【個別指導伊藤塾編:第2回】トライアル中に保護者への周知も進め、料金改定の布石に|Studyplus for School導入物語
Studyplus for School導入物語とは?
Studyplus for Schoolは、生徒さんの学習管理やコミュニケーションの面で学習塾をサポートするICTツールです。
Studyplus for School導入物語では、Studyplus for Schoolの無料トライアルから導入、運用開始までに先生方が感じた課題や、実現したい目標、それに対する担当カスタマーサクセスのサポート内容を、実際に行われた打ち合わせの様子をもとにお届けします。
今回の記事で登場頂くのは、Studyplus for Schoolにお問合せをいただき、無料トライアルをスタートした、宮崎県にある学習塾「個別指導 伊藤塾」の伊藤先生と、CXプランナーの池上です。
登場人物紹介
Studyplus for Schoolのデータを面談の種として役立てる
池上:本日もよろしくお願いします!前回の打ち合わせ以降、生徒さんの登録や教材の登録など進めていただきありがとうございました。画面を拝見しましたが、滑り出しが順調で中学生でもしっかり記録をつけてくれている生徒さんがいますね。
伊藤先生:ちょうど一か月後に学校で中学3年生のテストがあって、Aさんを筆頭に真面目に頑張ってくれている生徒さんもいます。
池上:そういった子たちの頑張りが、他の生徒さんにも波及すると良いですね。改めて、Aさんの様子を一緒に確認させてください。
こちらが現状ですね。先生は教科別に教材を生徒さんの本棚に置かれましたが、それに加えてAさん自身で教材を登録してくれていますね。Aさんはどのくらいの頻度で通塾されているんですか?
伊藤先生:週1回、水曜日に来ています。
池上:他の曜日の勉強記録もついていますね。
伊藤先生:水曜日以外も、自主的に自習をしに来るようになりました。
池上:すごく良い変化ですね。これから利用期間が長くなると、変化がよりわかるようになります。そのあたりの情報も本人に伝えて、「こんなに変わったね」と評価してあげるといいと思います。
テスト前なので、教科バランスが気になるかと思います。Aさんの個人ページにアナリティクスから入り、教材タグ別で切り替えると円グラフでタグのついた教科バランスのデータが見られます。現状、タグ未分類が多くを占めているようなので、詳細を見てみて、「ここでは歴史をやっている」などわかったら、先生の方で社会タグに分類するなど設定していくと、Aさんの教科バランスがしっかり見えてくるかと思います。
簡単に私の方で分類しなおすと、このような感じです。社会37%、理科29%、国語12%、英語11%、数学11%になっています。
伊藤先生:偏りがありますね。Aさんはもともと英語が苦手で、あまり勉強したがらないと保護者の方から教えてもらっていました。英語の勉強時間が下に来ているのは気になります。もっと英語をやった方がいいだろうと、自分でも言っていましたが、記録をつけると実際にこうなっているとわかりますね。これを彼が自覚しているかわかりませんが、全体の1割くらいだと言えばもっとやらなくてはと思うかもしれません。
池上:この画面をそのまま印刷して渡して、「これについて自分自身で思うところや気づいたことをあげてみよう」「ここから一週間どんなふうに過ごしたいかを教えて」と伝えるといいかもしれません。こういったデータは、先生と生徒さんの会話のきっかけやコーチングの種にしていただければと思います。
伊藤先生:コーチングがしやすくなるというか、いい種になりますね。
池上:もっと細かく各教科の勉強時間を見てみると、先週の水曜日に英語は5分しかやっておらず、翌週月曜日には44分で、習慣にはまだなっていないかもしれません。その点についても本人がどう思っているか確認していただいて、「1週間のうち、3日やるのと毎日やるの、どちらが成績が伸びると思う?」などという話もできると思います。こんな感じで、ぜひ生徒さんとのコミュニケーションに活用してください。
まずは教室でStudyplus for School活用のルールを決めて生徒に伝える
池上:前回、御校の記録ルールを作る件についてお話しましたが、その後いかがですか?
