが効率性を重視する理由は、予備校での課題発見が原点にあります。予備校の先生が行う授業はとてもわかりやすいのですが、多くの生徒が、授業を聞いただけでわかった気になってしまっていることに気付きました。
この原因は、授業内に演習が少ないためです。勉強ができる生徒は、参考書を買い、自分で演習を行い、点数を伸ばしますが、あまり学習習慣のない生徒は、演習をやらないため、アウトプットの機会を得られていません。そこに課題があると気付きました。
そのため、ベリタスアカデミーでは、1つの授業が終わるごとに演習に取り組めるよう仕組み化しました。1問ずつに解説動画がついているため、わからないところもしっかり理解できます。
電子黒板を使って授業を効率化する
ベリタスアカデミーの授業の特徴は、電子黒板を使い、図などを積極的に取り入れ、イメージに残りやすいようにしていることです。先生たちは、もともと予備校講師で、内容は偏差値40~55の生徒もきちんと理解できるレベルにしています。
一般的な黒板を使った授業の場合、先生が書いたものを、生徒はノートに写しますが、ノートを書いている間はなかなか先生の話に集中できず、理解度が高まりません。しかし、電子黒板であれば、先生と一緒に線を引いたり、ちょっとしたメモを書くだけになるので、非常に集中できます。また、先生が一から文章や解説を書く必要がないため、かなりの時間短縮ができます。
24時間いつでもどこでも学習可能なことも特徴です。特に、コロナ禍では自宅での活用が増え、多くの生徒に使っていただきました。Wi-Fi環境さえあれば受講でき、部活などで忙しくても隙間時間を利用して勉強することができます。
動画は10~15分程度に細分化されており、今の中高生にはちょうどいい長さです。短いからこそ、集中して学習することができます。
また、デバイスを問わないという特徴もあります。すべてのPC、タブレット、スマートフォンで視聴できるため、塾や自宅、通学の電車などで受講可能です。
大学入試で必要な情報を数分で効率よく学ぶ
ベリタスアカデミーの中でも人気の高い、ベリトレという機能についてご紹介します。こちらは、英単語などを効率良く学習できる講座です。一般的な英単語の勉強では、「resemble=似ている」というように暗記していました。しかし、大学入試で必要なのは、「resembleはtake afterに言い換えられる」「resembleの後ろには目的語が入る」といった応用知識です。
こうしたポイントを2~3分の動画にまとめたものが、ベリトレです。一つの単語に付随したいろいろな情報を勉強できるため、問題集3冊分くらいの情報を効率よく習得することができます。
先日、ベリタスアカデミーを活用し、志望校に合格した生徒に、インタビューを行いました。その生徒は、ベリタスアカデミーの英語の映像授業すべてと、ベリトレを使ってくれていました。一番活用したのはベリトレで、単語・熟語ともに1日100個勉強し、次の日に覚えているかチェックして、また新しく100個覚えるという使い方をしていたそうです。映像を何回も見て、発音も聞き、問題の選択肢にわからない単語があれば、都度単語帳で調べるようにもしていました。
国語の授業については、古典単語を繰り返し勉強したそうです。現代文については、授業が面白く、何度も見たそうです。そのうち、模試や過去問を解いていると、内容は違うもののテーマは似通っていると気付き、自分の苦手なジャンルの克服にも活用できたとのことでした。
その結果、高校3年生の6月に受けた模試の偏差値47から、11月には66まで上げることができ、無事合格に繋げることができました。
ベリタスアカデミーは、この他にも様々な工夫を凝らしており、通常の3倍の効率化を実現しています。単にインプットするだけではなく、アウトプットできる時間を確保し、演習を重ねることで確実に成果を出すことができる教材です。
ーここからは、実際に「ベリタスアカデミー」を利用する学習塾の「ラボ寺子屋」さんの取り組みをご紹介します。ー
ベリタスアカデミーなどの情報はStudyplus for Schoolに集約
小泉:ラボ寺子屋の小泉です。私からは、ベリタスアカデミーのメリットや、生徒の事例についてご説明します。
ラボ寺子屋は2013年に創業した、「健康で文化的な教室経営」をモットーとするスモール経営の学習塾です。小中学生には自立学習指導と個別指導を、高校生には映像学習と定期面談によるチュータリングを行っています。現在は、教室2つを7人で運営しています。
塾として大切にしているのは、「10年後に通っていてよかった」と思ってもらえることです。成績を上げることだけが目的ではなく、結果にこだわるからこそプロセスを大切にしています。ベリタスアカデミーの理念でいえば、生産性や学習効率を通して、長い時間勉強することが偉いという価値観を変えたいと思っています。
また、『論語と算盤』も参考にしています。塾は利益を出さなければいけませんが、それだけ追いかけると疲れてしまいます。どうやってバランスを取るか考えていくことが必要です。そこで役立つのが、ICTツールです。
当塾では、様々なツールを使っていますが、中心になっているのはStudyplus for Schoolで、ここに情報が集約されています。たくさんのICTツールを使うことで、時間に余裕ができ、アナログなコミュニケーションを取ることができます。
こちらは当塾のオペレーションをまとめた図です。高校生は塾に来たら、映像授業を見て勉強します。講師が行うのは、いつまでに何をやるか決めて、進捗を確認することです。
生徒の知識を定着させ、担当者に何でも相談できるツール
当塾でベリタスアカデミーを導入した理由は、5つあります。
