塾のあらゆる業務を下支えするStudyplus for School |東セミ大学受験専門館【Studyplus for School Award 2021】
Studyplus for School Award 2021とは、少子化・採用難・地域格差という社会課題が広がる中で、未来の教育の在り方・先生の新しい働き方に果敢に挑戦する教育機関を表彰するものです。
昨年に続き今年も、受賞校によるプレゼンテーションを含むイベントをオンラインで開催いたしました。その模様をnoteでもお伝えしていきます。
今回ご紹介するのは、個別指導部門で受賞された、東セミ大学受験専門館(宮崎県)の吉永先生の回です。
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高校生指導で直面した3つの課題
当塾は大分県と宮崎県で約20教室展開しています。開校当初は、小中学生を中心に指導していたのですが、続けていくうちに高校生も通ってくれるようになり高校部を設立しました。
しかしながら、高校生指導をはじめた際、小中学生と一緒の環境では高校生が落ち着いて勉強できないこと、小中学生と比べると高校生一人ひとりとのコミュニケーション量が少なくなりがちで、その結果、退会してしまうこと、1対3の個別指導が中心で、生徒に合わせたオーダーメイドの指導ができず、思うように成績向上が実現できないという3つの課題を抱えていました。
そんな時、ちょうど宮崎駅に駅ビルができたことから、高校部のみ移転し、専門校舎をつくりました。
atama+や有料の自習スペースなど、ハード面とソフト面の両方から生徒をサポート
当塾での高校部運営方法には4つのポイントがあります。1つ目は、受験コンパスの活用です。高校生からは「この大学に行きたいが、何を勉強したらいいの?」「どのテキストを、どのくらいのペースで勉強すればいいの?」という悩みをよく聞きます。これらに対応するため、受験コンパスを導入し、「面談の授業」をはじめました。
面談時には、Studyplus for Schoolのアナリティクス画面を見ながら生徒と話をします。例えば、こちらのスライドの生徒には、「直近で模試があるから、それを意識して苦手な数学に偏っている」というような話をします。
勉強以外の内容を話すことも多く、最近では、勉強時間が減っていたある生徒と面談をしたところ、「彼女ができて一緒にいる時間が増え、勉強時間が減ってしまった」と教えてくれました。高校生ならではの保護者とは話せない内容まで引き出せている感覚があります。
こうした関係をつくるためには、まずは塾に来てくれたことに対して「よく来たね」とか「忙しいのによく頑張って来てくれたね」と声掛けをしています。また、帰り際にも、一言、二言にはなりますが話しかけるよう心掛けています。面談の時間も大切ですが、それ以外での声掛けに注力すればするほど面談が充実するとも感じています。
2つ目が、atama+を使った授業です。AIを使っているため、人にはなかなか難しい部分まで分析してくれると感じています。
3つ目は、プレミアムデスクです。カフェやファストフード店で高校生が勉強している姿を目にするたび、彼らに自分の勉強部屋があったらいいだろうと思っていました。それを実現するため、プレミアムデスクという有料の自習室をつくりました。現在では、キャンセル待ちが出るほど人気です。
無料の自習室もありますが、プレミアムデスクは、個別ブースになっており、静かな上、机の広さや椅子など設備も全く違います。
プレミアムデスクを始めてから、勉強時間が伸びた生徒はとても多いです。ある高校1年生の生徒は、高校3年生に負けないくらい勉強するようになり、教室内でもランキング上位に入るようになりました。
その生徒に聞いたところ、記録をつけることで自分が勉強した時間が見えるようになったことが大きいと話していました。また、講師からコメントをもらったり、見られているという感覚があることで、やる気が出るそうです。
Studyplus for Schoolを活用して目標達成までの計画を立てる
そして最後の4つ目は、Studyplus for Schoolの活用です。atama+、受験コンパス、プレミアムデスクは、当塾で一つでも欠かすことのできないツールですが、この3つそれぞれをうまく活用できるのは、Studyplus for Schoolが根幹にあるからです。
