教材タグリリース記念!「こうなったらいいな」をカタチにした新機能開発ストーリー #後編
前編では、開発背景や開発する際のフローなどをお聞きしました。
今回の後編では、開発時の心構えや苦労したこと、期待することなどをご紹介しています。
開発に大切なことは「できる前提」
角田:澤田さんは、よく考えていることを相談してくれるじゃないですか。その中で私が一番印象的だったのは、「新しい機能を先生に使ってもらいたい」、「新機能を使うハードルを限りなく下げるためにはどうすればいいのか」というところに一番時間を使っていたことです。先生たちとの直接の接触が少ないぶん、私やほかのCSメンバーに具体的な先生の動きを聞いてくれたり、「これってどう思う?」など投げかけてくれていたので、澤田さん自身が生の情報を積極的に取りに動いて、頭の中のイメージを具体化しようしているんだなと感じていました。その分、最初に想定していた画面とは大きく変わったんじゃないかなと思うんですが、どうですか?
澤田:そうですね、結構変わりました。
秋間:私は、正直、初めにこうしたいと言うのを聞いて、「確かに使いやすいとは思うんだけど、本当にそれって(エンジニアが)実装できるのかな」とすごく不安に感じていて・・・。とはいえ、いったんやりたいことを形にしないと先に進めないから、ひとまず画面のデザインを作って、エンジニアに相談をしました。
ただ、エンジニアの方々も前向きだったので、「あっ、できるんだ!」と思えたことに一番びっくりしました。できない前提ではなく、できる前提でやってくれたからこそ実現できたのかなと思います。実際、実装後に、自分も使ってみてすごく使いやすいなと思っていて、技術ベースでできる、できないの話をせずに、ちゃんとこうしたい!というのを一気通貫できたのかなと思います。なので、一番いい進め方だったなって思います。
角田:秋間さんは難しさも感じていたとのことですが、具体的に「本当にできるのかな」、「いったん持っていくけどどうなんだろう・・・」と不安に思ったポイントはありますか?
秋間:グラフが表示される画面で教材タグを付け替えること自体はできると思ったんですが、裏側で再編集したものをきちんと表示することがシームレスにできるのかが、一番心配でした。でもそれができたんですよね。
角田:もともとは違う画面に遷移して、教材にタグを付ける仕様だったと思うんですが、お2人でディスカッションする中で、それでは納得できるものにはならないとの結論に至ったんですよね。
澤田:そうですね。
秋間:澤田さんがこの画面でやりたいと(笑)。
角田:貫いたわけですね。
秋間:私もそのほうが使いやすいのは間違いないと思いました。なので、この画面のデザインで、エンジニアへお願いすることにしました。
角田:そして実際なんとかなった、と。
澤田:なんとかしてくれました。
秋間:なんとか頑張ってもらいました。
澤田:当初は、クリックしたら本棚画面に飛んで、該当している教材が見える感じを想定していたんですが、それでは先生の操作コストが高くなると話して、「全部一画面でできるようにしよう!」となりました。
秋間:それが初めに澤田さんが話していた面談での状況や、ユースケースに一番合っていたんですよね。
角田:なるほど。つまり、澤田さんの中にはずっと面談でのユースケースがメインストーリーとしてあって、絶対一画面でさくさくできたほうがいいと思ったわけですね。
汎用性を大事にしつつ使い易い仕様を目指す
角田:実装においては、何が一番大変そうでしたか?
