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オンラインでの個別面談と自習室の運営方法|ユニバースクール【オンライン指導情報共有会】

新型コロナウィルスの感染拡大により、学習塾業界は教育サービスを提供できず、事業の継続が困難となるリスクが発生しています。これを防ぐために急速に高まっているのが、オンラインでの指導体制の整備の重要性です。

新型コロナウイルス感染拡大の深刻化、そしてオンライン指導に関する事例が少ないことを受けて、Studyplus for School導入校で既にオンライン指導に取り組まれている方々にご協力いただき、オンライン指導に関する情報共有会を開催しています。ご興味がある方は、こちらからお申し込みください!
https://forms.gle/oq65Md7tt2EhDTq88


第4回はユニバースクールの湯浅先生にお話を伺いました。

ユニバースクールについて

ユニバースクールのコンセプトは、ただ勉強をする場所ではなく、温かい場所、アットホームな場所を作ることです。

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このコンセプトのもと、集団自立型で小中学部のユニバースクール、自立学習型で大学受験のユニバーハイスクール、オンライン授業サポートを行うユニバープラスの3つを運営しています。

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ユニバースクールの通常授業では、まず導入として映像授業を見てもらいます。その後演習授業を行い、個別にプリントで演習する特訓講座を受けたり、iPadを利用したLoqLogトレーニングといったものを行い、最後にチェックテストを受ける形です。

ただ、コロナ騒動によりオンライン指導に切り替えた後は少しやり方を変えています。生徒が通塾しないまま、授業で映像教材を使うと塾のコンセプトとずれてしまうと感じました。そこで先生と生徒が対話しながら、授業を進めています。

この1週間は導入授業に力を入れていたので、まだチェックテストはできていません。今週課題を出したので、来週どうやってチェックテストを行うか考え中です。

色々なICTツールを使おうかとも思っていますが、それもやるにも保護者の理解や設定準備が必要です。いかにシンプルに始められるか手探り状態です。

オンライン指導のための機材とICTツール

塾で使っている機材は、まず「パソコン」です。全てMacで統一していて、Zoomを入れています。最大でZoomを4つ同時に使うのでアカウントも4つ作っており、利用する際にはパスワードを設定しています。

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「カメラ」は先生を映すためのものです。「iPad Pro」にはノートアプリのGoodNoteとプレゼンアプリのKeynoteを入れています。「スイッチャー」はATEMminiで、これはパソコン、カメラ、iPadにつなげて一つのシステムにし、画面をスムーズに切り替えるものです。

生徒側の準備はすごくシンプルで、「iPad」のみです。もともと60台ぐらい塾にあったので、25台ぐらいレンタルで追加して生徒全員に配布しました。

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こちらは実際の塾での様子です。モニターが二つありますが、奥はオンライン自習室の様子です。私は手前のパソコンを使って別の作業をしています。

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使用しているICTツールは、上記の通りです。この他Zoomや、ユニバープラスという独自のものも使っています。学習管理と生徒とのコミュニケーションにStudyplus for Schoolを、保護者とのやり取りにComiruを使っています。Wi-Fi環境はご家庭にお願いしています。

うちは以前からICTを使っている塾でしたが、それでもコロナ騒動の対応にはバタバタしました。いざやってみると、授業が始まっているのに「Zoomが繋がらない」と電話がかかってくることもありました。

現場は「みんなで頑張ってICTをやっていこう」と進められますが、保護者の方にご協力いただくのはやっぱり大変なことだなとつくづく感じましたね。

ただ小学生に関しては、心配していたほどではなかったです。iPadを使えるのかと不安ではありましたが、塾で2時間ガイダンスをして、Zoomのつなぎ方も4回試して、保護者の方のサポートもいただいたら、意外とすんなりできました。

slackの活用方法

slackは高校生だけが使っており、授業中に頻繁に利用します。例えば生徒が単元を終わらせたらテストを渡して、それが解けたら採点するという流れをslack上でやっています。LINEやSNSに比べて、上記のようにチャンネルが作れるところが便利です。

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slackは他のツールと違いコロナ騒動以降に導入しましたが、前から良いと伝えていたからか、今のところ生徒からネガティブなコメントは出ていません。

