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すべてのきっかけにStudyplusがあった。サービス解約検討の末に見つけた「学習塾が本当にすべきこと」|小島進学セミナー【Studyplus for School Award 2022】

独自の工夫をこらしながらStudyplusサービスを上手に活用し、新しい教育の在り方に取り組まれている塾・学校を表彰する「Studyplus for School Award 2022」。昨年に続き今年も受賞校によるプレゼンテーションを含むイベントを5月10日から約1ヶ月にわたり開催いたしました。

今回は、自立指導部門でご受賞された「小島進学セミナー」(埼玉県)、城智也先生のご登壇回を振り返ります。

登壇校紹介

■登壇者

教室長
城 智也 先生

■小島進学セミナーとは

埼玉県美里市にて、56年間地元の子どもたちのために学習塾を運営している。理念は「だいの大人が子どもたちのために本気になる場所」「子どもも保護者もスタッフも自分の可能性を信じ成長できる場所」。小中学部と高校部にそれぞれ分かれており、Studyplus for Schoolは高校部で導入して3年目となる。

重宝しているポイント3つ。「可視化」「一人じゃない」「他者比較」

私たちは「やらされる学習」から「自ら取り組む学習」に変えていくためのツールとして、Studyplus for Schoolを使っています。具体的には3つほど重宝している点があります。

一つ目はみなさんご承知の通りだと思いますが、「学習時間の可視化」です。
今日何時間勉強したのか、今週何時間やったのかなどがわかるところがいいですね。また、子どもたちは「今週の目標」を立てなければならないんですが、スタッフと一緒に目標を立てて、それに対して何%できているのか、足りないならどのくらい頑張らないといけないのか話すきっかけになっています。

特にうちでよく使っているのが、一番右の「円グラフ」です。どのくらいの割合でどの教材をやっているのかが見えるので、すごくいいなと感じています。ただこの教材別の円グラフは、生徒が使うStudyplusだけで見られるものなので、うちでは面談時など子どもたちのスマホを見せてもらうようにしています。いずれStudyplus for Schoolの管理画面でも見られるようになるといいなぁと感じています。

二つ目は、「一人だけど一人じゃない」ところです。うちは集団の学習塾なので「みんなでやる」とか、先生の勢いで子どもたちを引っ張っていくところは強いのですが、やはり大学入試になると一人でやるものになってしまいがちです。メンタル的に崩れてしまう子が多い気がしていて、それは部活や友達との問題の場合もありますし、これだけやったのに成績が上がらないといった悩みもよく聞きます。授業に来たときにも話は聞きますが、子どもたちとはStudyplusを使ってリアルタイムでやりとりすることが大切なんじゃないかと感じています。

また、タイムラインにはコメントをつけていて、子どもたちもスタッフからのコメントを楽しみにしているようです。スタッフのほうも生徒からコメントが返ってくるのが楽しくて、たくさんコメントを残してくれています。このように、みんなで生徒を見ている雰囲気が作れているかなと思います。

高校生くらいになれば、みんなが見てくれているといった安心感は特に必要ないんじゃないかとはじめは思っていたんですが、意地を張って頑張っている子が意外にも多いんですよね。Studyplusは生徒からしても「一人でやっている」感が減りますし、子どもたちを支えてあげられるツールとしてすごくいいなと思います。

三つ目は「他者との比較」です。自分なりには頑張っていても、どうしてもその枠から飛び抜けられない子もいて、中には「こんだけ頑張ってるのになんでダメなんだ」と言う子もいます。そんなとき、Studyplusなら他者との比較ができるので、いい部分だと感じています。

どの子がどのくらいの時間勉強をやったのか、Studyplus for Schoolの学習記録時間の表を毎日見て、頑張っている子には「よく頑張ったね」と声をかけますし、突然やらなくなってしまったような子には「どうしたのかな?」とコメントをしています。普通にスタッフから声がけしただけではあまり実感が持てない子が多いんですが、Studyplusの学習記録の表を見せるだけで、実感度合いが変わってくるなと感じますね。

また、S-1グランプリを通して他の学習塾や全国のみなさんと競い合うこともできます。はじめはS-1グランプリに参加しても、うちではあまり意味ないのかなと思っていたんですが、生徒が1人ランクインしたことで「あの子ランクインしたの?」と他の生徒も結構刺激になったんです。「次回いつあるの?」という声も出ていますし、高校1〜2年生からは「こんなのイベントあるの? もっと頑張りたい!」という声も上がっています。

