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個別指導塾が描く、人を成長させるための仕組みづくり Customer Story #13|阿部塾


Studyplus for Schoolを導入いただいた先生方に、お話を伺うコーナー。第13回にご登場いただくのは、阿部塾で代表を務める阿部一彦さん。

学生時代から現在に到る18年間で、個人塾・大手学習塾など多様な講師経験をお持ちです。今回は阿部塾の設立背景や大切にしていることや、導入してからの変化、塾内で運用している仕組みについてお話を伺います。

マンツーマン指導の良さを実感し、1対1の個別指導を始める

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ーどういった背景で塾を設立されたのですか?

私は大学を卒業してからずっと塾の先生をしています。初めの4年間は江戸川区の塾で、その後神奈川の大手の学習塾に10年ほど勤めました。合計約14年間やっていく中で、自分でやりたいと考えていました。

そんな中で、体調不良になったり、これでは自分のやりたいことができなかったりということも多く、集団授業の塾をやめることを決意しました。

塾をやめてから始めたのが、プライベートジム通いです。3ヶ月で24キロくらい痩せました。今、1対1の個別指導しているのは、プライベートジムに通って1対1でやるすごさに驚いたからです。

ー1対1に可能性を感じて個別指導の塾を始められたということでしたが、集団授業の塾に10年間勤められる中で、何か課題意識はお持ちでしたか?

一番大きいのは、一人が見ている人数がとても多くて管理しきれず、できない子や脱落してしまう子を見逃してしまうところです。

私がいた塾は、1学年だいたい100人で、1クラスが30人前後いました。頑張って生徒の状況をわかるように努力はしていましたが、今考えると、生徒一人ひとりのことをわかるかと言われたらうなづけない状態だったと思います。

例えば、宿題チェック一つとっても本当に大変でした。授業時間が40分で、宿題チェックに取れるのはせいぜい5分程度。そんな短時間に30人分を見るとなると、パッと見てサインして終わりです。中には、「これは答えの丸写しだなあ」と思うものもあるんですけど、今日は仕方ない、注意するのをやめよう!と許すときもありました。

集団授業は楽しいですが、言ったことをしっかりやる、出来なかったらどう改善するのかというのを徹底してやらせないといけないと思っていました。

結局、生徒の出来ないところをしっかり理解して対策を考えられないと、勉強ができるようにはなりません。いわゆるPDCAです。

ですから、出来ないところをどう改善していくのか、という考えをさせてあげられるような塾にしていきたいですよ。

生徒と深く付き合うことで生徒の思考回路を理解する

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ー今、塾を運営する上で、大切にしていることは何ですか?

集団授業の時は「楽しくて、わかりやすい授業」を目指していましたが、今は「人の成長」を一番大切にしています。生徒だけでなく、保護者も、スタッフもです。

ここがみんなにとって成長できる場であれば潰れることはないでしょうし、お金を払ってでも来たいと思ってもらえると思います。そのため、保護者の方を注意することもあります。

生徒に対しては、答えを教えないでやり方を教えるということを意識しています。

ー生徒さんには、具体的にどんな指導をされていますか?

面談で計画を立てて宿題を出しても、実行できない子が多いんです。私たちはそういう子たちが実行できるようになるために存在するため、まずは塾に来る日を約束して、塾に来てもらうようにしています。

もしくは、宿題はやっているんだけど、テストの点数が取れないという生徒もいます。そういう子に対しては、宿題の中身をチェックして、勉強の仕方を指導しています。

単語の練習は一日何百回も練習するが多いですが、それでは意味がないので、生徒それぞれにあうより良い勉強の方法を伝えています。

個別指導をしてから、「生徒とこんなに深く付き合うのか」「子供たちの思考はこんな風になっているのか」という驚きが本当に大きかったです。関わり方が変わったことによって、生徒の思考回路が鮮明に見えるようになりました。

コミュニケーションを増やす手段を求めてStudyplus for Schoolを導入

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ー生徒に寄り添いPDCAのサポートを大切にされている中で、2017年8月にStudyplus for Schoolを導入いただきました。

Studyplus for Schoolを導入するまでは本当に大変でした。生徒に寄り添うことを大切にしたい一方、全員に対してそうするのはとても難しいです。

ーコミュニケーションに課題感を持っていらした、ということですね?

特に、高校生とのコミュニケーションに課題意識があったことが導入した背景にあります。集団授業ではなく1対1の形態をとっているので、授業ではそれぞれの担当の先生が生徒をしっかり見ることができます。

授業を担当している先生以外に、私とチューター2人で自習に来ている子の対応をしていますが、約30人が自習している子がいるとなると、毎回全員と深いコミュニケーションをするというのはなかなか難しいです。

当時、高校生は人数が少なく、自分たちで勉強ができてしまうので、たくさん質問してくる中学生に比べて手をかけなくなってしまう状況がありました。

ーそこを解決するための、Studyplus for Schoolの導入だったのですね。

この状態はよくない、なんとかコミュニケーションを増やす方法はないかと思っていたところで、Studyplus for Schoolの存在を知りました。

たまたまユニバースクールさんの記事(編集部注:導入校:学習塾ユニバースクール)がツイッターで流れて来て、同じ川崎市ということで親近感も湧きtudyplus for Schoolのイベントに参加し、導入を決めました。導入の決め手となったのはもう一つ理由があります。

ー何ですか?

