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勉強する意義を考えさせる、コミュニケーションツールとしてのStudyplus for School活用法 |藤井セミナー川西教室【Studyplus for School Award 2020】

Studyplus for School Award 2020とは、少子化・採用難・地域格差という社会課題が広がる中で、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に果敢に挑戦する教育機関を表彰するものです。 

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従来は、授賞式や受賞者によるプレゼンテーションを含むイベントを開催しておりましたが、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、この度オンライン配信で受賞者によるプレゼンテーションを実施いたしました。その模様をnoteでもお伝えしていきます。

今回ご紹介するのは、高校生部門集団指導部門で受賞された、兵庫県の藤井セミナー川西教室の丑田先生の回です。

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家族感を重視したコミュニケーションを意識する

藤井セミナー川西教室・教室長の丑田です。初めに私自身と塾についてご紹介します。

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私は兵庫県川西市で生まれ育ち、地元で塾を始めました。塾講師歴は、今年で13年目、20歳の時から藤井セミナーで教えています。

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藤井セミナーは全国に12教室あり、川西教室は大学受験専門の塾です。生徒は、高校生が75名、既卒生が6名。英語長文読解を中心としており、私立文系が中心です。指導形態は集団授業で、英語・歴史科目・国語を教えています。

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昨年から、ICTツールを用いたFsemiαというコースを始め、そこではStudyplus for Schoolやベリタスアカデミー、学びエイド、モノグサを使っています。現在は30数名がFsemiαに所属し、学習管理をしながら週1回講師とのチュータリング、月2回私との学習コンサルを行っています。

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当塾の指導方針は、「藤井セミナーをみんなのHOMEに」です。HOMEという言葉を大切にしていますが、単にアットホームであることとは違います。ワイワイガヤガヤといった温かみを重視するのではなく、家族として言いたいことはしっかり言い合うことを重視しています。

特に、大学受験となるとシビアな話も出てくるため、距離をつめて話すことが大切です。家族構成で例えると、私が家長、いわゆる雷親父のような存在で、スタッフはお兄さん、お姉さんとしてサポートします。

スタッフは全員が元教え子ということもあり、距離感を分かってくれています。ですから、生徒に対して親身に相談にのってくれたり、Studyplus for Schoolでも温かいコメントをしてくれる自慢のスタッフです。

生徒は、「勉強をやらされている」という意識が強いため、まずは、その意識を徹底的に変えるようにしています。

他には、生徒によって置かれている状況やこれまで過ごしてきた環境が違うため、接し方も変えています。例えば、勉強が苦手がゆえに、ついカンニングや虚偽の報告をしてしまう生徒もいます。そうすることで精神を保っている部分もあるため、仕方ないと思う側面もありますが、生徒が取り組んだ勉強時間の記録の信憑性は、次第になくなってしまいます。そのため、精神的に安定した状態で勉強に取り組めるよう、「今日は前向きに勉強できた?」など常々声をかけるようにしています。


ICT導入でミスを回避し生徒の様子もわかるように

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ICTツールを入れることになったきっかけは、閉塞感があったことです。塾で働かれている方は分かると思うのですが、仕事をする中で「一生これをやり続けるの?」と疑問に思う業務が多々あります。

例えば、当塾はもともとアナログで、月謝袋を使い集金していました。手書きでもあったため、非常にミスが発生しやすい状況でした。授業もアナログで、生徒の情報収集においても、授業や面談で得た情報を口頭で共有するやり方でした。

これでは、家庭学習の様子や私生活は、鉄のカーテンがかかったように全くわからない状態です。話すことが苦手な生徒については特に困っていました。

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しかし、様々なICTツールを導入することで、こうした課題が解決できました。まずはComiruを活用し、請求書発行の簡略化を実現。そしてStudyplus for Schoolを導入したことで、鉄のカーテンがレースカーテンになったかのように、日々の学習記録が丸分かりになりました。

ベリタスアカデミーと学びエイドの導入では、多様な科目のサポートを実現できました。使ってみて分かりましたが、集団授業と映像教材の相性は非常に良いものです。

アイドルから学ぶコミュニケーション術

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当塾では、週1回チュータリングとしてチューターと生徒が面談をします。これはStudyplus for Schoolの入力有無や学習内容の確認、それからコミュニケーションをとることが目的です。

チュータリングでは最初にアイスブレイクとして、雑談を通して仲良くなってもらいます。私と似て喋り好きのスタッフが多いため、長くなりがちです。生徒に質問をしたり、褒めたりすると「部活で色々あって病みそう」といったことも打ち明けてくれます。

その後、前週の学習内容の話を始めると、「部活が大変でなかなか時間が取れない」など課題点を見つけられます。それから来週何をするのかを話し、「単語・熟語を忙しくても毎日少しずつ勉強しよう」など目標を立てます。

私が担当する月2回の学習コンサルでは、何を話すかは決まっていません。生徒からも「丑田先生の話って生徒ごとに全然内容が違いますよね」と言われるくらいです。基本的に、生徒主体で会話するようにしているのも関係していると思います。

この学習コンサルでは、生徒の目標に対して、今何が足りないのかを明確にすることが目的です。そのため、気楽に話すこともありますが、時にはすごく厳しい話をすることもあります。

