
退塾率を大幅改善した、チューター教育とは?ALCSのスタプラ活用術(後編)Customer Story #7|学習塾ALCS
※この記事は、「2種類のコミュニケーションポイントで通塾率をUP。ALCSのスタプラ活用術(前編)Customer Story #6 」の続編です。
ー2018年に実装されたスタッフボードはどのようにご利用いただいていますか?
校舎運営のプラットフォームとして、重要事項の全体共有や、日報の提出をしています。
「この子たち入ったからよろしくねー」「このPOPを書いておいてね」「今こんなことをしています」など、チューターとのコミュニケーションの場所にしていますね。
ーチューターとのコミュニケーションでいうと、面談の方法や学習管理のポイントの共有はどのようにしていますか?
私がベースを作成したマニュアルを使っています。去年までチューター研修やってた内容をベースに、別のスタッフにブラッシュアップしてもらっています。
求めるのも基本的にはそんなに難しいことではなくて、これだけはおさえようという項目を共有し、あとは自分で考えてもらっています。スタッフにも前向きに成長してほしいですから。
ーこれだけはおさえてほしいポイントとは?
「頑張ったことを生徒から聞く」「やったことを認めてあげる」「次の一週間やることを宣言させる」などはお願いしています。チュータリングの流れは、ヒアリングして承認して、じゃあ来週こんなことを頑張ろうねっていうことを決めてもらうのが基本です。別の人でもチュータリングができるように、カルテはしっかりと書いてもらうようにしています。
ー生徒への接し方の指導はするんですか?
タミさんというスタッフのやり方を皆に真似してもらっています。彼女はガンガン話しかけて生徒と仲良くなるのが上手なんです。入塾した生徒は最初の1か月間、必ずタミさんとチュータリングをします。そのあと他の担当に振っていくという流れにして、タミさんのコミュニケーションをチューターたちに引き継いでもらっています。
あとチューターには「他のチューターのカルテを覗いて見てね」と指導しています。それは大きいかもしれないですね。紙だと別々のファイルだったりして見れなかったり共有できないけど、デジタルであれば簡単に開けるので、先輩チューターがやっているのを見て学ぶっていうことができるんですよね。
ー2018年は、入退室システムもStudyplus for Schoolに変更されました。なにか変化はありました?
もともと使っていたシステムは1日分のデータしか残らないもので、「今日誰がいつきていつ帰った」ということしかわかりませんでした。一人の生徒に関してのレポートが翌月に出てはいたのですが、月ごとの比較もできません。
Studyplus for Schoolなら、いつもいる時間帯を見れます。全生徒の滞在時間がまとまっており、混み合う時間帯もわかるので、とても便利になりました。
ー記録の習慣では何か変わったことはありましたか?高校3年生は導入当初から入力率が高く、高校1・2年生はまだまだこれからという状況だったと記憶しています。今年度はどうでしたか?
入力率は上がっています。入退室管理をStudyplus for Schoolにしたことで、通塾時に必ずStudyplusのアプリに触れてもらえるようになりました。
また、チュータリングの時にも記録を促す言葉をかけています。「先生はタイムラインを見てるから、必ず記録をつけてね」と。勉強をどれだけしたか、バランスがいいか、というのももちろん大事ですが、「日々の勉強をちゃんと塾の先生も見てくれている」と生徒が感じられることがモチベーションを維持するうえで重要です。
あとはイベントを開催してモチベーションを刺激しています。季節講習の時期に学習時間ランキングを張り出し、上位の生徒には景品を出しています。
ー結構盛り上がりますか?
高校3年生を中心に盛り上がりますね。競争原理でしょうか。生徒の横のつながりを生み出すことも心がけています。顔を知らないよりも知っている方が盛り上がりますから、チューターが積極的に繋いでいます。生徒たちは、学年を超えて交流していますね。
また、Studyplus内に、ALCSの生徒を集めた非公開グループを作っています。タイムライン見れば他の生徒の頑張りが流れてくるので刺激になります。
ー映像授業を使っていらっしゃいますね。映像と学習管理ツールの併用においては変化はありましたか?
視聴履歴をすべて、Studyplusに記録してもらっています。毎週カルテで確認できるので、進捗管理が良くなっていますね。映像がたまっている生徒がいたらチュータリングのなかで「来週までにここをやろう!」と約束します。そうすると進むようにはなるので。映像はたまると辞めちゃいますから、管理してあげることが大事ですね。
Studyplusで日々の視聴状況を把握しつつ、カルテでも確認するという二重チェックが効果に繋がっていると思います。
ーそのほか、生徒との関わりにはどんな変化がありましたか?
オフィシャルに生徒と接点を持てることは大きいですね。小中学生の時はご家庭に頻繁に電話することで接点を強めていたのですが、高校生では部活でそもそも自宅にいないことや、保護者様も把握していないことが多く、接点を持ちづらい状況がありました。
退塾者数は何年か前に比べたらかなり減りました。肌感覚ですが、1年生の退塾率は特に低くなったと思います。年間で3割、4割は減ってしまっていたのが、1人出るか出ないかにはなってるんじゃないかなと。
それは生徒をほったらかしにせず、見てあげる、承認してあげるということができているおかげだと思います。複合的な要素はあるにせよ、プラットフォームとして使っているStudyplus for Schoolが核になっているのは間違いないかなと思います。
ー複合的な要素というのは?
チュータリングや受付などの仕組みの改善が要因になっているかなと思います。映像コンテンツは昔から同じものを使っているので人の動き方の精度が上がったのが要因として考えられますね。
情報共有がすごくスムーズにできるようになったので、それによって生徒の孤独感みたいなものも減り、うまく連携できるようになったんだと思います。チューター同士も、先輩や仲間の取り組みが見れる、逆にいうと見られてしまうので、チューターの意識に良い影響を与えました。結果生徒への接し方が改善され、孤独を感じる生徒も減ったんだと思います。
ーありがとうございます。最後に、今後実現していきたいことや展望があれば教えてください
塾業界は人手不足で、少ない社員でいかに上手く運営していくかがとても重要な課題です。先生を大量に抱えることが難しいなか、Studyplus for Schoolを軸として学生スタッフ中心に回っていくモデルが出来上がれば、田舎や離島も含めて、様々な場所に高校生の居場所を作ってあげられると思っています。
特に地方では中心地から少しでも離れると塾がなくなってしまいます。Studyplus for Schoolで普段の頑張りを承認してあげて、週に1回、月に1回通塾するだけでいい塾を増やすことができれば、地域間の教育格差も埋められると考えています。