Studyplus for Schoolがなければ、学習状況の把握ができず、面談の品質も下がりますし、プレミアムデスクの効果も最大化できず、せっかく来たのにただ座っている生徒も現れると思います。
受験コンパスと似ている部分もありますが、受験コンパスはロングスパンで考えるツールとして活用しているため、当塾では年間計画作成用に使っています。一方、Studyplus for Schoolは、アナリティクス画面を活用しながら今週は何をするかといったショートスパンの週間計画を立てるときに活用しています。
最初に立てた計画通りに進められるのは、生徒全体の3割程度です。多くの場合、現状を確認しながら、話し合って計画を修正していきます。生徒が目標を達成するために具体的にどうすればいいかは、Studyplus for Schoolで学習管理しているおかげで非常に明確に判断できています。感覚としては、受験コンパスで近未来を見せ、Studyplus for Schoolで現実を見せるというイメージです。
また、スタディプラスが季節ごとに開催する、学習時間を競うS-1グランプリでは、生徒の意欲が刺激され、「ランキングの何位を目指そう」「〇〇時間勉強しよう」などと、具体的な勉強時間の目標を立てやすくなりました。
その結果、当塾の生徒がダントツ1位を獲得しました。今は「スタプラ女王」というあだ名で呼ばれている生徒もいるのですが、彼女は入塾当時は偏差値が40弱でした。
志望校は青山学院大学で、大学で英語を勉強したいと言っていました。もともと頑張っていましたが、Studyplus for Schoolに記録をつけるようになってから拍車がかかり、今年の春、見事に第一志望の青山学院大学に合格。今年の3月には彼女に、どのようにStudyplus for Schoolを活用したかというスピーチを生徒にしてもらいました。
こうした生徒がいることで、「あの先輩はすごい」と話題になり、自分も頑張ろうという良いサイクルが生まれます。
また、S-1グランプリに入賞すると賞品なども届くため、それも励みになっています。保護者からも「こんなにやる気にさせるなんて、すごいですね」と言っていただいています。
Studyplus for Schoolを上手く使うための3つのポイント
次に、私の毎日の業務についてご説明します。教室に入ると、まずStudyplus for Schoolの☐から始めています。授業は17時10分から始まりますが、メイン業務としては、受験コンパスを活用した面談の授業を担当しています。
Studyplus for Schoolのチェックには、3つのポイントがあり、1つ目がタイムラインチェックです。特にリアルタイムをチェックして、前日の深夜や当日の早朝に頑張った生徒がいないかを見て、声を掛けるようにしています。また、入力忘れが続いている生徒にはコメントを残します。
2つ目が、その日に面談授業がある生徒のアナリティクス画面のチェックです。直近一週間における科目間のバランスや学習時間を見て、面談でどんな話をすれば次の一週間をよりよく過ごせるか考えます。これは一日の中で、もっともやりがいを感じる業務です。
3つ目が、カルテチェックです。これは、私がStudyplus for Schoolの中で一番使い勝手が良いと思っている機能です。当塾では、一週間の学習到達度を測るために確認テストを行うのですが、どの生徒がどの範囲をやるか確認します。カルテを見ながら講師同士で生徒の情報を共有し、それを保護者面談で活かすこともあります。
カルテには成績表などを添付し、面談時に見せながら、「前回、点数落としていたこの部分を中心に頑張ろう」など指導しています。
誰が担当しても同じ結果を出せる環境を目指す
今のところ、当塾はatama+、受験コンパス、プレミアムデスクが三位一体となってうまく機能しています。しかし将来的に、私以外が責任者となっても同じように続けられるのかについては懸念があります。講師に対して様々な研修を行ってはいますが、私一人のマンパワーに依存しているようでは、これ以上の大きな発展は見込めないと思っています。
ここからどのように新しい体制を確立するか、模索中です。他の塾の先生方と悩みを共有したり、相談し合えたら良いなと思っています。