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当塾では、Studyplus for Schoolをコミュニケーションツールとして使っていますが、その点について、アイドルに学ぶことが多々あります。アイドルはファンをしっかり抱えることが大切なため、コミュニケーション能力が非常に高いです。

これを当塾に置き換えると、教室長1人が生徒80人を抱えています。その80人と大学受験に向かって頑張るのは、総選挙に向けて頑張るのと似ている部分があります。だからこそ、彼女たちのコミュニケーション術はすごく有用です。そこから学んだことをいくつかご紹介します。

まず、「いいね」やコメントはランダムにした方がよいです。定期的に送るものがあってもいいのですが、たまにコメントがあるとより嬉しくなります。

また、アイドルにはモバメという月額料金を払うとメールが来るシステムがあり、これもテンションが上がります。当塾でも、Fsemiα生限定の公式LINEを作って、ここでしか知れない情報を流すようにしています。

さらに、生徒から得た情報は、ある程度時間が経ってから改めて話題にすることもおすすめです。生徒からすると「あの話、覚えててくれてたんですか?」と思えます。例えば、Studyplus for Schoolのタイムラインに部活の話がのっていたら、学習コンサルの時に「試合で悔しかったって言ってたけど、何があった?」と話します。

アイドルで大切なのが握手会ですが、ここでは始めの7秒間が非常に重要です。これが楽しいかどうかで、ファンの数や熱量が変わります。「この間の公演来てくれていましたよね?」とか「髪切りました?」と話すとファンは喜びます。そのため、生徒と話す時には、最初の7秒は生徒の情報をテーマに楽しんでもらえるように話します。

S1ランキングを通して生徒の勉強量を増やす

Studyplus for Schoolでは、S1グランプリという勉強時間を競うイベントを開催していますが、当塾はこのランキングの常連です。このようなイベントがあるとピリッとしまるため、非常にありがたいです。もちろん毎日、毎週の勉強に緊張感があればいいのですが、なかなか難しいものです。しかし、S1グランプリ期間中は、生徒たちがやる気に満ち溢れていて、みんなで頑張る雰囲気がつくれます。

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ある生徒を例に、当塾でのS1グランプリの取り組みについてご紹介します。これは、その生徒の5月の勉強量です。彼は既卒生で、志望校は同志社大学。もともと、大阪で6番目くらいの高校に通っていました。

彼は5月頃、1週間で78時間ほど勉強していました。本人としては頑張っていたのですが、出身高校のレベルから逆転合格した生徒の勉強パターンと比べると、まだ足りません。そこから学習コンサルを重ねていき、勉強量について色々と話しました。

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しかし、7月になってもまだまだ自分の殻を破れずにいました。そのタイミングで始まったのが、S1グランプリです。

当塾には彼を含めS1三銃士と呼んでいた生徒がいたのですが、そのうちの1人がものすごく頑張って、100時間をゆうに超えるようになりました。それを傍で見ていた彼も意識が変わり、やっと100時間いくようになったのです。S1グランプリ後も、なんとか100時間くらい勉強できるようになりました。その結果、彼は既卒生の全国ランキングで2位にランクインしています。

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勉強時間を伸ばせたことで、本人にも自信が生まれました。これは大きな出来事です。やはり中堅よりも下に位置する高校の生徒は、なかなか自信を持つことができません。それがS1グランプリという大会に参加することで、「自分は全国でもトップレベルの勉強をしていたんだ」と認識でき、自信に繋がりました。

ちなみに、100時間超えるために私がプランニングを設定するわけではありません。ただ、お昼の時間に「ほら、隣見てごらん。みんな参考書開きながらご飯食べているよね」と声をかけてみたり、卒塾生のスタッフに「参考書をジップロックに入れて、お風呂で音読していた」というエピソードを話してもらったりします。

もともと当塾では、S1グランプリを「週100時間勉強することを当たり前にする特訓期間」として捉えています。100時間確保するのは本当に大変ですが、短期的な特訓としてなんとか取り組んでいます。昨年はこれにより勉強量が増え、大成功しました。

しかし、今年の夏は失敗に終わりました。というのも、S1グランプリ期間と終わった後の熱量に大きな差が出てしまったのです。S1グランプリで頑張った分だけその後も続けていくことが目標なのですが、その部分を伝えきれませんでした。今後は、勉強することの目的をしっかり伝えていきたいと思います。

裏を返せば、Studyplus for Schoolを導入したことで勉強する意義を考える時間を設けられたということです。単に勉強を教えるだけでは学習塾として不十分で、なぜ勉強をするのか、どう続けていくのかを伝えられる塾になったと思います。

「ありのまま」を大切に塾を運営していく

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今後の展望として、ありのままでいることを意識しています。変に繕わず、ありのままの自分を体現できるような体制をつくり上げていきたいです。

また、Studyplus for Schoolを用いたサービスを他教室で展開するのか、それとも自教室の中等部で展開するのかは、まだ悩んでいます。藤井セミナーの別教室でも導入しているのですが、やはり使う人が変わると活用レベルも変わり、難しいところがあると感じています。

いずれにせよ、これからもStudyplus for Schoolを使ってよりHOMEに近い、家族のようなコミュニケーションが取れる塾づくりを頑張りたいと思います。

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