今は生徒のみが使っていますが、これから保護者にも参加してもらい、オンラインサロンのような雰囲気を作っていく予定です。

Studyplus for Schoolの活用方法

Studyplus for Schoolはもともと高等部で導入していたのですが、オンライン指導の開始に伴い中学生にも使ってもらっています。今や、中学生とやり取りするのもっぱらStudyplusになりました。

コミュニケーションをとるだけでなく、勉強時間も随時見ています。高校生に比べて中学生の方が「先生に見て欲しい」という要求が高いので、メッセージをこまめに送ったり、アナリティクス機能を使って毎日「昨日の勉強時間ベストテン」を送ったりして、モチベーションを保たせるという面もあります。

また、オンライン自習室は生徒の表情は見えても何をやってるかまではわかりにくいんです。なので、Studyplus for Schoolを通じて具体的な情報収集をしています。


オンライン指導の料金

オンライン対応に変えてから、小中学部と高等部どちらも料金は変えていません。私たちはオンライン指導をネガティブに思いたくないですし、オンラインに変えたからといって何かが劣るわけでもないと思っています。そういう風に自分たちを勇気づけるという意味でも、今後も料金の変更はしない予定です。

オンライン指導に切り替えたからといって、休会する生徒も出ていません。ただし体験に来てくれた生徒は、「ちょっと落ち着いたらにします」という方が多いです。新規でユニバースクールに行くと決めてくれた子は、例年に比べてかなり少ないという状況になっています。


コロナ騒動後の授業とスケジュールの変化

コロナ騒動後は、小学5年生以上はオンライン授業とオンライン自習の組み合わせという枠組みになりました。以前は中3生は週3回通塾していましたが、今は週4回指導しています。オンライン自習室も含めて接する回数を増やして、スタッフと顔を見る機会を毎日設けたいと思っています。

小中学生のスケジュールとしては、11時から12時50分まで小学生はオンライン授業、中学生はオンライン自習室か1 on 1ミーティングを行います。その後、13時半から16時まで小学生はオンライン自習室と全体ミーティング、中学生はオンライン授業を行います。細かい時間については、下記の通りです。

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高校生にはまず9時半におはようメッセージをslack上で送っています。10時半から10分間は朝礼ミーティングで、高1生から3生まで全員参加です。ここでは日替わりの担当スタッフから「今日はこういう風に頑張ろう」とか、注意事項とかを伝えます。13時半から14時50分はオンライン自習で、これも全員参加です。

15時から16時50分はオンライン授業です。映像授業でatama+や参考書学習を行い、単元が終わったらチェックテストをして、合格したら次という流れで進めます。その後、1on1という1対1の個別ミーティングを週2回以上行います。

22時半におやすみメッセージを流して、一日の業務が終了です。高等部は触れ合う機会が多く、先生とスタッフ、生徒が毎日塾に来てるかのようにコミュニケーションをとれています。

先生の人数とスケジュール

小中学部は基本的に、私ともう1人がメインで、サポートでもう1人入っている形です。高等部は6人で運営しています、私は午前中は小中学部の方にいるので、16時以降に高等部に入ることが多いです。高等部の方は採点が大変なので、オンライン授業は2人で対応しています。

塾は火曜日から土曜日をメインにして、日曜と月曜は休みです。塾の先生は昼から出社する人が多いと思うのですが、10時ごろ出社するので朝型に変わりました。規則正しい生活にはなりましたが、準備もありますし仕事量は増えています。帰社するのも22時くらいで、夏期講習をやっている気分です。

オンラインでの個別面談の方法

1on1とは生徒との個別面談で、Zoomのブレイクアウトルームで行っています。これは、ミーティングを個別のセッションに分割する機能です。コロナ騒動後、通塾せずどこでも1on1ができるようになったので、以前より回数を増やせました。高3生では週3~4回やる生徒もいます。

面談の長さはそれぞれで、週に何回かある中で長いものと短いものを組み合わせる形です。学習計画を決める面談は、2週間分ぐらいの学習計画を決めるので少し長くなります。それ以外の面談では、Studyplusを見ながら「今日で全体の何%ぐらい完成しているね」など、計画に対してのコメントをします。

