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オンライン指導に必要な設備と具体的な指導方法例|大学受験の桔梗会【オンライン指導情報共有会】

新型コロナウィルスの感染拡大により、学習塾業界は教育サービスを提供できず、事業の継続が困難となるリスクが発生しています。これを防ぐために急速に高まっているのが、オンラインでの指導体制の整備の重要性です。

新型コロナウイルス感染拡大の深刻化、そしてオンライン指導に関する事例が少ないことを受けて、Studyplus for School導入校で既にオンライン指導に取り組まれている方々にご協力いただき、オンライン指導に関する情報共有会を開催しています。ご興味のある方は、こちらからお申し込みください!
https://forms.gle/oq65Md7tt2EhDTq88

第一回は大学受験の桔梗会の加藤先生にお話を伺いました。

大学受験の桔梗会について

大学受験の桔梗会は、高校生、高専生、高卒生向けの塾です。基本的には私が一人で指導し、卒業生が時間のある時に来て講師を務めもらっています。個別指導、集団授業のどちらもあり、色々なICTツールを使って映像授業を取り入れたりYoutubeを通した学習も行います。生徒数は45人程度です。

また、私はYoutuberとして教育動画を配信したり、Skypeを利用するなど、以前よりオンラインや映像を使った指導をしております。

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料金設定は学年ごとにわけています。今年度から、高3生と高卒生は4万2000円、高専の生徒さんと高1~2生は2万7000円で、授業は受け放題です。コロナ騒動によりオンラインメインに切り替えたあとも、料金を変えずにやっています。

オンライン指導をするために必要な設備

私はもともとYoutuberとして動画を作っていたこともあったので、

・自作のデスクトップPC
・iPad pro
・apple pencil
・書画カメラ IPEVO V4K
・ヘッドセット logicool G430
・ミキサー Yamaha AG-03
・Zoom有料ライセンス

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以上の設備を整えています。自宅には1セット、塾には3セット置いてある状態です。ただ急に全てそろえるのには時間もお金もかかるので、まずは「カメラが付いたノートPC」「ヘッドセット(マイクで声をひろいやすいもの)」「Zoomのライセンス」だけは整えていただければと思います。

学生講師には個人のノートパソコンを使ってもらっていて、ZoomとLINEのインストールをしてもらいました。塾からはiPad proとapple pencil、ヘッドセット logicoolG430を貸し出しています。

ライブでのオンライン指導のやり方と利用するアプリ

もともとSkypeでマンツーマン指導を行っていたこともあり、Zoom導入後もある程度、機械や授業の勘をつかみやすかったです。今回は実際に授業の様子を一部ご紹介します。これは私が昨日、生徒8人とZoomで繋いで授業していた時の様子です。生徒に共通テストの問題を解かせておいて、その答え合わせするという授業でした。

加藤先生1

私はまずiPadで参考書を写真に撮って、それを見ながら細かい話をして、書き込みをしながら指導します。画面では色々な文字が入っていますが、これはExplain EverythingというアプリをiPad上で使って書いています。

例えば問5は「個人の意見として本文から読み取れるのはどれか」を選ぶ問題ですが、事実を述べているものは即カットして、個人の意見や感情を述べているものに注目すると正解が見えると。そういう解説をしながら、apple pencilで書き込んでいきます。

生徒には事前に紙のテキストを渡してあるので、紙に私と同じように色ペンで書き込みしながら理解してもらいます。Explain Everythingは録画機能もあり、話していることや書いていることを記録して、そのままYoutubeへのアップも可能です。

英語以外でも同じやり方で指導しており、私自身がカメラの中に移りこんでアクションするということはやりません。できるかぎり生徒の目はテキストの中に没入させることを狙いとしていて、私はラジオのように喋っています。

解説動画の作り方と注意点

ライブで教えるだけでなく、生徒向けの解説動画を作ろうと考えていらっしゃる先生もいると思います。私は動画を作る時もライブ配信と同じく、自分は画面に登場せず紙に書き込みながら、ゆっくりポイントを喋っています。コツは、動画は5分程度にコンパクトに作ること。それを細切れで配信した方が生徒の集中力が保てます。

録画の方法は色々ありますが、段ボールを重ねた上にiPadを立てかけて動画を撮ることもできます。準備が大変ということであれば、何も始めないよりはまずは簡易的に配信されるのもいいかもしれません

ただしオンライン授業に慣れていない中で、いつものように顔を出しながら授業を配信すると、だらけてしまって生徒が途中でついてこなくなるということも危険性としてはあります。しかし、生徒が先生方のことを慕って信頼してくれるという関係であれば、ここはカバーできると思います。

また、生徒は小さいスマホ画面で視聴するので、大きな黒板を使う場合はポジショニングの工夫が必要です。さらにビデオカメラに標準でついているマイク程度だとあまり上手に音を拾わないので、できれば音楽用のボイスレコーダーで別撮りした方がいいでしょう。