澤田:円グラフですかね。
秋間:円グラフは大変そうでしたね。今回は既存の機能開発だったので、もともとある仕様を変更しないといけない分、わりと大変なことだったのでは?と感じてます。ライブラリをStudyplus for School独自の画面に工夫してくれていたり・・・詳しくはエンジニアからのインタビューをぜひ(笑)。
角田:実際にリリースして、先生からの反応をいろいろ聞いている中で「さすがStudyplus for Schoolだ!」みたいな感じで一番すごいと言われているのは、もともとの教材に対し、事前に5教科の「教材タグ」が設定されているところですね。でも、最初はこの予定ではなかったと聞いて・・・なぜこうしたのか教えてほしいです。
澤田:そう、そうなんですよ。もともとは汎用的にいかに作るかってことを考えていたので、教科別だけじゃなく、先生がそれ以外のカテゴライズした使い方にもできるようにしたいと思っていました。でも、やっぱりどの先生も教科別のタグは使うだろうし、それを各先生が作って設定するのは手間がかかる。かつ裏側の話をすれば、合格者データなどのデータとしてより包括的に分析していく際に、同じデータを持っていたほうがいいよねということになりました。
そこで、教科における教材タグは、使い始めである程度揃っている状態にしたいと思いました。これであれば先生たちも絶対使ってくれるだろうと思って、市販教材については事前に教材タグを付けるようにしようと決めました。
角田:この新機能をとにかく使ってほしい想いが強いからこそですね。
澤田:そう、そうなんですよね。
角田:どうしたら使ってくれるのかなというのを考えたときに、「あっもう教材タグを先に付けとこう」となったわけですね。
澤田:そうですね。要望もいただいていたし、絶対使いやすい機能になることは自信があったので、その上でどうしたら使ってもらえるか、面倒くさがられないかを本当に意識していました。なので、予想以上に喜んでもらえて、やっぱり作り込んでよかったなと思いましたし、本当に嬉しかったですね(笑)。
角田:円グラフの画面を(画像のように)ぽちっと押すと、すでに5教科のタグは指定された状態で見れるわけですね。円グラフを見れるよっていうのを伝えるために、工夫したわけですよね。
澤田:そうですね。ただ、迷いはありました。汎用性を大事にしているからこそ、使い道を指し示すのはどうなんだろう、いいのかな?みたいな。
秋間:初期状態では何も選ばせずに、ちゃんと自分で選んでもらうことのほうが便利なんじゃないかと想定していたものの、開発を進めてくにつれて、初めから表示されていて、「あっこうしよう」って思える使い方のほうが自然だよねと変わりました。
角田:最初の想定では初期状態は選択なしたったんですか?(※リリース時は、5教科のタグが予め選択された状態になっています。)
澤田:選択なしでしたね。
秋間:自由に使ってほしいけど、あまりに自由すぎると、「何したらいいんだろう?」となってしまうかなと思いました。あと、余談なんですが、デフォルトの教材タグの設定も実は澤田さんが手動で3万冊分事前に設定してくれていて、後から聞いて本当にびっくりしました。
角田:私が最初に聞いていたのは、一部の人気教材だけ教材タグを付けるということで、それでも何十冊あると聞いていたんですが・・・
澤田:そうですね。最初、5千冊ぐらいの気持ちでやっていたんですけど、Studyplus for Schoolユーザーの場合、多くの人が使っている教材ほど登録冊数が少なくて、10人以下が使っている教材がめちゃくちゃ多かったんです。2万冊ぐらいありました。ただ、この2万冊を置き去りにするかって思ったときに、いや、やろうと思って(笑)。そこからは倍ぐらいの時間がかかりましたけど、やりきりましたね。
角田:それがすごい。
澤田:毎朝早起きしてやっていました。
角田:感謝しかないですね。 あと、連携している教材会社にも協力してもらったということなんですが、そのあたりも詳しく教えてください。
澤田:そうですね。ご要望の中に、この連携教材だけの学習進捗を見たいという声も結構いただいていました。また、今回の『教材タグ機能』は、今後もより多様な教材の学習進捗を自由に見ることができるようにするには、すごく重要だと思っていたので、こちらも進めることにしました。
今回のリリースにあたって連携教材の皆さんとは、事前に直接Zoomにつないでやりとりをさせてもらっていたんですが、皆さんものすごく迅速にご協力いただけて。このおかげもあり、リリースできたので本当にありがたいなという気持ちと、ぜひ連携教材を使っている先生方にはたくさん使っていただきたいなという気持ちです。
角田:たくさん使ってほしいですね。
秋間:教材タグ機能を実際に使ってもらう中で、ご要望やご意見はたくさんあると思っています。なので、使ってもらった感想だったり、改善点や気になったことは何でも教えて欲しいなと思っています。
澤田:最近、よく開発メンバーとも話しているのが、やっぱり機能の出しっぱなしが一番良くないということなんです。先生方にどう使っていただいているかを踏まえて、アップデートし続けることがすごく大事だなと思っているので、自分たちからも直接ご意見を聞きに行けたらいいなと思っていますし、先生方からも感想をいだけたら嬉しいですね。
角田:今回のリリース後に、初の試みとして、CSと先生とで気楽に話せるランチ会みたいなものをオンラインでやってみたりとか、機能紹介のFacebookライブをやったり、リアルな声を聞ける機会をつくってみたら使ってみた感想などももらえて、良かったですよね。
澤田:本当に良かったですね。
秋間:こんなにすぐフィードバックがもらえるとは思わなかったし、作って良かったなって思えました。
澤田:そうなんですよ。いつもリリースした翌日や翌々日にどれぐらい使われているかなと思ってデータを見るんですけど、今回は直接お声をいただけたことで先生方の想いも伝わったし、完全にモチベーションも上がりましたね。
秋間:上がりますよね。嬉しかったです。
角田:こういった機会も今後はもっと増やしていきたいですよね。
澤田:そうですね、もっと先生方と距離の近い開発チームでありたいなと思います。
秋間:寄り添うようなチームでいたいですよね。
角田:そうですね。今日は貴重なお話をありがとうございました!
澤田・秋間:ありがとうございました。
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