また、「勉強以外でもそれ以外でも、困ったことない?」と聞いています。何もなければそれで終わりですが、9割の生徒は「何にもありません、あっ……」と続きます。この「あっ……」の内容を掘り下げて解決していくという感じです。


オンライン自習室の運営

オンライン自習室では、生徒がZoomをつないだ状態でそれぞれ自習しています。質問がある場合は質問箇所をLINEで送ってもらって、解説を書いて送り返しています。私はiPadとapple pencilを使っていますが、一度印刷して紙に書いて送るという形でもできるでしょう。

今のところ質問量はそれほど多くないので、対応にてんやわんやすることはありません。ある程度余裕があるので、Studyplus for Schoolを見たり、中学生には「今ちょっといい?」とチャットで送って急遽1on1やったりしています。自習は最大2時間続くので、そういう刺激をいれることで眠気対策防止にもなるんです。

オンライン自習室では、高校生は手元を映していることが多いです。小中学生は自分が画面に映りたいのか、顔を映しています。全員ミュートでやっていますが、小学生は何かあるとチャットではなく画面でアピールしてきたりして面白いです。

今週はそうやって楽しんでもらえていますが、5月以降も今のままだと想定すると、色んな工夫をどんどんしていかないとまずいなと思っています。ただ、今のところは生徒から好評で、「もっとたくさん開けてほしい」という声もあがっています。

オンライン指導における課題

オンライン指導に切り替えてから、意識して生徒とコミュニケーションを取るようにしています。これはできている方だと思いますが、その一方で課題もあります。

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3つ目の「課題プリントの受け渡し」については、GoogleClassroomなどを使おうかと考えています。もう少し私たちもシミュレーションした上で使ってみようかなという段階です。

その他の課題として、以前から大切にしている「やりっぱなしにならないようにする」という点があります。やりっぱなしにしないためには、「一緒にやる」ことが大切です。例えば一方的な授業ではなくて演習をやったり、宿題を一緒にやるといった工夫を今後していきます。どういう時間計画を立てたらもやりっぱなしにならないかも、考えていきたいところです。

オンライン指導は今週始めたばかりなので、まずはきちんと授業ができることが目標でした。来週からはそこから一歩踏み込んで、今週出した宿題をしっかり提出をさせることが課題です。あわせて、宿題管理のやり方もしっかり整えようかなと思っています。


オンライン指導への保護者・生徒の反応

コロナ騒動を受けてオンライン指導に切り替える時、保護者の方全員と電話をしました。オンライン授業への変更を保護者の方にお伝えするにあたって「現場でやってきたことを、もっとパワフルで新しくします」と説明したら、「じゃあ、値上げになりますよね」と言われたんです。実際は料金は変えていませんが、そういう風に価値を見出してくれたのはすごく嬉しかったし、ありがたかったです。

実際にオンライン指導を始めてからたくさんメッセージをいただいてますが、「この時期に塾に行かせなくても、オンラインでできることはありがたい」というような声しかないです。Wi-Fiの設定やZoomの使い方で手こずった方もいましたが、基本的には今のところネガティブな意見はありません。

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生徒もみんな、オンライン指導を前向きにとらえてくれています。うちでは春期講習期間中から現在の事態を予測して、オンライン指導をよく思えるような声掛けをしていたので、その効果もあると思います。


オンライン指導で大切なのは情熱

私たちは機材にこだわり続けたいという思いはあって、より良いものを探していきたいと思っています。でも機材は完璧にそろえなくても、パソコンのインカメラでホワイトボードを映せば、授業ができないことはないです。だから物にあまりにこだわりすぎると、違う方向行ってしまうのかな思います。

それよりもっと大切なのが、情熱です。生徒のことを考えて今できることを一生懸命やることが、一番大切なのではないでしょうか。うちの塾はいいチームで、ここを大切にできていているのが良いなと思っています。

機材や効率化、仕組化なども大事ですが、その根底に思いや情熱が必要です。いつもとは違う事態にあっても「生徒のために何ができるか」という部分はブレずにいることが大切だと考えています。

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オンライン指導会は、今後継続的に開催していきます。
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