伊藤先生:「個別進学塾Root」さんのやり方を参考に、やったこと、わかったこと、次やることを書く「YWTフォーマット」(※)で記録しようと決めました。
池上:かしこまりました。弊社からご提供しているテンプレートと少し違う点もあるかと思うので、自由に加工してご活用ください。インストールするとパワーポイントで利用できるようになります。
伊藤先生:実は、すでにメッセージにて生徒さんに伝えました。参考になるような画像も一緒に送ったので、まずはそれをもとにやってもらおうと思います。ただ、これを加工して配って、塾にも貼った方がいいですよね。
池上:両方あると良いと思うので、まずメッセージでお伝えいただいたのはとてもいいと思います!記録を見ていると、その通りに取り組んでくれている生徒さんもいますね。また、先生も「いいね」やコメントを丁寧にされていて、とてもいいですね。
YWTの通りに出来ている生徒さんがいる場合、名前が見えないようにスクリーンショットを撮って教室に貼って、どんどん好事例を他の生徒さんに共有することがおすすめです。あとは、YWTだけだとそっけない感じにもなりかねないので、「思ったことや感じたことも書いてもいいよ」と伝えてみるのはいかがでしょうか。Studyplus for Schoolは先生に管理されるものとらえられると、ネガティブな印象になるので工夫したいところです。
授業の冒頭10分を面談にあててコーチングを行う
池上:今後の活用として、1対1の面談でStudyplus for Schoolをどう活用していくかが重要になっていきます。先生の中で、これからどんな風に進めていくイメージですか?
伊藤先生:今、ここについてどうやればいいかが漠然としています。YouTubeで紹介されている導入例を拝見して個別指導のモデルオペレーションを学んだのですが、最初の10分でアナリティクスなどを見て振り返るようにして、そこから授業というやり方が紹介されていましたよね。
池上:はい、授業時に活用しましょうという話があったかと思います。個別指導の塾さんの場合、面談の時間を別途作ることが難しいので授業内での面談を推奨しています。これができそうであればまずやってみて、もし面談の時間を切り出せるようであればそれでもいいと思います。
伊藤先生:面談の時間をどう作ろうかというのが、今悩んでいるところです。
池上:授業時間も割かなくてはならないので大変ですよね。理想としては、例えば来年度に入るタイミングでガラッと方針を変えて、授業コマでお金をいただく形ではなく、定額固定にして基本的に授業はなしでどんどん教室に来て学ぶという形に変えるのがおすすめです。そこで1対1の面談をして、込み込みの料金にすると。授業を手放していただくと、そういう時間は作りやすくなります。ただ、今すぐこうするのはなかなか難しいですよね。
伊藤先生:そうなんです、年度の中では難しそうです。
池上:そうですよね、であればやはり、今は授業内で面談をやっていただくのがよいかと思います。一番簡単なのは、授業準備としてStudyplus for Schoolのアナリティクス画面を印刷しておいてあげて、それについてコミュニケーションする時間を5~10分取るというやり方です。
もし生徒さんが授業前に自習しているのであれば、自習時間中にこれからやりたいことをメモしてから授業に来てもらってみてください。授業の時にそのコメントを見ながらフィードバックをするという方法もあります。
先生と対面で話す時にStudyplus for Schoolをネタにして、「先生は管理をしたいのではなくて応援しようとしてくれているんだ」「自分たちの勉強の仕方がうまくなるようにアドバイスしてくれているんだ」と伝わっていくと、「もっと勉強しよう、記録しよう」と思ってくれると思います。やはり、コミュニケーションの中で使っていただくことが重要です。
どんな形であれば先生も無理なく日ごろの業務の中で実行できそうか、次の課題としてぜひお考えいただければと思います。
導入の翌年度から授業料を上げるため、保護者にStudyplus for Schoolの利点を伝える
伊藤先生:今はStudyplus for Schoolをテスト利用していますが、これから導入するとなった場合、生徒一人当たり880円がかかりますよね。これを機に授業料を値上げしたいと考えているのですが、他の塾さんはそのあたりどうされていますか?