新コースの設立です。導入当時、生徒の半数以上が中学3年生・高校3年生でした。彼らが卒業すると生徒がごっそりいなくなってしまう状況です。

そこで、中学3年生をいかに継続させるか大切ですが、当時はそのまま継続した生徒が0でした。これは何か手を打たねばということで、新高校1年対象の自立学習コースの新設を検討していました。

この自立学習型の新コースは、Studyplus for Schoolを活用しつつ、毎週1回面談を行い、そこで勉強の状況をお話するというスタイルです。値段は通常の料金よりも低く設定し、元の金額は出せないが、その金額なら出せるということで、昨年の生徒の半分くらいが継続して続けたいと言ってくれました。

面談時間が1時間から20分に短縮できる

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ー導入1年目は、Studyplus for Schoolをどんな風に使っていただいていましたか?

週に1回、アナリティクス機能を使って1週間の勉強の内容の出来を確認して、来週の目標を決めてカルテに記入するようにしていました。Studyplus for Schoolを導入してからは、今まで1時間かかっていた面談を30分に縮められたのも成果です。

また、メッセージ機能を使って、毎日高校生全員にメッセージを送っていました。

ー課題として持たれていた、高校生とのコミュニケーション不足に対しては変化はありましたか?

とても変わりました。高校生はもう子供ではないので、気を遣ってしまって、話していなかったことがたくさんありました。しかしStudyplus for Schoolを導入するにあたって、導入校のみなさんのお話を聞き、もっとたくさんコミュニケーションを取らなければダメだなと実感したのです。

何でもいいからとにかくたくさん話をしようと、心がけるようになりました。 メッセージを送るようになって生徒と喋る機会も増えましたし、本当にやって良かったです。

ー導入初期に比べて、Studyplus for Schoolの使い方に変化はありましたか?

Studyplus for Schoolを導入してからは、それまで1時間かかっていた面談を30分に縮められるようになったのですが、来年からは、さらに短く20分間に変えようと考えています。

また、授業と面談をそれぞれ違う時間で設けているのですが、今年からは面談担当の先生をつけるようにしています。その先生が時間を決め、生徒はその時間に必ず塾に来て、今週何を勉強したかの進捗状況をチェックするという形です。

ーどんどん面談時間を短くすることができていっているのですね!面談の内容は変わらない形ですか?

まず1週間の勉強の内容と記録をStudyplusにつけているかを確認し、つけていなければその場でつけてもらいます。それから勉強の中身を確認して、出来として解いた問題に8割9割の丸が付いてるかどうかをチェックしています。

「とりあえずやる」ではなく「できるまでやる」のが大事で、まずは量はちょっとでもいいから満点とってきなさいという話をしています。学習内容をテストしてできていなかったら再テストをし、合格したら次の週の学習内容を決めています。

ー生徒のPDCAを回すための仕組み作りを徹底的しているのですね。
他にも何か取り組まれていることはありますか?

集団授業の指導方法のひとつで、生徒同士の「学び合い」に挑戦しています。本当に学んだ状態になっているならば、他の人に教えることができるはずです。

だから、勉強ができる子ができない子に教えてあげられるようにすること、そしてできない子は、勉強できる子に声をかけて教えてもらうようにすることを意識してもらうように伝えています。

人間は誰かに助けてもらい、協力し合わないと生きていけません。誰かに助けてと言える人間、助けることができる人間にになろうと話しています。

このように様々な工夫をした結果、生徒の成績が非常にアップし、生徒もたくさん増えました。許容量は50人ほどですが、ありがたいことにもう定員に達しました。

ーStudyplus以外にも画期的な取り組みを積み重ねていった結果、生徒数も順調に増えていったのですね。

そうですね。これからも新しい取り組みは続けていきたいと思います。Studyplus for Schoolを導入してからは、イベントにも参加させていただいて、とても刺激を受けます。イベントに行くと、毎回いろんな人たちと繋がれ、そこにも期待しています。

学習塾を通して町おこしに貢献する

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ー最後に、阿部塾としての今後の展望をお聞かせください。

スタッフは、阿部塾だから働いてくれているという人が多く、半分が教え子です。遠いと千葉から来てくれています。彼らは、阿部塾が大きくなることをすごく喜んでくれるので、その期待には応えたいです。

しかし店舗展開というのは私の望むところではないので、この塾を通して町おこしをできるくらい大きくなれればと考えています。

2年前に、陰山英男先生という有名な教育者の方にお会いする機会がありまして、「塾で町おこしをするんだ」とお話されていて非常に感心しました。いわゆる人口減少してしまっているような町は、小中学校でしっかりとした教育がなされていない場合もあるようです。

周りの地域を見てみても、公立の小中学校でちょっと騒がしいクラスがあると耳にします。教育を通じて学校が落ち着き、そして街を盛り上げていける塾になっていければと思います。

ここ半年で、愛知県の塾の先生が作成した英語教材を田原市公立小学校が導入をしていたり、川崎市の塾の先生が作成した教材で、その塾の先生が公立高校がイベントを開催したりしているのを見て、塾の先生ができることはまだまだたくさんあるなと実感しております。

まずは、地域NO1を目指して、いろんなことにチャレンジをしていきたいですね。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました!

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