スタプラ提供の資料から、具体的な学習計画を提案

実は私がStudyplusで一番いいなと思っているのが、大学受験生に関するデータ資料をいただけることです。左図のように、大学別の学習時間の記録について年間ではこのくらいで、何月にはこのくらいでというようにグラフにしたデータをいただいてます。

GWに塾独自で開催した『学習時間バトル』というイベントのランキング結果をHPで公開した際、このグラフも活用して情報を掲載していました。例えば、「早慶上智に合格してる子はスタプラからもらった資料によると、8月中1週間に60〜70時間してるよ。あなたはGWには50時間勉強していたから、あと10時間はどこでできるだろうか?」といったことです。このように具体的な話ができるのはStudyplusのいいところであり、こういったデータをみると「じゃあ自分もつけてみようかな」というきっかけになるのかなと思います。

スタディプラスさんには、このような膨大なデータの解析を、わたしたちStudyplus for School利用者に今後も共有してもらえたらいいなというのが要望としてあります。現在利用しているデータも2年前のものなので、新しいものがほしいですね。可能であれば、合格できなかった子の学習時間のデータや部活をやっていた子の学習時間のデータなど、さまざまなものがあると、指導する側のきっかけ作りにもなると思いますのでぜひ宜しくお願いします。

このようなさまざまな取り組みのおかげで、徐々に子どもたちに記録をつけてもらえるようになり、今では40名中35名くらいは毎日記録をつけて、コメントもつけてくれるようになってきました。うちとしても今Studyplusがなくなったら、子どもたちの家庭の様子が見えなくなってしまうので、本当に重宝しています。

解約も考えた末にたどり着いた、塾がすべきこと

このようなStudyplusのよさを指導に生かしていくためには、子どもたちが記録をつけていかないといけません。うちもStudyplus for Schoolを導入しはじめた頃は、30〜40人中4〜5人しか記録をつけてくれず、すごく苦労しました。これでは指導もできないので、どうしようかと塾内でも悩みの種になっていきました。

実は子どもたちは家で学習してないのではないか? だらしない子はやっぱり記録できないのか? と、子どもたちのせいにしてしまっているところもありました。それこそStudyplusをやめようかという話も出ていたんですが、子どもたちとどういうつながりを持ちたいか? そのつながりを持った上で、子どもたちをどう指導していきたかスタッフと話し合ったときに、やはり家での様子や学校での様子がわかることが必要だという結論に至りました。

子どもたちはStudyplusに記録するために勉強しているわけではないし、その記録を見るためだけに私たちがいるわけでもない。子どもたちを支え、頑張ろうと後押ししてあげるツールの一つに、Studyplusがあるということを再認識したんです。そんな素晴らしいツールがあるんだから、それをうまく使ってもらえるように動いていこう、それと並行して日々努力することの大切さを子どもたちに指導し直そうと動き始めました。こうして子どもたちに「記録のクセ」をつけてもらうために、いろいろと取り組んでいくことにしました。

その中でも、まず「寄り添って、熱く伝える」これが一番なのかなと思いました。記録を付けろよと言うだけではなく、なぜ記録が必要なのかを伝えることです。ただ勉強しているだけでは自分がどのくらいやったのかもわからないし、達成感も得られない。だから、こういうふうに記録をつけてみようという話をします。これは、今でも続けていることです。

また、保護者会や面談の中でお父さんお母さんにも、こういうツールを使っていて、お子さんは記録をつけてない状況なんですよ、と使えるようにしました。学習記録を把握すると、こういういいところがあるので、ぜひやって見ませんか? と話すんです。親の前で言われると、子どもたちはやばい! と思って、記録をつけはじめてくれる子もいますね(笑)。

他にも、先ほどお話した通りGWには『学習時間バトル』という独自イベントを開催してみました。開催中の1週間の学習時間ランキングを発表したり、トップ10までの子には飲み物をプレゼントしたり、40時間以上記録できた場合は景品をあげたりしました。
高校2年生がランキング上位に入ると高校3年生は「やばい!」と思ってくれたりして指導にもつなげられました。また、高校1年生にはStudyplusをつけてみようかなというきっかけにもなりました。

Studyplusはあくまでもツールであって、学習塾の「熱意」が一番大事だと思っています。わたしたちはそのことを一瞬忘れかけたときもありましたが、それを改めて気づかせてくれたのもStudyplusだったなと感じています。

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