池上:たいてい年度途中にトライアル利用いただくので、その年度中に値上げするかはそれぞれです。しかし、翌年度もすべて塾さんで負担するケースはほとんどないです。保護者の方に説明したうえで、1000円ほど値上げする塾さんが多いですね。ただ、説明責任が伴うので、事前の準備も含めて丁寧な対応は必要です。
また、保護者の方とのコミュニケーションにStudyplus for Schoolを使っていただいた方が、より説得力が増します。入退室の通知をしたり、LINE連携してメッセージが送れたり、アナリティクスのグラフ画像やカルテを送ったりして、保護者の方にもプラスになる点をアピールいただいた方が受け入れられやすいです。
伊藤先生:今年度はまず持ち出しで利用して、保護者の方にもLINE機能などの便利さをお伝えし、来年度に料金改定を検討するのが良さそうですね。
池上:はい、まずは来年度の値上げを見据えた布石として、環境の整備をどんどん進めていただいた方がいいかと思います。ご利用中の保護者の方とは全員LINEはつなげておくとよいですね。
LINEをつなぐのは保護者会など大がかりなことをしなくても、「こういうツールを試しているので、ご協力お願いします」と連絡して、連携用のQRコードをシェアすればよいかと思います。
また、活用資料の資料BOXの中に保護者の方向けのお手紙を入れています。こちらも印刷して、3枚セットでお渡しするのがおすすめです。
あとは、入退室を使うのか、学習報告はいつするのか、保護者の方とLINEコミュニケーションをとるのかなどの方針を先生のほうで決めていってください。基本はStudyplus for Schoolにまとめていただいた方が、先生自身が楽だと思います。
学校の宿題も記録をつけて生徒の学習実態を把握する
伊藤先生:生徒さんから「学校の宿題も記録をつけるか」という質問がありました。敷居を低くするという意味では記録して良いという気持ちもありましたが、それ以外の必要な勉強をしなくなるのではないかと迷っています。
池上:私は記録いただいてよいと思います。塾の授業と塾の課題のほか、学校の宿題にどのくらい時間を使っているか把握出来た方が、生徒さんの実態がわかります。
今、英語、数学、国語、理科、社会の教材を作っていらっしゃいますが、こちらのクマの写真とは別の写真で5教科を作って、それを学校関連にするのはいかがでしょうか。教材タグは独自につけることもできるので、今あるものに伊藤塾というタグをはって、新たに学校の勉強用に作ったら学校というタグをつけるやり方もあります。
他塾さんでも生徒さんは学校を軸に生活しているので、学校と塾のバランスがどうなっているのか、学校の勉強にどのくらい時間を割いているのかを把握したうえでサポートされている事例も多いです。
伊藤先生:迷っている理由なのですが、宮崎県は宅習という課題が出され、「毎日ノートを2枚ずつ埋めてきなさい」などというノルマを、半ばやっつけ作業でこなす生徒さんも少なくないと感じます。音楽など聞きながらやっていることもあり、それを記録していいか質問されると、これはちょっと勉強とは違うかなと迷ったところです。
池上:そうなのですね。宅習をどう活用するかを考えて、「やみくもにペンを走らせても何にもならないので、身になるためにどう使おうか」と生徒さんと改めて考えてみるのはいかがでしょうか。
例えば宅習のページを撮って送ってもらい、そのページを先生がチェックするなど。「せっかくやるなら身になる時間にしよう」という方向性で取り組んでみるのもよいかと思います。
伊藤先生:わかりました、そうしてみようと思います。
池上:今、基本機能には触れていただいて良い形になってきていますね。次のステップとして、蓄積されてきたデータを生徒さんとどう楽しみながらPDCAを回すか、伊藤塾さんでの形をご検討いただければと思います。ちなみに、入退室記録は別のツールを使われていますか?
伊藤先生:今は別のツールを使っています。もしStudyplus for Schoolを導入するなら、そちらのツールはやめようかと考えています。
池上:Studyplus for Schoolだと、保護者の方もLINEさえあれば、アプリのダウンロードをせず確認できるので、楽なのではないかと思います。保護者の方まわりの機能を進めていくと、料金や指導形態の変更が受け入れられやすいと思います。また、LINEで保護者さんと繋がっておくと、日々の電話対応などが少なくなり先生も楽になる部分があるかと思います。
次回以降、またこのあたりを活用して、付加価値の高いサービスとしてどう実行していくのか、どういう仕組みで動くのかを一緒に考えていけたらと思います。本日もありがとうございました!