録画して編集、配信する場合は、5分から10分の動画を作るのに3時間はかかります。そのため、意外とこうした形式は手軽ではないんですね。うちではYoutubeで解説動画を配信する場合は、限定URLに設定して生徒にLINEでリンクを送っています。

オンライン指導化に伴う学生講師の対応

コロナ騒動の前から、学生講師の個別授業をオンライン化できないかと考えていました。もともと学生講師にもSkypeでマンツーマンの授業をやらせていましたし、生徒の中でもこういう機械を使いこなせる子はいます。

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今回はSkypeをZoomに置き換えただけなので、やりやすかったです。しかも全国の大学で今、通学せず授業をZoomで配信する動きがあります。つまり、学生講師側も生徒としてZoomで授業をうける準備ができているんですね。そういう学生講師は特に、塾で生徒に教えていた要領で同じように教えることができます。今のところ大きな失敗なくやっている状況です。

生徒がオンライン指導を受けるための準備

うちはもともと勉強にスマホを積極的に使うスタイルです。塾でWi-Fiを解放して、学びエイドを使わせたり、Youtubeにアップしている英検向けの動画を見せたりしていたので、そういうものを使って塾や家で勉強させる習慣づけが出来てきました。

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こちらが紹介していないものでも、生徒自から見つけて使っているんです。例えばYoutubeの「予備校のノリで学ぶ大学の数学・物理」を見たり、「ターゲットの友」や「mikan」といったアプリ使う生徒もいます。

さらにうちの塾には、通信制のN高校の生徒やN予備校を契約している生徒もいます。そういう子にはN高校やN予備校の授業を塾の自習室でどんどん見てもらっていました。学校が登校禁止になってからは、保護者の方針でスタディサプリを使う生徒が増えました。どんな教材をどれくらいやっているのかは、Studyplus for Schoolでモニタリングしています

このようにICTを活用している塾ではありますが、こちらから「どんどんやれ」といっても混乱してしまいます。うちでは2月末から3月いっぱいにかけて、Zoomをたくさん使わせて慣れさせました。今では毎朝9時に、オンラインで朝の会をやっています。生徒全員がZoomに集合し、カメラを繋いで喋ります。各高校がどんなコロナ対策をしているか聞いたり、生徒が元気か確認したりしています。毎日続けることで、だんだん使い慣れてくれました。

新しく入塾した生徒には、一度塾に来てもらってZoomの使い方やログイン方法を目の前で見せながら説明しています。ミーティングルームへの入り方やカメラの映し方、マイクをミュートにする方法、退出の方法など一通り一緒に触って確認しています。

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この時Zoomだけでなく、Studyplus for Schoolを使うことを促したり、LINEのアカウント聞いたり、学びエイドの使い方を共有したりします。ただマニュアルを渡しただけでは出来ない子が出てくるので、口頭で説明しています。

オンライン指導を始めてからの生活変化

オンライン指導に切り替えてから、私の生活はかわりました。

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これまでは10時に起きて夜は2時、3時まで作業していましたが、今は8時55分に起きています。自宅で指導できるので、9時から朝の会をやるとしてもこの時間で間に合うんですね。生徒たちのリズムを朝型に固定しようというモチベーションで努力しています。

ただし、就寝時間が早まってはいません。3時ごろまで仕事をしているので初めは体調を崩しましたが、今は無理する時だと思って頑張ってます。

Zoomを効果的に使うコツ

マンツーマン指導では問題ありませんが、一対多の授業をZoomで置き換えようとすると講師側のスキルが必要です。私は慣れていますが、学生講師には厳しいかもしれません。というのも、Zoomは使っていると多々トラブルが起こります。実際に、設定したパスワードでログインできないとか、自分がホストとしていたのに他の人に移ったりといったことがありました。

一番困ったのは、部屋を小分けして移動しようとすると生徒がどこに行ったかわからなくなることです。一旦退室して入りなおしてもらおうとすると、元に戻れないこともあります。誰か一人、さばける人間がモデレーターとして入るといいと思います。

こうした問題はありますが、SkypeやLINEのビデオ通話、Whereby(旧名称:appearin)など色々なツールを使った結果、うちではZoomが一番よいということでZoomの利用に落ちついています。

今のところの結果で言えば、マンツーマンの個別指導はZoomを利用しても比較的問題はありません。ゼミ形式の授業もできています。ただし、集団授業をオンラインで行うのはハードルが高くなるという所感です。

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保護者からのオンライン指導についての評価

2月末から実践してみて、保護者の方からは「うちの子供が家の中でだらけなくなりました」「生活のリズムが乱れることなくできています」と、感謝の言葉を複数いただいています。オンラインの授業でも心配がない、オンライン授業を取り入れてくださってありがたいと、安心感をもっていただいていると実感しているところです

生徒も「楽しいです」とフィードバックくれています。オンライン指導を初めてみて、おおむね上手くいっていると評価しています

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オンライン指導会は、今後継続的に開催していきます。ご興味のある方はこちらから詳細をご覧いただき、ぜひお申込みください。

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