1つ目は、ユニバーハイスクールというICT先進塾が導入していたことです。長く使っていたことから、それだけの理由があるのだろうと感じました。
2つ目は、トレーニング系コンテンツがあったことです。知識を定着させるのに役立つと思いました。
3つ目は、Studyplus for Schoolと連携していることです。情報集約が簡単にできるため、スムーズな導入が可能だと思いました。
4つ目は、地域性と映像のレベル設定が適していることです。ベリタスアカデミーは他の映像コンテンツと違い、最初のハードルが低めに設定されています。そのため、勉強が得意ではない生徒でも、きちんと理解できるようになっています。
当塾のエリアは池袋に近いため、難関校を狙う生徒は池袋の塾に通います。そういう意味で、地域性とマッチしていると思いました。
5つ目は、担当者の顔が見えて直に話せることです。コロナ禍になる前は、よく食事にいく機会もありました。そこで何か相談すると、できないことはできないと隠さずに話してくれたため、信頼できました。距離感が近くて何か相談できるというのは、大切なポイントです。
勉強が得意ではない生徒も継続して視聴できる映像授業
ベリタスアカデミーを実際に使ってみて、優れていると感じた点は複数あります。まず、Studyplus for Schoolと連携していて視聴履歴がチェックできることです。情報が一元化できるため、たくさんの運用画面を見る必要はありません。
また、ベリトレも優秀な機能です。英単語や英文法の対策をするには、ぴったりなシステムだと思います。
先ほど説明があった通り、電子黒板を使っていることもメリットです。生徒がノートを取る時間を削減できるため、生徒は「理解することに集中」できるため、結果的に理解度が高められます。
また、先生が画面に出てくることです。当然だと思われがちですが、意外にもそうではない映像授業はあります。ベリタスアカデミーでは、先生の顔が見えますし、話す内容も真面目過ぎず楽しいものが多くなっています。そのため、まだ勉強の習慣が身についていなかったり、成績が伸び悩んでいる生徒にとっても、ハイレベル過ぎずエンタメ性もあるため、継続して視聴することができます。
これらのメリットにより、基礎学習時間を圧縮できるため、発展的な学習や演習に時間をかけられることが最大の特徴です。
他の合格者より800時間も少ない勉強で大学に合格
ベリタスアカデミーを活用している生徒の事例についてご紹介します。この生徒は、偏差値40前後の中高一貫私立高校に通いながら、塾で、ベリタスアカデミーの活用と面談を行いました。また、英検活用型の入試に絞り、勉強を進めていきました。
年度の序盤に基礎的な力をつけ、6月に英検2級に合格し、CSEスコアでも高得点を出し、見事立教大学経済学部に入学することができました。
コロナ禍での休校を味方につけたという印象もあります。3月から自宅学習になったのですが、短期集中でベリトレを使い、基礎的な学習を終え、学習効率を追求しました。これにより、年間の勉強時間は1561時間と短かったです。
スタディプラスが出している合格者データによると、立教大学の合格者は2300時間ほど勉強しています。つまり、他の人に比べるとそれほど勉強したとはいえません。しかし、時間が短いということは、効率が良かったためだといえます。これは、大人になってからも仕事で活かせるスキルです。
私が行っていたのは、日常的なコミュニケーションと、講座の視聴をどこまで進めるかを決めることです。あとは、適宜サポートをしながらも、基本的に本人が試行錯誤して勉強していきました。
コミュニケーション時には、なぜベリタスアカデミーを使うのか、なぜこの時期にこの勉強をするのか、なぜこの受験方式で準備しているのか、なぜ私がこのように関わっているのかなど、多角的に考え、受験は通過点でしかないということを伝え続けました。その結果、本人の理性が働くようになり、自分を制御しつつ、受験戦略について根本的に理解できたことも大きなポイントだと思います。
ICTツールを活用し人の価値は「コーチング」にシフトする
ベリタスアカデミーが向いているのは、運用の相談をしながら決めたい塾、定着にこだわりたい塾、そして低いレベルからスタートしたい塾です。また、中学校3年生から高校生への継続率を上げたい塾にもおすすめです。
反対に、一つのツールに完璧さを求めているという塾は、あまり向いていないかもしれません。これはベリタスアカデミーに限らず、多くのICTツールを導入したからこそ、わかったことでもあります。完璧なツールというものはありません。
Studyplus for Schoolもベリタスアカデミーも、ツールの一つです。そのツールを使う側が、どういう使い方をするかという設計できるが大きなポイントです。設計できない場合は大きな成果を挙げることは難しいと思います。また、とにかく生徒に指導したい先生や、人件費を削減したいという理由で導入を考えている塾もあまり向いていないと思います。売り上げの立て方が「価値」ではなくコマ数などの「量」という塾にもおすすめできません。
高校生が塾に何を買いに来ているのかと考えると、時間と場所だと私は思います。例えば、兄弟が多くて自宅では勉強する場所も確保できないなどという場合には、快適な環境をいかに用意できるかが勝負となります。
EDXを取り入れるうえでは、こうした部分も再定義することをおすすめしています。人がやっていたことをテクノロジーに置き換えるとき、私たち塾の人間は、どういう行為に価値を見出すのか。それはやはり、コーチングで付加価値を生むことだと思います。また、受験を通じて何ができるようになるのかを追求し、人を育てることに価値が生まれていくのだと思います。