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ICTツール活用を通して地方課題の「競争意識の低下」に歯止めをかける

【私立】
鳳凰高等学校(鹿児島県)
学 科:普通科(文理コース、特進コースⅠ類、、特進コースⅡ類、看護学科、メディカルシステム科、総合福祉課)
生徒数:1学年314名 2学年346名 3学年380名(2022年4月現在)

Studyplus for Schoolを生徒指導に日々ご活用いただいている学校様の事例やイベントレポートをご紹介するUser Story。
ここでは、鹿児島県の私立学校鳳凰高等学校の事例を『地方課題への取り組み』『ICTツール活用促進の仕掛けづくり』の2つのテーマに分けてご紹介します。今回は、『地方課題への取り組み』編です。

少子化が導く地方課題解決への取り組み

本校は鹿児島県の南方に位置する南さつま市にある私立学校です。平成9年に専門科に加え、難関大学進学を目指す文理コースと、進学や就職に柔軟に対応した特進コースの2コース制で普通科を設立しました。

普通科の新設以降、進学指導をする中で大きく2つの課題を抱えていました。1つ目は、競争意識の低下です。少子化の影響で、近年の鹿児島県内の高等学校入試倍率は1倍を下回っているところが多くなっています。その結果、競争しなくても高校に入学できてしまうため、競争意識が芽生えないまま大学入試で戦うことになり結果がふるわない状況が続いてしまっていました。

加えて、田舎町ということもあって切磋琢磨し合えるようなライバル校も少なく、予備校なども整っていない環境のため意識を高めることが難しい状況でした。

2つ目は、学習の振り返り不足です。オリジナルのプリントや手帳を駆使し、日々の学習と併せて記録と振り返りまで行うよう指導していましたが、なかなか継続できなかったり、受け身の生徒が多く意味のある振り返りまで繋がらなかったり、生徒のモチベーションを保つことが困難でした。

また、回収や確認の作業は教員への負担が大きく、多忙化の一因となってしまい、肝心のデータ活用に時間を割くことができないという状態に陥ってしまいました。

そこで、様々なサービスを調べるうちにStudyplus for Schoolを知り、課題解決が目指せるかもしれないと思い、導入を検討し始めました。

ポイントとなったのは、SNS機能です。全国のライバルと繋がれるため、うまく活用すれば田舎の学校でも競争意識を高めることができ、学習に取り組むモチベーションも上がるのではないかと感じました。

また、リアルタイムかつ教材ごとに記録ができる点、データとして自身の学習ログを残せる点も魅力的ですし、より細かな分析が可能になることで、生徒は自分の学習傾向を知ることができ、教員も柔軟な指導が可能になるといった双方のメリットを感じ、導入を決めました。

教員・生徒ともに持続可能なルール設定で意欲向上を実現

導入決定後は、持続可能な取り組みとなるようルールを設定しました。教員と生徒の負担減を第一に考えていたため、様々な機能がありはするものの、とにかく「学習記録をつける」ことの一点に絞りました。

そのために、校舎内の至る所に記録を促すポスターを掲示したり、毎朝のショートホームルームで健康調査を端末で行う際に、記録の有無をセットにして確認したり、保護者からの協力も得られるようアナウンスをするなど工夫をしました。また、併せて記録することのメリットについて生徒に何度も説明を行いました。

その結果、週5日以上活用できている生徒は72%にものぼり、校内アンケートでは約70%の生徒が「学習意欲が高まった」「学習時間が増えた」と回答しました。学習記録をつけ、振り返りをすることに対しても意義があると感じている生徒は増えてきています。

実際に生徒からは、「いろんな人の勉強時間が見られるため、自分も頑張ろうと思える」「勉強時間が増えていくとワクワクしてやる気が出る」「ストップウォッチ機能のおかげで集中する習慣がついた」などのコメントをもらっています。

ただ、うまく活用できていない生徒や意義を感じていない生徒も中にはいるため、記録をルーティン化するところから始めながら、なぜ振り返りをする必要があるのかについてもしっかり指導し、モチベーションを高めていけたらと思っています。

独自イベント開催で一人も取り残さない工夫を

モチベーションを高める施策の1つとして、本校では独自で校内コンテストを実施しました。スタディプラスが公式で実施している、学習時間を競い合いながら習慣化を目指す「S-1グランプリ」を模倣したものです。

スタディプラス社からいただいたデータをもとに、様々な観点でオリジナルのランキング表を作成し、教室に掲示しました。

このイベントのおかげで、頑張っている人の姿が一目瞭然で分かり、競争意識が高まり、ランキング上位者にはグッズや賞状などを配布していたことで、自分も次は頑張ろうと思えた生徒が増えたように感じています。

まだまだ試行錯誤中ではありますが、「生徒が自ら主体的に学び続けられる」というゴールを目指して、今後も学習記録の習慣化・振り返りの意義の理解を教員一丸となってサポートしていけたらと思っています。

『ICTツール活用促進の仕掛けづくり』編については
以下よりご確認ください。
https://story.studyplus.co.jp/n/n8c3098be7da7

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